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さだまさし著。
僕の中でさだまさしは「精霊流し」や「関白宣言」などを歌う歌手でした。
なので300ページを越える小説をかける小説家だったというのは青天の霹靂でした。

小説では主人公の永島杏平が見た現象が現在と過去を切り替わりながら進行して行きます。

過去の登場人物は松井、山木
松井は見せかけの人気者で裏では自分のプライドを守り敵対する人物を出任せの嘘で貶めようとします。
主人公は始めみせかけに瞞されるが徐徐に本質に気付いていく。

山木は主人公と同じ登山部。
自分が立ち上げたブログを正体を隠した松井に誹謗中傷されブログを炎上させられた。
自分のブログを炎上させた犯人が松井と知り松井を殺そうとするが永島に邪魔され本懐を遂げらず
自殺してしまう。

山木が自殺した後、主人公は松井を殺す機会を2度も得るが
主人公のみに聞こえた「山木の声」に邪魔され殺せなかった。

その事が元でココロを壊され引き籠りになった。

なぜ主人公は松井を殺さなかったのだろう?というのが私の疑問。
死んだ人からの声に邪魔されたらしいが、そんな声が聞こえるのは主人公の意志が弱い事の言訳だ。

世の中には絶対『生きる価値の無い殺すに値する人間』が存在すると思う。

私は小学校2年の時にある出来事が原因でイジメにあった。
イジメに遭った事で人見知り・引き籠り癖・正常な人間関係の構築が出来なくなりいつでも疎外感を感じる様になった。
これは社会に出ても続きその事が多少関係してか鬱になり会社を辞めた。

なので主人公の気持ちはよく分かる。

でも松井は殺しておくべきだった。

現実の世の中にも松井の様に強い者には平伏し、弱い者を見下し腕力でなんとかしようとする下衆野郎は掃いて捨てるほどいる。

現在の登場人物でキーパーソンなのは佐相、おふくろ屋のゆきちゃんこと同級生だった久保田雪子

佐相は亡くなった人の部屋をキレイする会社の先輩。
中卒で昔母に迷惑をかけたとして毎月10万円の仕送りをしている。
主人公の病気(障がい)の事を知りながら事故で仕事1週間~1ヵ月も経った亡くなった人の部屋に主人公を連れて行く。
主人公は人が嫌う仕事を文句1つ言わず黙々仕事をする佐相を格好良う。

私も佐相は格好良いと思う。
また遺族から感謝されることも有るだろうから遣り甲斐の有る仕事かなとは思う。
でも死体が浸かっていたバスタブに顔まで突っ込んで栓を抜く件を読むと、
中卒で仕事が無くこんなにきつい現場作業を行っているのだろうと思ってしまう。

久保田雪子は松井の毒牙にあい、妊娠までしてしまう不幸なヒロイン。
望むべきも無い赤ちゃんを堕ろしてしまう。
死んだ人赤ちゃんの分も精一杯生きようとする心遣いが分からない。

望んでもいない赤ちゃんなら堕ろして当然というか絶対堕ろすべきなのに何を考えてるんだろう?

主人公は佐相や久保田雪子に会いココロが治ってくる。
また不幸のヒロインも主人公と出会うことで松井への恐怖心を克服する。

そしてハッピーエンド。

なんでそんなに簡単にココロのキズが修復されるのか理解できない。

私は12年鬱状態で社会復帰も出来ていない。
若い人は修復能力が優れているのかなぁ。
早く社会復帰したいと思った。
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