ある時COVID-19が世界を覆って
やがて突然居なくなった。
過ぎてみればそれは
まるで存在自体への問いかけであったと
思えるような記憶として残った。
少し未来のことを
願いを込めながら心に描いてみる
それを文章にして
頭から読みなおして
沁みたと思うまで感じてみること。
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魔術は
言語とイメージにより
達成される
ここでの魔術とは
自らの意志により現実に変化をもたらす技のことを定義している
言語は外宇宙からやってきたウィルスである
という
ウィリアム・バロウズの言葉がある
バロウズは
自分の人生を
自己の内部に侵入した
「アグリー・スピリット(醜い霊)」の支配から
自由になるために
捧げていた。
、、、という見方もできるようだ
そのスピリットとの戦いは
妻のジーンを
ウィリアム・テルごっこで 誤って射殺したことから
始まったという
それは罪悪感のなせる
バッドトリップの果てに見つけた
パラノイアの魔術的思考が生み出した
ぬいぐるみのモンスターなのか?
ジーンを射殺したのはアグリースピリットの作用があったと告げたのは
ブライオン・ガイシンという芸術家で
北アフリカはモロッコに長く住んだ白人の男は
ジャジューカ 伝統の魔術音楽に魅かれて
その地に住んだという
ジャジューカはスーフィーの秘儀を込めた魔術音楽
精霊は 神は 音に乗ってやってきて
そして彼らは美を讃える 神は美
もちろん秘教的な実践は行っていたはずだ
ブライオン・ガイシンは
カットアップと
いにしえの叡智の片鱗により
バロウズに
光を
見せたかもしれない
でもバロウズとブライオン・ガイシンと行っていた性魔術では
一体
何を召喚したのか?
ところでバロウズは
ジャンキーであることを公言していたが
怠惰と不浄に堕ちることはなく
必ず朝になると髭を剃って身なりを整えていたそうだ
日常に規律を設け
生活を霊的に過ごしていたのかも
魔術師として
側から見れば
単なる奇妙な
パラノイア的習慣だったとしても
バロウズは
あの
アレイスター・クロウリーができなかったことを
成し遂げた
魔術の天才だった
そのことは
あまり知られていない
両者とも
バリバリのオカルティストだったが
バロウズは芸術家として認知され
クロウリーは世間的には二流の著述家で終わった
隠された世界の秘密を知るオカルティストは
天才で革命児で一流のブッチギリであっても
世間ではシャドウであり
獣の存在に過ぎない
さみしいね
ごめんよ
クロウリーのような
メガロマニアには
耐えられない屈辱だったろうが
黒魔術の代償は
「なんでも手に入るけど欲しいものは絶対に手に入らない」
という矛盾だから
仕方ない
それが分かった頃には
もう遅かったから
ヤケクソになっても
それは仕方ないよね
(別の道はある!とベネットくんが言ったのに)
さておき、
バロウズだって
ジャンキーでゲイで
反権力とされた
ウィルヘルム・ライヒの
オルゴンエナジーを有効だとして
オルゴン・ボックスに
定期的に入ることを習慣としていたくらい
同じくらい
時代的に
派手にヤバく嫌われたが
バロウズの方が
オシャレで
ポップで
ファンもメジャーなスターが多い
オルゴン・ボックスの効果も
あったように思う
結局アグリースピリットは
スウェットロッジでも離れなかったという
それは
ここ10年くらいで
反転が起きて
北米でポップオカルトが爆発して
オカルト 隠されたものが
表に出るようになって
社会的にノーシスに入りやすくなったので
魔術が横行するようになった
本当に効いてしまう
実際の魔術について今は話している
クロウリーは
もっともっと
警告をすればよかったのに
黒魔術の代償について
話したらよかったのに!
まあ黒魔術を実践する人が増えて
クロウリーも
バロウズみたいな
ポップアイコンに
なっているのかもしれない、もはや
クロウリーの魔術には
その時のタイムラインの意図と
その思想が感染されるべき
波長を持った人々が
感染されるべき時を迎えると
それぞれの役割のために
魔術を学んだ
それぞれにそれぞれの学びがあり
用意されたツールが渡される
私はクロウリーの魔術は
全く、笑えるほど全く頭に入らなかった
何もかもが劇場型で
ナルシストタイプじゃないと
無理でしょあれは
それなのに
幽体離脱をして行った
幽界の図書館には
コロニア風のカツラを被った
中世の貴族みたいな司書がいて
私が入っていくと
めんどくさそうに
はい、あんたはコレみたいに
いくつか本を渡された
その中の一冊は
クロウリーの「魔術」実践編だった
(そんな本があるのか?)
今思うと、
あの司書は
ブエルという悪魔だった気がする
別に化け物の姿はしていなかったけど
今 ふと思った
地獄の図書館だったのかもしれない
さて、
バロウズの魔術は
支配から自由になるための
個人的な戦いだったから
彼は魔術の本は残していないけど
魔術結社には所属していた
でも悪霊との個人的な戦いは
それを戦い抜くことは
決して独りよがりではなく
ひいては
苦しむ衆世のために
他者のためになるのだという
真理がある
それが
パラノイア
かつ
狂気の魔術的思考だったとしても
2021年でも
クールなバロウズよ
わずかに残る
アグリースピリットの
痕跡と戦うために
私たちに
どうか
どうか
インスピレーションを
与え続けてください
