映画、時々、演劇

映画、時々、演劇

昔書いた日記をコピーして移しつつ、たまに観る映画や演劇のことを書いてます。

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ザ・スズナリで、毛皮族公演『Gardenでは目を閉じて』を観ました。

 


マンションの管理組合が主催したリモートでの盆踊りイベントの講師となった居住者でダンサーの峰田(江本純子)だったが、イベント中の振付と言動に戦争を思い起こすものがあり、言い争いになった参加者の1人が体調を崩してしまう。
そのことが問題となって、後日開催された管理組合のリモート会議に峰田も出席することになるが、再び言い争いになり、その様子を違う世界で映像として神納(原口洋平)が見ている、という話。

 


久しぶりの毛皮族。
でも、それ以上に久しぶりだったのが原口洋平で、初期の頃の劇団員なので、たぶん十数年ぶり。
よゐこの濱口っぽかった外見は年齢を重ねてだいぶ変わってましたけど、一本調子で独特な喋り方は、当時とあまり変わってなかった気が。

 


劇団としては懐かしさと新しさが混在してて、昔から変わらない、おもしろ時事ネタにニヤニヤしてました。
公演を見ると、主宰者が最近影響されたものが大体想像できますけど、今回はたぶんコンテンポラリー・ダンスとか前衛的な舞踏。

 


加えて、BGMやセットも、まるでコンテンポラリーアートのような世界観。
この雰囲気の中でお香的なものを焚き始めた時は、画的にヤバいのではと思いました。
結構長めにやってたので劇場内に煙が充満してて、でもよく考えたら、初期の頃も駅前劇場とかで火薬をバンバン使ってたから劇場内が煙くなってたなと。

 


ワードセンスも健在で、バレエネトウヨとか盆踊りネトウヨとか、意味が分からないけど笑いました。
オンライン会議の息苦しさやくだらないくだりもネタにしてて、ZoomをNetflix風(たぶん)にしてるのも面白い。

 


舞台を中央にして周囲3方向に客席を設置するという、斬新なスズナリの使い方でした。
観客数をかなり抑えてたので、スズナリにもかかわらず広々としてて、良い空間になってました。
ただ、換気で常に外気を入れてるせいで、極寒でしたけど。

『エターナルズ』を観ました。

 


7,000年前に地球に降り立ち、人類を捕食者ディヴィアンツから守っていたエターナルズだったが、ディヴィアンツを殲滅した後、メンバーは各々分かれて地球で暮らしていた。
ロンドンでスプライト(リア・マクヒュー)と暮らしていたセルシ(ジェンマ・チャン)は、絶滅したはずのディヴィアンツに襲われるが、エターナルズの中で最強の戦闘能力を持つイカリス(リチャード・マッデン)が助けに現れる。
世界の異変を感じたセルシたちは、エターナルズを再集結させるため、セナ(アンジェリーナ・ジョリー)やギルガメッシュ(マ・ドンソク)ら、かつての仲間を訪ねていく、という話。

 


新しいシリーズだから仕方ない部分もありますけど、冒頭に説明と固有名詞が連発。
ここを逃したらついて行けなくなると思って、必死に追いかけました。

 


クロエ・ジャオ監督だから普通のヒーロー映画にはならないとは思ってましたけど、人種や障害といった多様性が濃く出てました。
若干暗さは強めではあるものの、ちゃんとヒーロー映画の面白さもあって。
あと、原爆投下が人類の過ちとして描かれてるのは、ハリウッドの大作映画では珍しい。

 


ここでも指パッチンが出てきて、いわゆるエンドゲーム後の世界が舞台なんですけど、うまいことアベンジャーズと共存できるような設定になってました。
とはいえ、エターナルズはもはや人類というより神話の世界。
まあ、ソーも神でしたけど、キャプテン・マーベルとは世界観が合いそうだなと。
エヴァンゲリオンのリリスっぽいビジュアルの創造主的存在が、とてつもない迫力を醸し出してました。

 


いきなり10人のヒーローが出てくるんですけど、キャラクター分けがしっかりしてるので、それぞれの特徴はすぐつかめました。
能力的にはX-MENが思い浮かんで、なのでクイックシルバーと同じく、スピード最強説をここでも感じて。
指からエネルギー砲を放つ能力のモデルが「幽☆遊☆白書」のレイガンだったとは。

 


久しぶりのアンジェリーナ・ジョリー。
さぞかし活躍するんだと思ってたら精神的に不安定な役柄で、戦闘能力は高いのにそれを発揮できないというジレンマがあって、ある意味これも多様性。
そんなアンジェリーナ・ジョリーの相手役がマ・ドンソクで、敵を腕力でねじ伏せつつ、かわいさでギャップを出すという、やってることはいつもの感じでした。
エンドロールで名前が出てこないと思ったら、英語名でクレジットされてたみたいで。

 


エンドロール後のおまけ映像もあって、MCUの展開がさらに謎になりました。
そして、サノスの弟と一緒にいたファンタジックなキャラクターによって、今後の世界観も謎になりました。

『劇場版  きのう何食べた?』を観ました。

 


