先日、道でいきなり知らない人に声をかけられまして。
夕暮れというには日が落ち過ぎてたんで、宵のうちって頃でしょうか。
都会ならね、アンケートだの勧誘だのあるでしょう。
ここみたいな田舎だと知らない人から声かけられることなんて基本ないですよ。
なので、少なからず驚きはしたんです。
しかも見ると若い女性じゃないですか。
見た目にハタチ前後かそれくらい、垢ぬけない素朴な感じの娘さんでした。
「あのう、、、すみません・・・」
いかにも申し訳なさそうに、ちょっと困ってる風な感じで声をかけられました。
おっ、逆ナンってやつか!?さすが自分もまだまだイケるな♪
なんてことは思いませんけどね。
「ここから医大へはどうやって行ったらいいんでしょうか?ちょっと道に迷ってしまって。」
うん。まあ、そんなもんですよ。
でも、急に若い女性に声かけられて、ちょっとテンパったのは事実です。
医大!?ここから結構あるぞ、えーと、、、こっちの道は狭いし車多いし分かりにくいし、、、
すぐ分かりやすいルートを教えてあげることができませんでした。
するとですね、脳内林先生が、
『スマホいつ使うの!?今でしょ!?』
なんて言うもんですから、そうだスマホで地図を示せばいい。
「おっさんなのにIT使いこなしてて素敵!抱いて!」
って展開になることはないだろうとは思いつつ颯爽とスマホを取り出すんですけど、地図アプリが起ち上がるのがまあ遅い遅い。
IT使いこなしてるどころか、完全にITをもてあましてるタダのおっさんがそこにはいました。
えーとね、方角はあっちなんだけど、、、
なんて間をごまかすようにつぶやいたら、
「あっ、じゃあまた向こうで他の人に訊いてみます。」
あ、
「声かける人間違えた。」
って思われてるくさい。
ですが、ここでようやく頭の中のHDDがもたもた回転しだしまして。
あ、分かったちょっと待って、えっとね、まずここをまっすぐ行って、あの交差点を右に曲がって、んでしばらくしたらマクドナルドがあるから、
「あっ、マクドナルドまで分かれば後は分かります!」
とりあえず役立たずの称号を拝命することは避けられたようです。すると娘さん、
「どうもすみません、まだ引っ越してきたばかりで道に慣れてなくて。」
引っ越してきたばかり、医大の場所を知りたがる、ハタチ前後くらい、、、
『間違いない、彼女はこの春に引っ越してきた医大生だ!真実はいつもひとつ!』
脳内コナンうるさい。そんなもん誰でも分かるわ。
というわけで、
医大生の人?
と訊くと、
「はい、そうなんです。ちょっと道が分からなくなってしまって。」
そうかー、まあもう暗いから気をつけてね。
と、やさしいオッサンを演じつつ、彼女を見送ったわけですよ。
某大学の医大生って言うとね、排他的で協調性がなくてお高くとまってる、そんなイメージだったんですけど、彼女は実に素朴な感じの非常に好感度の高いかわいい娘さんでした。
ハタチ前後ってことは、、、娘でもおかしくはない・・・???
いや、さすがにJKはもう完全に守備範囲外だが、JDならまだイケるんちゃう?
出会いはいつもスローモーションですよ。何がきっかけになるかわからないですからね。
医大生ってことでね、これから5年はこの街に住むのなら、どこかでバッタリ出会うこともあるかもしれません。
医大生なら、健康診断かなにかで訪れた病院ですれ違うなんてこともあるかもしれません。
彼女は自分を覚えててくれるでしょうか?
その時、もし自分が、
あの時、道に迷ってたよね?人生の道は迷ってないみたいだねwww
って言ったらなんて答えるでしょうか。
彼女はきっと、ちょっと照れくさそうにこう言うんじゃないでしょうか?
「あのときは助かりました!ありがとうございました。それであの、、、私、あのとき言いそびれたんですけど、、、」
「年齢的にそろそろ成人病の危険性が高いですから、体重を落とされた方がいいですよ。」
うるさいわ!!!

