私は幼少期から動物が好きでした。
特に犬が大好きでした。
人間の数百倍好きでした。
むしろ人間が嫌いでした。
言葉が通じる人間とは心が通じませんでした。
言葉が通じない犬とは心が通じました。

どうしてもどうしても
犬が欲しいとお願いしても
なかなか許してもらえませんでした。

母親が、過去に愛犬を失った悲しみから、もう二度と犬は飼わないという理由で…

いつも犬の本を読んでいました。

私は体が弱くて何度か入院しました。
病院でも犬の本を読んでいました。

よく犬の夢を見ました。

私はとても軟弱な人間でした。

母親は私を元気にさせるために
犬をもう一度飼おうと決めてくれました。

今でも忘れられないサプライズでした。

ある日突然
子犬を抱いて母親が帰ってきたとき

私は叫び声をあげてしまい、
怒られました…

本当に本当に
愛しい可愛い子犬でした。

ペットショップで飼われていた子犬でした。
売り物ではなかったんです。

なぜ譲ってくれたのかわかりません。

ペットショップとは…
何なんでしょうか。

その子は
私の人生を変えてくれました。

私はその子に本当に生きる力をもらいました。
本当に。

愛しいという気持ちを初めて抱きました。

お別れの日
母親が、この子はお前を元気にするために飼ったんだよって言ってました。

もう…
飼うとかじゃないよね…

家族だから…

本当に、家族だから

今、野良猫、保護犬
我が家になんかいっぱいいるけど

これからもいっぱいやってくるだろうけど

絶対忘れないから

絶対に。

また虹の橋で会おう。

雄太、ありがとうね。