赤ちゃんの頃の稜はとにかく母乳を飲まなかった。
いや、飲めなかった という方が正しいかもしれない。
とにかく、「気が散って母乳を飲むことに集中できない」そんな状態だった。
生まれてすぐからADHDの特徴まるだしだったのだ…
(と、気づくのはまだまだ後のことだが)
新生児にとって母乳はまさしく生命線。
でも、稜はお腹が空いたからといって泣くわけでもない。
与えても、飲まない。
寝ている稜をみて看護婦さんが「もう少しお腹を空かせてもらってから真剣に飲んでもらいましょう」と授乳時間をずらすことを提案してくれたので泣くのを待ったが、泣かない。
1時間経過しても、寝てる。
心配になって看護婦さんに「あの…、まだそのまま寝ているんですけど、どうしましょう」といったら「さすがに4時間だものね。飲んでもらいましょう」と起こして授乳するが、あまり飲まない。
病院には1週間入院したが、退院の時「来週、体重の計測に来て下さい。体重の増え方がよくないから」と云われた。
1週間後、計測に病院を訪れたが結果は芳しくなく「来週、もう一度体重の計測に来て下さい」と云われた。
そんな私に母は「母乳が出てないのよ。だから、ミルクでもいいからしっかり飲ませて… 母乳で育てたい気持ちはわかるけど、このままじゃあなたも参ってしまうから」と云った。
それからは母乳→ミルクのパターンに変え、ようやく体重が増え始めた。
だからといってミルクをゴクゴクという雰囲気も感じなかったが…
母乳を諦めなかったのが功を奏したのか、3ヶ月になる頃には母乳のみでOKになった。
親子の絆ができるまでに3ヶ月かかったんだなぁ。なんてちょっと感慨深かった。
でも、「飲むことに集中できない」状態は続いた。
ショッピングセンターなどの授乳室でもワサワサしている所では飲めなかった。
仕方なく、「個室になれるところ」。そう、トイレで授乳なんていうことも度々であった。
それでも、環境さえ整えてあげればちゃんと飲んでくれることが判ったし、体重も順調に増えていたので私はうれしかった。
