ジョジョの奇妙な冒険第四部サイドストーリー~a witch of customer~

ジョジョの奇妙な冒険第四部サイドストーリー~a witch of customer~

ジョジョの奇妙な冒険第四部の二次創作小説を書いていきます。
更新不定期ですので気長にお付き合い下さい。
ジョジョマニアにはニヤリと出来る様に、ジョジョを知らない人にも普通の小説として楽しめる様に書いていきます。気軽に感想お聞かせ下さい。

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ユミが事情聴取等で警察署から開放されたのは19時を回った後だった。
「全く、、、犯人より拘束時間長いんだからっ」
いつもの冗談を付き添いとして待っていたサトミに投げかけるが、ユミの手は小刻みに震えており、5時間ほど前の出来事の彼女に与えたショックは相当なものだとわかる。
サトミの顔は以前のままニコリともせず、ただ「無事で良かったわ」と言っただけ。
「待っててくれてありがとう。あーあ、でもやっぱりいつものサトミかぁ。」
とユミは言い、少し残念そうにしていたのが印象的だった。

帰宅途中にシンデレラ前を通ると看板に張り紙が貼ってあった。

コンクール出場の為1週間お休みします。
シンデレラ

あの三十分は本当に何だったのか。「明るい人」と呼ばれ、焦り、喜び、そして泣いた。そのどれもが新鮮であっという間の出来事だった。
今日起きた事の説明をしてもらわなければ、そう思いながら一週間待つことにした。




10日後、やっと取れた休日の朝一番にシンデレラに向かった。あれ以来やはり顔に変化はない。あの30分の奇跡的な体験への疑問はこの十日間増すばかりだった。

「あらいらっしゃい、フ~確かサトミさんだったかしら。その後いかが?やっぱり満足いかなかったかしら?」
「コンクールに出るって書いてましたけと、東京にでも行っていたんですか?」
「今回はミラノよ。フ~運良く賞を頂いたわ。」
先日来た時には気づかなかったが、壁に飾った記念の盾の一つを指差しそう呟いた。
「これは自慢するわけじゃなく、信用の証明のためなのよ~」
壁にはパリ、ロンドン、LA、そして先ほど言ったミラノ等、様々な都市で受賞したであろう記念の盾が並んでいた。
「あなたの腕は本物のなのね。私にどんな魔法を使ったの?」
「あの時はかなり疑ってたみたいだけど、あの後何か変わったことがあったのかしら?フ~」
サトミは洋服屋での事、コンビニ強盗の事、その後また表情が出なくなった事を話した。

「待ってサトミさん、あなた、今『泣いた』と言ったわね。その友人の為に?」
「ええ、あなたがしてくれたんでしょう?『運を捉えるメイク』だったかしら?」
「私は笑顔によって少し運を捉える様にしただけよ!笑顔しか・・・」
そう言うと彼女はサトミの顔を覗き込み、目を見開きながら
「その時の心境を詳しく教えてもらえるかしら?」
辻彩の顔はサトミの高めの鼻に触れそうなくらいに近づいていた。
「あの時は、、、自分が人質の代わりになってもいい、自分の命なんてどうでもいい。とにかくユミを助けて欲しかった。そういえば男の人に手を掴まれてすぐ駆け寄るのを止められていたわ。助かった時、とても嬉しくてホッとして、なり振りなんてかまっていられなくってユミの元に駆け寄ったわ。そうしたら彼女が教えてくれたの、「顔をしわくちゃにして泣いている」って。」
「あなたのユミさんを思う気持ちがそして私のメイクの力を、そしてその呪いを超えて顔を動かしたのね。。。」
その瞬間、パッと立ち上がり
「GOOD!気に入ったわサトミさん!その呪い、私が解いて差し上げますわ。」
「呪いって。この表情の無い顔の事?」
「そう、しかしあなたにもそれなりの覚悟をしてもらいますわ。」
既に彩の勢いはサトミに断る事を許さないくらいにまで高まっている。
「覚悟・・・?」
「そうね、差し当たって呪いのワケを話してもらうわ!あなたは何故表情を自ら無くしてしまったの?」
「話さないと・・・ダメですか・・・?」
「『呪いを解く』にはその呪いを知らなくちゃならないわ。あなたの過去に何があろうと守秘義務は守るわ。プロですもの。こう見えて仕事には意欲的なのよ。」
渋るサトミにそう告げた彩には、トレードマークの様なあの低血圧そうな喋り方はなくなっていた。