ボクシング・ダイアローグ

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9月25日:東京・後楽園ホールで開催された、全7試合ミニマム級による『 Lemino BOXING PHOENIX BATTLE 122 』興行。

 

メインイベントは日本ミニマム級王座決定戦、1位 森且貴(24=大橋:12勝3KO3敗)vs 2位 松本流星(26=帝拳:3戦全勝1KO)。

 

結果は 松本選手が 7ラウンド 0:59 TKO勝ち。

 

[以下 3試合、Lemino の生ライブ配信で観戦]

 

先手を取って出る森選手にサウスポーの松本選手が冷静に対処、3ラウンドあたりからくっ付きもつれ合う中での接近戦が増えるも、森選手のパンチは殆ど当たらず松本選手が正確なヒッティングで主導権を掌握。

 

5ラウンド終了時の公開採点で 50-45×2、49-46 松本選手リードが発表されると、続く 6ラウンドに森選手はスタートから突進したものの、2分過ぎに右目下=頬のカット&腫れでドクターチェック、再開後も引き続き松本選手が巧くいなしてペースを維持。

 

迎えた 7ラウンド、開始10秒くらいのところで松本選手が引っ掛けるような右フックをタイムリーに合わせると、森選手がバッタリ両手を着いてダウン。

 

すぐに立って再開されるも、松本選手の立て続けの左ストレート2発で森選手が後退したところでレフェリーが割って入り、TKOを宣告。

 

プロ 4戦目とは思えない攻防技術で、松本選手が前王者 高田勇仁(ライオンズ)選手返上のタイトルを獲得。

 

[4戦目での日本王座獲得は、ジェームス・キャラハン(カワイ=ミドル級)、友伸ナプニ(ヨネクラ=フェザー級)、平仲明信(沖縄=スーパーライト級)、辰吉丈一郎(大阪帝拳=バンタム級)各氏、井上尚弥(大橋=ライトフライ級)選手と並ぶ歴代 2位。

 因みに 1位は 但馬ミツロ(KWORLD2=ヘビー級)選手の 2戦目]
 

この日の出場者中で文句なしの No.1パフォーマンスを見せた松本選手は、更に上を狙える逸材であることを証明、今後の期待が非常に大。

 

 

セミファイナルはOPBFミニマム級王座決定戦、5位 ジョン・ケビン・ヒメネス(20=比:8戦全勝3KO)vs 6位 石井武志(24=大橋:8勝7KO1敗)。

 

結果は 石井選手が 3-0(116-112×2、115-113)の判定勝ち。

 

試合全般を通じ、石井選手が先手を取って前に出、ヒメネスは下がりながらカウンターを主体に応戦。

 

共に細かいパンチを当てつつソコソコ被弾し合う、概ね似たようなラウンドが繰り返され、手数と攻勢で石井選手、ヒッティングの正確さはどちらかと言うならヒメネスか、という流れに終始。

 

4ラウンド終了時の公開採点は 40-36、38-38×2 で 1ジャッジのみ石井選手リード、8ラウンド終了時は 78-74、77-75、76-76 石井選手と若干の差が開き、終盤戦はポイントを意識したヒメネスが自分から行くシーンも出始めたながら攻める姿勢はもうひとつで、最終的に石井選手が積極性で圧しきって勝利。

 

打ち合いだった一方で大きなヤマ場のない内容でしたが、石井選手はここを基にじっくりキャリアを積み、松本選手ともどもミニマム級を盛り上げてほしいところです。

 

 

セミセミは日本ユース・ミニマム級タイトルマッチ、王者  宮澤蓮斗(21=松田:7勝2KO2敗1分)vs 挑戦者 北野武郎(20=大橋:6勝3KO無敗1分)。

 

結果は 北野選手が 2-0(77-75×2、76-76)の判定勝ちで新王者。

 

こまめに動きインファイトを仕掛けて行く宮澤選手に対し、サウスポーの北野選手がガードを固めて左ストレートを主体に応戦、終盤に印象的なラウンドを作って競り勝ち。

 

 

また、セミとセミセミの間には、1990年10月に後楽園ホールで対戦した 元WBC&WBA&WBOストロー級(ミニマム級)&IBFライトフライ級王者 リカルド・ロペス(メキシコ)氏と 元WBC&WBAストロー級王者 大橋秀行・大橋ジム会長、そしてモンスター井上尚弥(大橋)選手がリングに上がり、再会セレモニー。

 

(試合は、WBC王者 大橋会長にロペス氏が 5ラウンドTKO勝ちして初の世界タイトル獲得)

 

WBCの記念ベルトが両雄に授与された他、ロペス氏には元WBCスーパーフライ級王者 川嶋勝重(大橋)氏の製作によるネックレスや『はじめの一歩』作者の漫画家 森川ジョージ氏からイラストの贈呈。

 

こうした機会はあまりないのか、マメに進行・段取りを通訳氏に確認している風のロペス氏はちょっとぎこちない感じでしたが、お元気そうで何より。

 

大橋会長との一戦をはじめ、豪快な左フックで吹っ飛ばしたロッキー・リン(台湾/ロッキー)、磐石の強さで一蹴したサマン・ソー・チャトロン(タイ)、左ロングアッパーの一撃で沈めたアラ・ビラモア(比/一時期 アラ・ビラモア木村のリングネームで新日本木村ジム所属)各氏らとの、再三映像で観た試合の数々が浮かびます。

 

( 前日24日:東京ドームシティ「blue-Ing! DISCOVERY」で催されたロペス氏×大橋会長のトークイベント「リカルド・ロペス & 大橋秀行 再会~ReUNION」も観たいですが、これは配信されないんでしょうか...?)