数十年前のお話です。

 

数十年前に夫が亡くなり、夫の部屋を片付けようと思ったのですが、なかなかやる気が起きず、でもこれではいけないと思い整理し始めました。

 

夫は自営業で、デザインの仕事を生業としていました。ですから部屋中に絵具類、大量の本類、紙、筆などで溢れていましたね。押入の中一杯に、大量の絵やデザインの本が入っていて、その重さで床が抜け落ちていたのには、ビックリ。

 

夫は、趣味というものはあまりなく、ただ神田の古本屋さんなどに行って、好きな本を捜し歩く時が一番幸せだと言っていました。

 

夫の部屋を片付け終えたのは、3か月後でした。

 

本の片づけ中に、本棚の本の中に何やら白い紙が挟まっているのを見つけ、見ましたら女の人の顔のスケッチです。ビックリ!私の顔です。それも20代の頃の。

いつ描いたのでしょう。知らなかった。ちゃんと唇の横にほくろまで。しかも、しもぶくれも (これ劣等感なんですけど・・) ニヤリ

 

きっと、サッサと手短に描いたものなんでしょう。

 

 

夫は、若かったあの頃の一枚を残してくれていました。

どんな高価なものより嬉しかった。今は額縁に入れて飾っています照れ

 

 

 

夫はすでに居りませんが、この一枚のお蔭で心が和らぐ、いい奥さんではありませんでしたが、これからも感謝の想いを繋いでこうと思いますラブ

 

 

でも月日が流れすぎて、今の唇の横のホクロは肥大化し、しもぶくれは、ますます下に落っこちてきて無惨です。皺も、縦横に大量に刻み込まれてきています。夫には申し訳ない(笑) でも、これだけは致し方ございません。歳を重ねた証拠、いわば年輪ですものね。

あちらでさぞ笑って見ている事でしょう。ずいぶん歳とったなぁって・・・てへぺろ

夫は、私より若いままですものね。どんどん歳が離れていく・・・笑い泣き

 

 

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