夏、この頃の瀕死。
夏の闘争本能が昂っています。騎馬の群れが荒々しく蹴りあげた砂埃の様な陽炎…や、もっと攻撃的なものが地から立ち上がり、前後不覚の煮え立つ喜見城。

集中や欲望も内的に熱すべきものなのに外的要因で熱されるとそれら一切方々散り散り、と云った案配で気化していくのが判るのです。判りますけれども対処のしようもなく打ちのめされるが儘、儘。方程式は未だ未開拓ですのでまた今年も肺の中だけでつく溜息が要らぬ熱を持って息苦しいです。
息苦しいと云えば、避けられぬ喪服問題で、こちらは生き苦しいのですよ、喪服。
色々な方と出会いがあればその同じくした量で別れもあるわけで、死別の場合は要りますよね、喪服。
歳を重ねる度に必要なアイテムになるわけですけれども、しかも突然に必要となったりもする訳ですけれども、喪服。
判っているけれど、どうしても喪服を仕立てる事が厭。
誰かの死を待ち詫びているみたいで、厭。

皆さん等しく終わりを迎える訳で、なかにはやれ順番が~、などと仰られる方もおりますけれど、いつも生と死はいつも真隣で寄り添っているように思うのですが、どうですか?
どうせ死ぬならば誰よりも早く死にたい、という願望は、誰か大切な人との別れで悲しい思いをしたくないと云う身勝手なものですけれど、ですから尚更、喪服を仕立てるたなんて必要ないよ、と言い聞かせて、このどうしようもなく死の匂いのする夏を乗り切ろうと立脚する午前1時のちょい手前。

夏なのだから、溌剌わっしょい的な事を書ければ良いのだけれど。
夏、好きになりたいなぁ、夏。
どうしても好きになれないなぁ、夏。

りんごあめは好き。