みなさんこんにちは漫画がなかったら昔死んでたかもしれない…muchamuchaです(・ω・)9

先日ポピュラーめの漫画家さんを紹介したので、今日は若干マニア向け?のこうの史代さんを紹介しますキラキラ
とはいっても、この方も文化庁メディア芸術祭マンガ部門大とか賞手塚治虫文化賞とかとってて、作品が映画化とかドラマ化とかしてるので作品名を聞けばああ!なってる人もいるんじゃないかなと思います!

おすすめ作品:『夕凪の街 桜の国』 『長い道』 『さんさん録』 『この世界の片隅に』など


この方、作風は基本がほのぼのでなのですが、色んなテーマの作品を作れるんです。で、何がすごいって戦争ものはほんとにすごい!私が始めて読んだ作品は『夕凪の街 桜の国』だったのですが、もうやばかったですね。読むたびに泣きます。この作品は広島に原爆が落とされた10年後の話と、現代の話の二部構成で、原爆の後遺症やサバイバーズギルト(私はこの単語この作品読んでウィキペディアで調べて初めて知りました;;)について描かれています。私はこれを読むまで、生き抜いてしまった人の側の苦しさについて考えたことがなかったので、かなり衝撃を受けました。この作者の戦争ものに共通しているのは「あの戦争は誰のために何のためにあったのだろう」という疑問かな、と思います。戦争の不条理さとか原爆の不気味さが、どこかの遠い出来事ではなく身近に感じられるような形で描かれています。とってもよく調べてあるらしく、「経験者が描いたの!?」と思ってしまうようなリアルさです。モノローグがいちいちすばらしく、特に『夕凪の街 桜の国』のは一つひとつが刺さってきます。この作品はほんとぜひ若いうちに、若くなくても、いろんな国のいろんな人に読んでほしいなあーと思いますね!すべてのコマが重要なので見落とさないように読んでみてください!
はい、で、この作者、戦争ものもものすごいですが、ほのぼの日常系も最高なんです!!「私は常に真の栄誉を隠し持つ人間を書きたいと思っている(ジット)」という座右の銘がこの作者の大抵の人物紹介には乗っているのですが、それを表しているなと感じたのが『長い道』です。このお話は、ひょんなことから結婚することになった浮気性の夫と正直者だけど鈍い妻の話で、この奥さんがほんとにいい人!夫が浮気性でも家にお金がなくてもいつもにこにこと幸せそうに生きている彼女は「真の栄誉を隠し持」っていると言えるでしょう!!この作品は「幸せってこういうことだよなあ」と、地味な日常の大切さを感じさせてくれます…!
そんでこの方、絵もいいんですよ!ほのぼの地味系ではあるのですが、すごくお話やキャラにあってるし、表情が豊かなんです!!しかもほのぼのしてるのに色気もある!あと、基本の絵柄は変わらないんですが、お話の中で絵の道具やタッチを変えることで雰囲気を出すのがうまいんです!!そしてギャグもいいんですよー!!ほのぼの系ってギャグもほのぼの?と思ったら大違い!!相手のことをざっくり切っちゃうようなギャグもしばしばあってとってもバランスがいい!!ギャグシーンのキャラの顔もかわいいし面白いしで私は大好きです!ほのぼのしてるけどどのキャラも「いい子ちゃん」で終わらないとこがポイントですね!!また、この方の作品で地味に好きなのはちょいちょい豆知識が入っているとこです!『この世界の片隅で』の戦時中の食事の作り方や『さんさん録』の家事のやり方など実際にためになるかはわからないけど読むとちょっと得した気分になる情報が差し込まれています!
そんな作者さんなのですが、悲しいことに作品数が少ないんですよー!!一般の少女漫画とかと違って長いストーリーものを書くことが少ないのと絵が細かいとこまで手書きなのが原因かなーと思いますがもっと読みたい!と思っても作品数が少ない…!泣 その分一冊いっさつのクオリティーはとても高いので、細部まで何回も楽しむしかないですね…うう。最新作はまだ読んでいないのですが、比較的新しい『ぼおるぺん古事記』は、ストーリーは古事記そのままで、解説と絵を加えて漫画の形にしてるだけなのにちゃんとおもしろくて、この作者のすばらしさを感じましたね…!ああ古事記って人間が書いたんだなあと思いました!

こんだけ語りましたが、この作者さんは言葉で良さを説明するのが難しいタイプの作品を描く方なので、なにはともあれみなさん読んでみてください!!一回読んだら絶対誰かにおすすめしたくなると思いますよ晴れ



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