弁護士の史朗(西島秀俊)は、同居する恋人で美容師の賢二(内野聖陽)の誕生日を祝うために京都旅行を提案する。
旅行中、普段とは違う態度や振る舞いを見せる史朗に、別れや病気を切り出されるのではと不安が募っていく賢二だったが、史朗から伝えられたのは、史朗の両親からの言葉に対しての謝罪だった。
東京に戻った2人は、小日向(山本耕史)や航(磯村勇斗)と食卓を囲んだりと日常を過ごしていたが、どこか以前と同じようにはいかず…という話。

 


互いを思いやる主人公2人のやり取りと美味しそうな料理に、幸せな気持ちが続く映画でした。
そんな幸せな気持ちのまま、エンドロールでスピッツの幸せな楽曲が流れる。

 


りんごのキャラメル煮、アクアパッツァの締め雑炊、京都の有名カレーうどんと、美味しそうな料理が次々と出てくる。
調理するところから食べるところまで描かれてるので、余計に美味しそうに感じます。
おせち料理の黒豆が、作るのにこんなに手間がかかるということを初めて知りました。
やっぱり料理が美味しそうな映画にハズレはないなと。

 


冒頭の京都旅行のシーンも見ていて楽しくて、勝手な思い込みに悶えたり、乙女がだだ漏れだったりの賢二には笑いました。
ど定番スポットからは少しずらしてはいるものの、出てくるのは京都の名所ばかりというのも良い。

 


とはいえ、きれいごとや笑い話だけには留まらず、ストレートのカップルとはまた違ったゲイのカップルの難しさや苦悩も重くなりすぎない程度で描かれてました。
西島秀俊と内野聖陽は、ちょっと前まで放送してた朝ドラの「おかえりモネ」でも共演。
脚本家も同じだったので、ドラマ版が良くて朝ドラでの共演に繋がったのかなと。

『ひらいて』を観ました。

 


高校内の序列では上位に位置する愛(山田杏奈)は、クラスでは目立たないが謎めいた雰囲気のあるたとえ(作間龍斗)に恋心を抱いていた。
たとえが大事そうに手紙を読んでいるところを見かけた愛は、その手紙を盗み読みして、差出人が地味で糖尿病を患う美雪(芋生悠)で、たとえが美雪と付き合っていることを知ってしまう。
たとえへの想いを抑えられない愛は、美雪に恋愛感情があるふりをして美雪に近づいていく、という話。

 


文化祭の練習シーンに出てくる冒頭のダンスと歌は、てっきり坂道グループの楽曲だと思ってたら、まさかのオリジナル。
どこかのグループのシングル曲になっててもおかしくないクオリティの高さでした。
エンドロールで流れるのも大森靖子でしたし、音楽もよく見たら岩代太郎だったので、音楽へのこだわりが感じられる。

 


主人公は、綿矢りさや本谷有希子が描きがちな、周囲に害を及ぼしていくエキセントリックな女。
そんな破綻した性格の役柄に説得力を持たせる、山田杏奈の目力の強さが印象的でした。

 


内容的には激しいですけど、描かれてるのは静かで繊細な心情。
セリフやモノローグといった言葉による直接的な説明というより、場面から意味や状況を読み取っていくという描き方で、いざ言葉を発する時には、相手をバッサリと切り捨てる強い表現に。
北関東のどんよりとした天候が、映画の雰囲気に合ってました。

 


監督は比較的若手で、今作は思い入れのある小説の映画化だったということなので、真価が問われる次回作が楽しみです。
綿矢りさの小説の映画化は、初期作の例外はあるものの、ちゃんとしてるなと。

『キャッシュトラック』を観ました。

 


現金輸送車の警備員として雇われたパトリック(ジェイソン・ステイサム)は、新人研修では平均的な成績にとどまっていたが、現場では現金の輸送中に襲ってきた強盗を1人で撃退してしまう。
別の日には、襲ってきた強盗がパトリックの顔を見た途端、金を奪わずに逃げ去っていき、同僚たちがいぶかしむ中、パトリックは何かを探していて…という話。

 


章立て構成の映画は脚本が良い場合が多いですけど、この映画もよくできてて、さすがはガイ・リッチー監督。
加えて、何度も一緒にやってるジェイソン・ステイサムが主演で、いつも以上に容赦のなさ。

 


普通の人だと思ったら突然スーパーな能力を発揮するという、よく見かける内容ですけど、今作では元特殊部隊でも元スパイでもなくて。
元特殊部隊は、別のところで出てきてましたけど。

 


冒頭のシーンのカメラワークが独特だと思ったら、それが伏線になっていて、時系列を前後させながら伏線を回収していく。
視点が固定されてるから、人の声とか銃声とか、起こってることが間接的にしか分からず、緊張がより高まる。
あらすじを知らないまま見に行って正解でした。

 


バルト9は音量が大きいので迫力がすごいですけど、何かいつも以上に大きかったような。
音量に慣れるまでは、銃声とかにビクッとなってました。
終盤はアサルトライフルの連射音がむしろ心地よくなってましたけど。
それにしも、ここまで日常茶飯事的に現金輸送車が襲われるって、改めてアメリカの危険さが分かる。

 


アンディ・ガルシアやジョシュ・ハートネットが出てたことを見終わってから知りました。
雰囲気のある敵役がクリント・イーストウッドの孫というのが驚きで、イーストウッドレベルになると、子供ではなくもう孫になるんだなと。