最強オヤジ伝説 -8ページ目

最強オヤジ伝説

私の父の伝記と私自身の半生の記録です

普通、競売に掛かりそうな物件などを買い取り

そのまま賃貸してくれるような事業者などは皆無だろう・・・



なぜなら競売に掛かるということは、もう会社が潰れかけているのであり

貸したとしても、家賃の支払いが滞る可能性が大きいからだ・・・!




それに数年後には、買戻しもしたいのだ・・・!




私は無い頭を捻りながら考え抜き、一人の顧客を思いだした!



それは私が20代の頃から懇意にお付き合いをさせていただいてる

小野田さんだった・・・!



小野田さんは商社を経営されており、現在70歳を超えているが

まだ現役バリバリの社長さんである



私とは、息子ほどの歳の開きがあるが、何かと可愛がってくださり

今までも私と不動産の取引を何度もしており、いわば業務提携的な間柄だった!




私は早速小野田さんの邸宅に相談に行った・・・!




大きな門構えをくぐると、小野田さんが出てきた・・・!


『いやぁ!久しぶりだね~!君が来るというのは何か仕事の話だね!さぁ!中に入りなさい!』


小野田さんは屈託ない笑顔で出迎えてくれた・・・!



応接間に通してもらうと、私は資料とともに早速案件の説明に入った・・・



小野田さんは、静かに私の説明に耳を傾けはじめた・・・・




すると途中で私の話を遮り

『うん わかったよ! それでいくらいるんだい?』



『・・・・・・・。』



小野田さんの頭の回転は凄まじく速い・・・!



私の話を半分聞いただけで、すべて理解していた・・・



小野田さんは言った!


『君に任すよ!金はいつでも取りにきなさい!』





20数年間のお付き合いである・・・


いつも私を信頼してくれていた・・・


だから私はいつも誠心誠意、信頼を裏切らないように努めてきた・・・!



ありがたい・・・







これで今回の案件の、解決下準備はすべて整った・・・!





私は早速依頼者に事の報告をすると

依頼者は涙を流さん思いで私に語った・・・



『本当にありがとうございます!これで会社を潰さなくてすみます!』




依頼者の目に涙が光った・・・


私もことのほか、うれしかった・・・




それから依頼者と綿密に協議し、私は早速銀行との調整に入っていった・・・




順調に進み、家と工場の買い取り価格も決定し、契約間近といったある日

依頼者のもとへ銀行から一本の電話が入った・・・!



『実は工場をもう少し良い値段で買い取りたいという業者が現れましてねぇ~

値段を上げてもらえないと話しになりませんねぇ~!』



はぁ!?



何を言っているのか!



買取価格もすでに決定し、すぐにでも契約、決済をしようとしているのに何事か!



それも悪びれた様子も無く、むしろ高圧的な態度で一方的に言うのである!



私はこの時ほど銀行を憎いと思ったことはなかった!









いよいよ私の心は炎と化したのだ!!