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 風邪を引いた時、どうされていますか?

 風邪について知識として参考になると思います。

  

脳外科医・医学博士 田中佳 先生のブログから引用しました。

http://ameblo.jp/emkanayoshi/entry-11372327836.html

 

~ブルーの文字は田中佳先生の補足です

 

日本呼吸器学会のガイドライン(参考:読売新聞2003.11.12

風邪に要注意の季節になりました。咳や鼻水など風邪の諸症状が出るとすぐに風邪薬を飲む方が多いと思いますが、風邪は薬で治すものではないという治療指針を日本呼吸学会がまとめました。風邪は急激な症状が無い場合、3、4日間は医療機関に行ったり、薬を飲んだりする必要が無く、自宅での安静を心がけることで、大抵は自然に快方に向かうものです。

日本呼吸器学会がまとめた風邪治療に関するガイドラインは次のようになっています。

1.自然に治るもので、風邪薬で治るものではない。
~ 日本中の医師免許を持つ者は周知の事実です。風邪で受診すると医療機関の葱鴨です。

2.普通は3~7日で治るが、14日程度かかる場合もある。

3.ほとんどがウィルス感染である。ただし、インフルエンザを除いて、有効な抗ウィルス薬は存在しない。
~ 某抗インフルエンザ薬の添付文書を読み解くと、22.3 時間早く治したくて、副作用も厭わない場合には意味はある となります。

4.抗菌薬(抗生物質)は風邪に直接効くものではない。
~ これも医師免許を持つ者なら存じています。

5.抗菌薬を乱用すると、下痢やアレルギーの副作用や薬が効かない耐性菌を生み出す危険がある。
~ 心ある医師であれば常識となっています。

6.風邪薬は、症状の緩和が目的の対症療法にすぎない。
~ 風邪の症状が何故起こっているかを考えましょう。異物排除です。

7.多くの風邪薬、特に総合感冒薬は、連用すると発疹や発熱、胃腸障害など副作用の危険がある。
~ 市販薬でも20
万人に1人はスティーブンスジョンソン症候群(重度副作用)の可能性が有ります。死亡率は30-40%と言われております。

8.発熱は体がウィルスと戦っている免疫反応で、ウィルスが増殖しにくい環境を作っている。
~ 病原体の一挙殲滅を図る最終兵器発動です。

9.解熱・鎮痛剤は、症状が激しい場合のみ頓服として使う。アセトアミノフェンなど作用が穏やかな薬が推奨される。
~ 38
度を超えた当たりで免疫力増強酵素のスイッチが入ります。解熱したら最終兵器発動せずとなります。私も42度を超えたら考えます。

10.十分な食事が摂れない時や消化性潰瘍がある人、アスピリン喘息、腎不全の人はアスピリン、イブプロフェン、ナプロキセンなどの解熱・鎮痛剤は飲んではいけない。

11.症状の持続(4日以上)や悪化が見られる時は医師の診断が必要。

12.予防にはうがい、手洗いが有効。うがいには殺菌効果がありポピドンヨード(イソジン)が望ましい。
~ ここは間違いですね。 うがいをするなら水道水で充分です。イソジンは粘膜を損傷してしまうので病原体の入り口を作るようなものです。

13.発症時、とくに発熱時に最もウィルスをうつしやすい。
~ 看病する人の免疫力が弱くなければ不問です。

上記は大人を対象にしたものであり、子供は症状に変化が早く、とくに乳幼児は自分で症状を訴えられないので肺炎などの危険な症状を判断しにくいため、子供の様子によっては早めに小児科医に相談することが大切です。

日本の風邪治療には問題が指摘されてきました。医療機関を受診すると多くの場合に抗菌薬が処方され、患者側もそれに慣らされたように、抗菌薬を希望して医療機関を受診する傾向があるようです。現代では抗菌薬の乱用が耐性菌の増加を招き、院内感染にもつながっているという問題が出ています。今回作成された治療ガイドラインは、抗菌薬の乱用に歯止めをかけることも目的とされているようです。

*追記事項:ボーッと口を開けている若者を電車ではよく見ます。口呼吸をしていると思われます。口は食べるところ、鼻は呼吸をするところ。口で呼吸すると口腔内が乾燥して病原体の侵入を許しやすくなります。唾液が重要なのです。赤ちゃんがヨダレをダラダラ流すのも防御のためと思われます(赤ちゃんは当初、鼻呼吸しか出来ません)。鼻呼吸で加湿しつつ粘膜の乾燥を防がねばなりません。ドライマウスはいけません。