朝からどこで募金活動を行うか
地元の平林さんと相談し、警察へ届け出た。

これで晴れて、24日(木)から活動を行う事が出来る。

暗雲が立ち込めた活動もまた一歩前進することとなった。
僕はこの活動を辞めるのか
団体として立ち上げるのか二択に迫られていた。
しかしもうすでに答えは決まっていた。

それは僕には仲間もでき、
もう僕一人の活動ではないからだ。
きっと一人だったら投げ出してしまっていただろう。

昨日の出来事が起爆剤となった。

手伝ってくれる仲間たちが胸を張って
活動をできる場を作る事が僕に課せられた使命だ。

もう二度とあんな悔しい思いはしたくはない。

この活動を続けるには団体を立ち上げる事は必要不可欠だ。
僕はもう迷わなかった。

今日は休日の為何も動けないが明日必ず届け出て
木曜日から活動を再開できるようにすることを心に誓った。
朝、不安に押しつぶされそうになって目が覚めた。

昨日のカップルは僕の話を信じてくれるだろうか?

そんな僕を見て妻が一言。

「そんなに相手の言葉を否定的にとらずに
感謝できるようになりなさい。」


その言葉が僕を後押ししてくれた。

待ち合わせ場所へ行った。

僕は彼らに会うなり、なぜ募金活動をしているのか
また、募金活動が社会復帰のきっかけとなっている事を
一生懸命説明していた。

2人は僕の話を信用してくれて
本当の意味で協力者になってもらえた。

平林さんとひろピンという頼もしい仲間が出来、
今まで以上のやりがいを感じた。

それからも次々と僕のまわりで奇跡が起こり続けた。

ブログや電話で応援して下さっている
ストリートミュージシャンの方がお仕事にもかかわらず
応援に駆けつけてくれた。

6か月間の空白の期間をさらけ出す事が出来ず
連絡を取れなかった大学時代からの仲間(酒匂っちゃん・みっちゃん)が
僕の活動を応援てくれた。

そこへ「手伝いにいきます」とブログにコメントを残してくれた
会社の先輩長谷川さんが福島からわざわざ駆けつけてくれた。

長谷川さん自身、被災者にもかかわらず
声をあげて募金活動に参加してくれた。

1人の小さな呼びかけから始まった活動を
今は周りのみんなが応援してくれている。

「奇跡」これ以上の言葉は見つからなかった。


順風万班に思えた僕らの活動だったが
そこに思わぬ落とし穴があった。

「この責任者はだれ?!」とそこへ突然低い声が響いた。

誰かが警察にこの募金活動を通報し
僕らは事情聴取を受けることになってしまった。

募金活動には、道路通行許可証が必要との事。
何も知らずに募金活動をしていた僕らは
中止を余儀なくされた。

良い行いをしているはずだったのにまるで悪人のように扱われ、
最悪かたちでみんなの善意が踏みにじられる事になってしまったのだった。

僕は悔しさと仲間に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
気づくと涙が目から出ていた。

「納得できないよな?
むこが東北の事を思ってやってくれている事なのに」


目を移すと長谷川さんがこぶしを握りしめていた。
平林さんもひろピンも悔しい表情を浮かべていた。

いつの間にか僕らの気持ちは一つになっていた。