1月3日(日本時間4日)
コリセオ・ロベルト・クレメンテ:プエルトリコ・サンファン
◇ WBA世界フライ級暫定王座決定戦 ◇
1位
ヤンキエル・リベラ
(28=プエルトリコ:7勝3KO無敗1分)
vs
5位/元WBOライトフライ級王者
ジョナサン・ゴンサレス
(34=プエルトリコ:28勝14KO4敗1分1NC)
リベラは昨年8月、今回と同じ WBA暫定フライ級王座決定戦で アンヘリノ・コルドバ(ベネズエラ)と乱戦の末に引き分け、それ以来となるリングで再び暫定タイトル戦に出場する形。
ゴンサレスは24年10月、有明アリーナで WBOフライ級王者 アンソニー・オラスクアガ(米/帝拳)に挑み、初回ノーコンテストの裁定が後日TKO負けに変更された前代未聞の一戦(偶然のバッティングでカットしたゴンサレスが、ドクターチェック後の再開から間もなくこの負傷のために続行できないと訴えるような仕草をしたことで、レフェリーが試合をストップして無効試合の裁定→ しかし、ドクターが続行可能と判断したにもかかわらず戦意喪失で試合を放棄するかの格好で終わらせたことにより、日本ボクシングコミッションが10日後に結果をTKO負けに変更)以来となる 1年3ヶ月ぶりの再起戦。
正当な設置理由のない暫定王座決定戦ながら、2026年最初の世界タイトルマッチとなった一戦、結果は ゴンサレスが 3-0( 117-110、116-111、114-113 )の判定勝ち。
サウスポー同士となった試合は、暫く見合った後にゴンサレスの左フック、返しの右のオープニングヒットでスタート。
2ラウンド、ちょうど半分のところでゴンサレスの左右フック3連打の最後の左フックが決まり、横を向いたリベラが前にのめって両手を着くダウン。
序盤から優位に立ったゴンサレスは、しかし深追いはせずにじっくり構えて以後のラウンドも相手が来る出鼻に合わせて行くカウンター主体の戦術を維持、早々の失点を挽回しておきたいリベラはジリジリ前に出るものの思い切った踏み込みができず、接近しても効果的なパンチが少ない&クリンチですぐ止まってしまう状態続き。
中盤戦に入る頃にはもつれ合いが増え、リベラにとっては前戦の vsコルドバの時と似た部分も少なくないクロスファイトの様相、対しゴンサレスはクリンチ・ホールドの中で左アッパー、右フックなどを時おりヒットしてマイペースでリード。
8ラウンド、残り10秒を切ったところでゴンサレスの左ロングフックが決まりリベラが前屈みに倒れ込むも、頭を巻き込むようなパンチが後頭部を打った=ラビットパンチと見なしたレフェリーはスリップと裁定、さらに試合を中断してわざわざリングドクターを呼び、形ばかりの医務チェック。
後半から終盤戦にかけても、リベラは前には出つつも中途半端なステップインで相変わらず突破口を見出だせず、10ラウンドに試みたボディ狙いも続かずに上回るのは手数&表面的攻勢点という状況、逆に前半あまり動かなかったゴンサレスは最低限ながらもフットワークも駆使して単調な相手を巧みにかわし、着実にリードを広げている印象。
結局、もつれ合いの多いイマイチ盛り上がらないままに36分を消化し、試合終了のゴング。
内容的にはゴンサレスの明白な勝利で、個人的な採点も 116-111 ゴンサレスでしたが、1ポイント差と採点したジャッジはどこを見ていたのか… 甚だ疑問。
とにかく、さしたるインパクトはなかったにしろキャリアを活かした巧みな試合運び&メリハリ接近戦で再起&復帰戦をクリアした “ボンバ” ゴンサレスは、暫定ながらも 2階級制覇を達成。
手数を抑えた省エネのスタイルだったとはいえ、要所要所で放つパンチはスピード&キレを保ち、今回のように自分のペースで闘えるパターンならばまだソコソコやれそうな感じも。
試合後、ゴンサレスは正規のタイトルを獲って完全な 2階級制覇を成し遂げたい旨をコメントし、サンドバルとオラスクアガを呼んで来いと他団体王者との統一戦を要求。
WBA&WBC王者 リカルド・サンドバル(米)は、WBAから早くに団体内統一戦を指令される可能性がある一方、WBO王者 アンソニー・オラスクアガ(米/帝拳)については「(初回ノーコンテストからTKO負けに変更された)あの試合は続行するつもりでいたのに止められてしまった 」と主張し、リマッチを望んでいると言いたげな発言。
もしどちらかとの対戦が実現したとしても、勝ち目は非常に薄い気がしますが… 日本とは関わりの深いクラスだけに、今後の動向には注目しておきたいところです。
敗れたリベラの方は、元プエルトリコ国内トップアマ(東京五輪代表)にしてはそれっぽいものが感じられず、少なくとも世界ランク上位は過大評価との感。
酷い泥試合だったコルドバ戦の時は、相手のラフなスタイルに巻き込まれグチャグチャになったように映りましたが、今回の試合を観るに攻防バリエーション不足のせいでインファイトが思うようにいかないと自分からクリンチしてまごつく傾向があり、決定力不足も含めると案外このレベル止まりなのかな、なイメージも。
何とかタイトルを獲らせたいプロモート側が強引に暫定王座決定戦を用意しても、キャリア不足のカバー&しっかり勝つためのスタイルを構築しない限り何度やっても同じような結果になるんじゃないか、という気がします。
他… アンダーカードで行われたフェザー級8回戦、WBA7位/WBO12位 ジャン・ポール・リベラ(24=プエルトリコ:13戦全勝7KO)vs アルフレド・クルス(28=プエルトリコ:10勝5KO3敗1分)は、リベラが 2-0( 77-75×2、76-76 )の判定勝ち。
スーパーフェザー級10回戦、 WBA9位/WBO13位 ヘンリー・レブロン(28=プエルトリコ:20戦全勝10KO)vs ファン・タピア(32=米:14勝5KO4敗)は、レブロンが 7ラウンド 2:49 棄権TKO勝ち。