音楽に愛された女性。
彼女を体現した言葉だと思う。

歌が上手い人はたくさんいる。
声がいい人もごまんといる。

じゃあ両方兼ねた人は?
生活に心を使える人間は?

彼女はそんな人間なんだと思う。


彼女のいいところを彼女のことを知らない人間に教えてあげるなら、とりあえず誰もが納得するような当たり障りの無いわかりやすい言葉で言うと、「声が綺麗」。これだと思う。透明感のある声とは少し違くて、声が透明なのだ。


ハスキーだったり、異常に高かったり低かったり、鼻にかかっていたり、吐息が多かったり。
引っかかる声はたくさんあるしクセになる。しかし一部にはハマらず一部に好かれるという構図ができる。

しかし彼女の声は誰のことも拒否しない。
「歌を届けたい」とは彼女がよく使う言葉だが、
そのためにはこれ以上ない声だと思う。

私は彼女の声を聞くと、バイオリンを思い出す。
緩やかで伸びやかに美しい音色を奏でるバイオリンはオーケストラでも基準音を出しそれに皆が合わせる。


また異常な音感ゆえに、ピッチが外れることがない。
感受性が豊かで歌に入り込み感情が乗りすぎて、ライブで寝転んだりしゃがんだりすることもあるくらいだが、どれだけ心を込めても外れず音楽として成立する。
だから何度聴いても不安になったり違和感を感じたりすっと入ってくる。

余談だがイヤモニを使わずライブで音を当ててくる彼女はもはや化け物である。

ビジュアルに関しては彼女自身が拒否していた時代もあるので大きく変わったり、絶対に向かいたくない方向があったようだが、ブルベ冬の印象的な部分が際立つ猫目は一生変わらない。
彼女の音楽に対する本気さを目で示し音楽で伝えている。
個人的にはセミロングで動きのあるヘアスタイルと、白肌が映える色の洋服を着ていて欲しい。