朝日新聞平成25年2月25日 耕論 榊原英資 

 米国が交渉参加を求めるTPPにも、急いで乗る必要はありません。
経済分野で影響力が低下しつつある米国が活力のあるアジア太平洋地域に加わりたい。
それがTPPの狙いです。

既にアジア経済圏の中心にある日本はどんと構え、静観しておけばいい。
加盟に向け、交渉上手の米国と20分野以上も渡り合おうとすれば大変です。

逆に、中国が入らないTPPは意味がないと広く問題提起すればいい。
米国中心のTPPに、たとえば日本と中国のFTAを媒介として中国も組み入れることができるなら、中国と米国との貿易自由化の橋渡しを日本が務める形になる。
その役割は、世界3位の経済大国である日本以外には果たせません。