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最強オヤジ伝説

私の父の伝記と私自身の半生の記録です

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ようやく派遣先から本社勤務に代わった朝、会社に行くと

ピッカピカの新車、日産UD 4トン車が目に入った・・・!



会社に新車が納入されるのは見慣れているので

『ええな~、誰乗るのかなぁ~』と思っていると、鬼の取締役部長が私を呼んだ!



いつもの強面の顔が今日は穏やかに

『今日からあれがお前のトラックや!』と指をさすではないか!



『えっ!?』と振り向くと、まさしく新車の4トン車のことだった・・・!



私は天にも昇るような気分だった!



『やったぁ!めっちゃ嬉しい~!』



早速、三重県四日市行きを命ぜられた私は、最高の気分で出発をするのだった・・・!



実は私は4トン車の運転は初めてではなかった・・・!



4トン仲間からたまに運転をさせてもらってたこともあり、慣れていたのだ!




それからの私は、全国各地を走り回った・・・!



当然のことながら、遠方に行く場合はその日に帰ってこれない・・・



特にトラックの場合は、空で走ると効率が悪いので、積んで降ろして

また違う場所で積んで、降ろしに行って、などあちこちに行くので

いつ帰れるかわからない日などがあるのだ!



だから運転席の後ろには仮眠できるスペースがあり、いつも私はそこに洗面道具一式と

目覚まし時計、布団などを積み込み、時間のある日は現地で銭湯にいったり

適当な場所を見つけて仮眠などをしていたのだ・・・!



運転には慣れていたが、さすがに雪道は怖かった・・・



雪道に慣れている運転手などは、夜中の一面真っ白な北陸自動車道を

こともなげに、ガンガン!走っていくが、とても真似して走れない・・・




荷物を積んでいるときはまだいいが、積んでいない時などは、乗用車が作った

輪だちに、いとも簡単にハマってしまい、荷台がガンガン!ハネまくるのだ!




また、サービスエリアで仮眠を取って出発しようとすると、寝てる間に

タイヤが雪で埋まってしまい、脱出するのに一苦労したこともあった・・・!




そんなハプニング続きの雪道でも、思い出に残る、忘れえぬ人々はいた・・・




私がいつも通る富山県北陸道の、とあるインターチェンジの付近で

小さいながらも食堂をやってるおばさんがいた・・・




田舎道で夜、空いてる店らしい店はそこしかなく、駐車場も雪に埋まり

4トン車には止めにくい場所ではあったが、真っ暗な寒空の中、ポツンと灯りのついた

ちいさな食堂は、冷えた私の身体を暖めてくれる憩いの場所でもあった・・・




若干18歳で金も無い、貧乏そうな青年に見えたのであろう、そのおばちゃんは

私が好んで食べる、とん汁定食のご飯と、とん汁をいつも

『おまけや!』と言って大盛にしてくれた・・・



そして仕事の事、大阪での生活のことをよく聞いてくれて

若い私にアドバイスなどもしてくれた・・・




店と客と言ってしまえばそれまでだが、疲れてたどり着き、そこで身も心も

癒してもらえて帰路に向かえるというのは、一人で夜中に雪道を走る私にとっては

かけがえのない、場所だった・・















そして4トン車に乗り始めて2~3ヶ月が過ぎたころ、突然、父から連絡があった・・・!



『帰って来て、店の商売手伝え!』



『はっ!?』









今まで父は、そんなことは言ったことがなかっただけに

『私は何事???』と困惑するのだった・・・