「いらっしゃ~い。よく来たね~。」

よく来たね~じゃねぇよッ!
おバカベリー王は玉座の上からニコニコ余裕の笑顔で呑気に手を振っている。
おバカ弟は「逢いたかったよ。ベリーちゃん。」とかのたまっている。
そんな弟ににっこり微笑み「うん。ベリーちゃんもダーに逢いたかったよ~。」とかのたまいつつ投げキッス。

あ~、誰かこのバカ共何とかしてくれ。

「…相変わらず元気そうだな。」
「キミもね。元気そうで何よりだよ。あれ?どうしたの?青ざめた顔して。お腹でも痛いのかい?」
「腹より頭の方がよっぽど痛いねェ。お前は気楽そうで良いよな~。飛んできそうなくらい軽くてさァ。」
深いため息をつく。
いかん。目眩がしてきた。
「だってベリーちゃん15グラムしかないから~。」
ふふふっ…と楽しそうに笑うとウインクしてきた?ッ。
そうですね。ベリーちゃんは転がって飛ばされる程軽いんでしたっけ?良いね~自由人はさァ。
っつ~か
ナニコレ?
腹立つんですけどォ。
この人を小バカにした態度、余裕綽々な笑み。ムカつくんだよッ。
下りろ。
失礼だろうが。
せっかくの召集にムリムリ来てやったんだよォ?こっちはさァ。
王様とか関係ねぇだろ。
渦中の当事者が高みの見物決め込んでんじゃねぇ~よ。
下りてこい。

「そうか~。良かったな。ダイエットの必要なくて。んで、来たケド、何の用?こっちゃ忙しいんだよ。遊んでる暇なんかねぇの。公私共にてんてこ舞いの日々送ってんだよ。早く嫁さんトコ帰りてぇんだよ。新婚なんだよ、こっちゃ。まさか晩餐会とかの誘いじゃねぇんだろ?。」
早く帰りたいので投げやりに言い捨てる。
「あらら。怒ってるの?喜んで貰えると思ったんだけどね。」
「あんなぁ。怒るもなにも人の弟にナニ余計な世界教えてくれてんのォ?やっと見つけた可愛い弟に、どんな新世界を教えてくれてんだァ?オメェはよ。」
俺は詰め寄る。
多少の悪戯やジョークなんかは見逃してきたし、バカ王の「飽きた~。」発言でお城からのぷちエスケープにも目をつむってきたが、コレばっかりは真偽の程を確かめて…。

確かめて…
…確かめてッ!?

…お互い本気ならどうするんだ、俺…。