僕はとんでもない人間。
あ、それは以前のこと。
(まだ一部そうかもしれないけど(笑))
たとえば
廊下ですれ違う人をにらんでた。
人が成功すると
「地獄に落ちろ!」と思ってた。
学校の授業は本当につまらないもので
受ける価値がないと感じてたので
時々抜け出しては
友達のバイクの後ろに乗って
プラプラしてた。
小学校でバスケを教えてた時、
子どもたちがうまくできないのを見て
「なんでできないんだ!」
「やる気が足りない!」と怒鳴ってた。
有言不実行の上司をバカにしてた。
酒の肴は、いつも愚痴だった。
度々「できないこと」に
目を向けては文句を言い、
不機嫌オーラを出していた。
毒舌がウケていると思ってた。
デート中に不機嫌になると、
全速力で走りだして相手を振り切り、
楽しい時間を真っ黒に塗りつぶしてた。
娘が生まれた時、
溺愛と説教で振り回し、混乱させ
時々「もういい!!」と言い放っては
また、彼女の楽しい時間を
真っ黒に塗りつぶしていた。
今の僕を知っている人は
信じられないと言うけれど、
これが僕の根っこ。
花は咲かないどころか
なんの芽も出ない。
そんな僕がなんで変わったのか。
それはもうこれより下はない
というところまで落ちたから、じゃない。
おいしそうにカレーパンをほおばる人を見た時。
ちゃんちゃらおかしい“ワカメちゃんカット”の髪形で
“プラス転換で幸せに”と真面目に話す人を見た時。
ウィットにとんだジョークを交えて
場を盛り上げる機会に接した時。
ベンチャー企業の社長が
過去に大赤字を出して倒産しそうになった、
とシリアスな話をしているのに
明るくご機嫌で話す姿を見た時。
職場の後輩が、いつも不機嫌で
ついカっとなって場を壊しているのを見た時。
部長が、転職して辞めていく僕に
「人生はあなたのもの。好きに進むがいい。
でも、いつでも戻ってきなさい」と
言葉をかけてくれた時。
サプライズされて
うれしそうな人の顔を見た時。
ミュージカルを見ては
なぜか涙が止まらない時。
ミュージカルで
「戦争の残酷さ」を知った時。
アスリートの真剣なまなざしを見た時。
1万人の第九に出て
震災で被害を受けた東北に
祈りをささげた時。
1万人の第九に出て
「歓びの歌」を歌い、
「歓び」ということについて考えた時。
引っ越しが決まり転校したノンさんが
「頭が痛い」と言うので
病院に連れて行って検査をしたのに
原因がわからず、
なかなか治らなかった時。
亡くなった父さんが
もう病気で長くないと分かってるのに
もうちゃんと歩けなくてふらふらなのに
母さんを旅行に連れて行った
その時の写真を見た時。
亡くなった父さんが
亡くなる直前に
なぜか「辞書をもってきてほしい」と
書かれたメモを読んだ時。
奥さんが良く泣くのを見た時。
子どもたちは楽しくバスケをしたかったのに
父さんは頑張って生きたのに
奥さんは良く泣いているのに
それなのに。
僕はいつも
だれかが運転するバスに乗り
行き先も決めず
渋滞にイラつき
途中下車していた。
「できないこと」に目を向け
「できていないこと」が嫌になって
相手の「できないこと」にも腹が立ち
自分の「できないこと」に落ち込み
自分のことがイヤになっていた。
だから僕はバスを降りた。
自転車をこぎだした。
さびついている。
ギアもついていない。
すぐ空気が抜ける。
ブレーキをかけると変な音が鳴る。
行き先は決まっていない。
時々あつい。
時々さむい。
時々猛烈な向かい風。
時々どしゃぶり。
前にしか進めない。
こがないと止まる。
でも、こぐと進める。
進むとたどり着く。
たどり着くと見つかる。
見つかると、気持ちがあがる。ちょっと。
気持ちがあがると出会える、うれしいことに。
気持ちが上がると、ほほえむ。すこし。
ほほえむと、湧いてくる、元気。
湧いてくると、また進める。
また、こげる。
またこげると積み重なる。てごたえ。
積み重なると、たまる。自信。
たまると、できる。笑える。
笑えると、うつる。えがお。
うつると、変わる。よろこびに。
できた。
よろこび。
この自転車
まださびてるけど
なんだかよく走る。
風もきもちいい。
この自転車でいい。
この自転車がいい。
つぎはどこいこう。
だれに会えるかな。
どんないいこと、あるかな。
やっぱり、とんでもないか・・
最近片想いしていますか?
Thank you very MUCH!!