第四回 タカシと父 ~直接対決~ | 宗岡ヤンガーズのブログ

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志木市宗岡三小の校庭をホームグラウンドとして
小学6年生まで毎週土日に練習しています
監督&コーチ陣&審判陣&保護者に見守られ
和気あいあいと楽しいチームです
お当番はありません
メール muneoka_youngers@yahoo.co.jp
HP http://muneokayoungers.89dream.jp/

朝、まだ固く閉じていた桜のつぼみも
練習を終え帰る頃には半分くらい咲いていた


今朝はビビった

妻は起きていた

すべて見透かされていた



『ただいまー!!!』

不安を吹っ切るかのように
わざとらしく元気な声で言ってみた


お帰りー❤

キッチンから妻の明るい声が聞こえた



大丈夫だ。
大丈夫。



お母さん❗野球楽しかった〰🎵
僕、野球やりたい❗




よし。
タカシ!
台本通りだ‼




あらそう。タカシ。
まずお風呂行ってきなさい!








『お父さんも一緒に入ってくるかな〰』






すれ違いざまに



「タカシに言わせるなんてちっさい男。」





妻を怖いと思ったのはいつからだったか…

タカシが産まれたとき?
その前だったか?






「今日奥さんにお願いするんですか?」


『はい。でも簡単にはいかないと…』


「簡単ですよ!妻の説得なんてチョロいもんですよ。」


『何か秘策でも?ぜひ教えて下さい❗』






お風呂上がり
ちょっと早めの夕食になった。


タカシは私の指示通り
野球やりたい〰🎵
頑張るから〰🎵
と妻にゆさぶりをかける

その度に妻は私をキッとにらむ





怖い・・・・


恐怖からビールがすすむ。



酔った勢いで覚悟を決めた



『タカシは野球がやりたいんだ!!
俺もコーチとして一緒に野球をしたいと思ってるんだけどダメか?』



「はぁ?絶対嫌❗」





直球勝負は打たれたとき痛い





「私だって働いてるの!土日まで働かせるつもり?お茶当番とかありえない。やりたいなら一人でやってよね!」



『・・・・』






私は秘策を試みた
監督に教えてもらったあの秘策を








妻の肩を抱き
耳元で





あ ・ あいしてるよ♥






「急になに言ってんの!?キモっ!」




か・かんとくぅ〰
チョロいって…
秘策って…

監督のウソつき!





私は説明した。

お茶当番は月に一回程度。
交代も出来る。

お昼ご飯はおにぎりのみ。ボランティアで来てくれているコーチ陣と審判陣(宗岡ヤンガーズには団の審判部がある!)のために1つか2つ余分に持ってくる日もある

母の係や役員もある。
子供達が喜ぶイベントを年に数回やる
かき氷やフランクフルトなど


頑張って説明した。




妻はめずらしくだまって聞いていた。



秘策の効果か?
嵐の前の静けさか?






「野球やってもいいけど
条件がある!
ひとつでも守れなかったら辞めてもらいます‼」




妻から出た条件

●基本的に私がタカシを起こし、準備をして連れていく。

●野球用品は徐々に揃え、それまでは団のを借りる。

●月謝はおこづかいから出す


●お当番の日は外食&マッサージ


●汚れたユニフォームは自分で洗う


●学校の上履きも自分で洗う


●使った水筒は自分で洗う


●朝出勤前にゴミ出しをする


●ビールは1日350ml 一本のみ


●出された食事に文句を言わない




なんだか腑に落ちない条件もあるが・・・






『わかった!それでいい。全部守ってみせる!』




妻の顔が微笑みに変わった




「それと・・・・・」





まだ条件があるのか!?










「私も愛してるわ♥」





秘策は通じたのか?



私とタカシの野球人生が始まった。