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『絶対の愛』 (2006・韓国/98分)
★★☆
監督・脚本 キム・ギドク
出演 ソン・ヒョナ ハ・ジョンウ パク・チヨン
6月2日(土)第七藝術劇場 6月下旬より京都みなみ会館 7月より神戸アートビレッジセンターにて公開
キム・ギドクのファンの方
お待たせしました。
「もう韓国で映画は撮らない」発言が飛び出したのちに公開され、自国でスマッシュヒットを記録したあの話題の作品がついに日本でも公開されます。 (この発言は後に撤回されました)
なんと今回はギドク作品にはめずらしく、主人公に
セリフあり!!
しかも、めちゃくちゃ喋る
喋るというか、わめく?
どんどんセリフが出てきます
究極?の、絶対まねできない恋愛映画です
STORY
交際歴2年になるセヒ(パク・チヨン)とジウ(ハ・ジョンウ)。しかし、セヒは彼が私に飽きたのではないかと不安を募らせている。そんな余計な心配と女性受けのいい彼へのやきもちから今日も口論がたえない。ある日、セヒは彼にずっと飽きずに愛してもらうため整形手術を決意。6ヶ月後に新しい姿で現われようと、突然彼の前から姿を消した―。
一方、突然最愛の彼女が姿を消しショックを隠しきれないジウ。男友達の計らいでコンパに行くも彼女のことが頭から離れない。寂しさがマックスに達したとき、ある1人の女スェヒ(ソン・ヒョナ)と出会う。それが、新しい顔を手に入れたセヒとは知らずに付き合い始めるが・・・。
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気軽に整形してしまうあたりが、整形大国の韓国らしいストーリーともとれますが
なんといっても監督があのギドクですから、一筋縄にはいきません
男と女
特に女の嫉妬深さ、愛への執着、を丸裸にして描きます
ヒロインは、激しく彼を愛するあまりにこう言います
「いつも、同じ顔でごめんね」
う~ん、私には理解できない愛の形ではありますが、そこまで思いつめている彼女の気持ちが伝わってくる感じはします。
彼女が整形するまでの前半は、かなりおもしろい
久しぶりに面白い韓国映画に出会えたと思ったほど。
しかし、整形後のセヒが現われた時点から、なぜか話はコメディに見えてくる。
だって、せっかく整形してまた別人として彼に愛され始めたのに、彼が”前の自分”に未練を残していることを知ってしまい、やきもちをやくんですから。
だんだんいっぱいいっぱいになってくる感じがまたおかしい
笑える。
極めつけは、今の彼女が昔の彼女で、整形をしていると言う事実に気付いた彼のとった行動
整形返し!?
なんでやねん!!
そこから先の展開はもう、
お互いを愛するあまり、どんどんおかしくなっていきます。
果たして「絶対の愛」とはどんなものか
でも、原題は「TIME」なんですね
「時が愛さえも変えてしまう」というセヒの不安を表したものでした。
「許されざるもの」で注目された若手のホープ
次回のキム・ギドク作品『息』にも出演。さらにはハリウッド作品『アイアンマン』にも出演するのだとか。ロバート・ダウニー・jrとの共演だそう。かなり注目度の高いコリアンスター。
本作の中では、184cmの長身とハンサムな風貌を生かして、やたらとモテモテの色男を好演。私も少々はまりぎみ(笑)
カルいようで彼女一筋な男を演じており、とても魅力的。しかも演技もうまい!
そして、なぜかキスシーンがやたらと多かった。
でも、韓国映画のキスシーンってやけにリアルじゃないですか?
音まで聞こえそうな・・・。
ジュード・ロウとキャメロン・ディアスのキスシーンとはえらい違いです。
なんか可愛さがないんですよね。リアル(笑)
それは置いといて
本作の注目アイテムは喫茶店です
キーポイント?にもなるので、じっくり堪能してみて。