「失われた時を求めて」
A la Recherche du Temps Perdu
マルセル・プルーストMarcel Proust 著者
暑く眠れない夜、寝苦しくて目が覚める深夜、朝早く起きて、枕やシーツ、布団を整えながら、フランスの作家プルーストを思い出し、作品を再読する夏休みです。
プルーストは、私のアイドルの様な作家で、若い時に長編小説「失われた時を求めて」を、部分読みしてから、人間や物の見方、考え方、感覚などに影響されました。
マルセル・プルーストが、病弱ながら取り組んだ大作「失われた時を求めて」は、時間や記憶、生と死の様なユニバーサルな内容と、ブルジョワ生活のお茶とマドレーヌ、椿やジャスミン、ファッショナブルなスタイル、音楽や美術批評、グルメ料理など盛り沢山です。
フランス語の文章は、長文で難しいかもしれないけれど、多くの国で翻訳され、日本でも色々な翻訳書が、出版されています。
「失われた時を求めて」の日本語訳の出版は、1931年から始まりました。
井上究一郎氏の全訳は、筑摩書房や、河出書房新社、鈴木道彦氏の全説と抄訳は、集英社と中央公論社、吉川一義氏の細かい注釈付きは、岩波書店全14冊と、軽くて携帯しやすい岩波文庫、どれも、世界文学全集に入っています。
新しい編集では、角田光代氏と芳川泰久氏の抄訳が、新潮社、光文社古典新訳文庫で読めます。高遠弘美氏の翻訳も進行中です。
流石、プルーストの大作だけに、日本のフランス文学界のブレインが、「失われた時を求めて」の翻訳に挑戦していると、感心します。
しかし、出版された翻訳書を全て読む時間のある人は、はたして何人いるでしょうか?
部分読みで各人の翻訳作品を読み比べると、それぞれの個性の違いと特徴が、現れてきます。
時間が経過して「失われた時を求めて」を、読み返すと、また新しい発見があり、長文が読める夏休みの時間の使い方として、この豊かな文学作品を味わう様にお勧めしたくなります。
マルセル・プルーストの時間のアップデートをすると、目が覚めるのは、私だけではないでしょう。時間が速い様で、ゆっくり流れます。
時間は、あなたのお友達ですか?
マルセル・プルースト
失われた時を求めて(上)
鈴木道彦・編訳(集英社)
マルセル・プルースト
失われた時を求めて(全一冊)
角田光代、芳川泰久・編訳
新潮社 フェリックス・ヴァロットン1898
MARCEL PROUST
A LA RECHERCHE DU TEMPS PEROU
