あべのハルカス美術館の『カラヴァッジョ展』にNubes et Lepus女子会で行ってきました。
左の「リュートを弾く若者」はスペインから来て、去勢され貴族の屋敷にいる(囚われている?)少年…虚ろな人形のような目が印象的で心は死んでいるのでは?と感じました。リュートの細い弦の一本一本まで細密に描かれており見ごたえがあります。右の「法悦のマグダラのマリア」は、黒ずんだ唇、右下の金色のドクロ、左上の十字架、眦からは一滴の涙……。神にすべてを赦され、生と死の狭間にいるような感じを受けました。
影響を受けた人たち、影響を与えた人たちの作品も多く展示されていました。死んでからもカラヴァッジョから感銘を受け、カラヴァッジョの光と闇の描き方などの手法を後世に伝えた「カラヴァジェスキ」と呼ばれた画家たちの手による作品もまた展示されていましたが、カラヴァッジョの手による作品とは一線を画し、遠く及びません。とにかく、細部が違う……。細部に神は宿る。まさにその通りだと感じました。迫力というのでもない、心にひたひたとカラヴァッジョの魂そのものが染みてくる感じです。
「リュート弾きの若者」に描かれている花びらの上にのった水滴や、花を生ける水をたたえたガラスの花瓶に映る光が差し込む窓の景色、今にも風に吹かれてめくりあがりそうな楽譜。リアリティを追求しつくした絵画は、写真のリアルとは異なり、画家の精神がうつり、そこにいる人の精神まで暴き出します。「カラヴァジェスキ]の作品からは何も感じませんでした。もしも名前が伏せられていたとしても、くっきりとカラヴァッジョの作品だけが目に飛び込んでくると思います。
並んで見せたからこそ、カラヴァッジョの偉大さが浮かび上がる展示の構成も見事でした。カラヴァッジョの波乱に満ちた人生の軌跡を追いかけながら作品を観ることで、生き様と作品を重ね合わせて迫ってきます。殺人を犯し、逃げ回り、たった38歳で亡くなったカラヴァッジョ。亡くなったときに持っていた3枚の作品のひとつが「法悦のマグダラのマリア」だったそうです。
大いに心を満たしたあとは、新世界へと行き、串カツとホルモン焼きでおなかもたっぷり満たしました。
ぜひ『カラヴァッジョ展』行ってください。


