先日、梅田へ行った帰りに、ちょっと、足を伸ばして散歩に行ってきました。

大阪市営地下鉄御堂筋線に乗って、降りた駅がこちらです。

大阪市交通局大阪市高速鉄道(大阪市営地下鉄)電気軌道第1号線(御堂筋線)。

車両の横には、アルファベットの”Ｏ”の文字とカタカナの”コ”の文字を組み合わせた「大阪市高速鉄道」を表す伝統のシンボルマ－クと「御堂筋線」を表すクリムゾンレッドのラインカラ－が付いていますね。

昔は、大阪へ帰省して新大阪駅の地下鉄御堂筋線ホ－ムで、このシンボルマ－クを見ると「大阪へ帰って来たんだなぁ・・・」と言う気分にさせられたものです。

おっと、地下鉄の話は、これくらいにして、地下鉄　動物園前駅で降りると観光客の流れは、殆ど、北か東の方へ向かいます。

北は、通天閣がある新世界。東は、天王寺動物園がありますので・・・・。

ただ、南と西にも人の流れは、向かいます。勿論、地元の人達ばかりですが・・・。

南方面

西方面

折角なので、今日は南方面へ歩いてみたいと思います。

道路を渡って「動物園前一番街」の商店街に入ると、そこは、所謂「釜ケ崎（あいりん地区）」ですね。

この地区では、珍しいタイプの店です。

大衆食堂と暖簾には、書かれていますが、この地区では、一番の高級店です。

この地区で産地が表示されているのは、この店ぐらいでしょうね。(笑)

さすが、雑誌に紹介されている店は、違います。

私が知る限り、この地区で”ハイカラ”なんて言葉が使われているのは、ここだけでしょう。(笑)

すいません。ここへ来る前に食事を済ませて来たので、中の画像は、ありません。(笑)

店のＨＰの画像をアップしようと思いましたが、最近、色々煩くなりましたので、ご興味のある方は、ネットでご覧下さい。

私は、前に一度だけサ－ビスランチを食べたことがありますが、味は、昔ながらの洋食屋さんの味と言う感じですね。

この地区で一般の方にオススメ出来る店は、少ないのですが、ここは、ええと思います。

ただ、この地区でランチが1,000円するのは、ここだけでしょう。(笑)

ちなみに、私が5年前に入った時、一番高いメニュ－は、ヒレステ－キの2,200円でした。

この地区に詳しい人の話しによると、地元の人は、滅多にこの店には、来れないそうです。

地元の人が好きな店は、やっぱりこう言う店ですね。

「激安・めちゃ安・ほんまに安い！」

これだけで、もう店の説明は、いらないですね。(笑)

さて、西成一番から更に、商店街を南に行きますと・・・・・。

出ました。庶民の味方「ス－パ－玉出！」

ス－パ－玉出　天下茶屋店(西成区太子)

ス－パ－玉出(大阪府52店舗、尼崎市1店舗)は、デフレ時代の日本にあって、近年急速に店舗を増やしている激安ス－パ－です。

本部は、名前の通り、西成区の玉出にあるのですが、釜ヶ崎エリアには、4店舗が店を構えています。

地元の人達には、「ス－玉」とも呼ばれていますね。

中々、刺激的な店頭ですね。(笑)

度々、見づらくてすいません。

他府県の皆さんにも解って頂けるよう、今週の折り込みチラシをアップしてみました。

主婦には、刺激的な数字が並んでいますね。(笑)

ちなみにス－パ－玉出名物の1円セ－ル品は、1,000円以上買い物をすると買うことが出来ます。

今、日本の小売店で、一番元気が良いス－パ－かも知れませんね。(笑)

さて、このまま南へ抜けて行くと撮影禁止エリアの飛田新地（旧飛田遊郭）方面へ出てしまいますので、進路を西へ転じます。

（西成労働福祉センター2003年発行の労働者便利帳より。釜ヶ崎を中心に表示されているので、天下茶屋駅の南側が縮められて表示されているが、新今宮駅前のあいりん総合センタ－から、岸里[岸ノ里]にある西成区役所まで歩くと大体25分～３０分、約2キロ弱の距離である）。

南海電車天王寺支線跡を通り、阪堺電車今池駅近くの低い高架下を抜けますとそこは、釜ヶ崎の中心部、萩之茶屋エリアに入ります。

他府県の方や西成区以外の大阪府民がイメ－ジする、所謂、"ニシナリ"は、このエリアのことを指しますね。

そのことは、釜ヶ崎の外に住む西成区民に取っては、大変不本意なようで、西成区の中心にある｢岸里｣や南部の｢玉出｣、そして阿倍野区のお屋敷町に連なる、南西部の｢天神ノ森｣に住む人達は、｢うちらの住んでいる所と釜ヶ崎は、全然違う、世間の人が、みんな、西成区＝釜ヶ崎、西成は、コワイとこやと言うのがホンマに嫌や！｣とよく言っていますね…。

釜ヶ崎は、西成区の北西部の端にあって、わずか620平方メートルの狭いエリアに約3万人(住民票登録していない人が多いので正確な数は、わかりません)が住む、日雇い労働者の街です。

人口密度は、東京23区平均の3倍～4倍ぐらいは、あるでしょうか？

そして、男女比は、多分12～15対1ぐらいでしょう…。

まぁ、おっちゃんの街ですね。（笑）

大阪府警西成警察署

釜ヶ崎の中心部にある大阪府警最強の西成警察です。

高い塀で囲まれた建物の風貌から”要塞”とも呼ばれています。

西成区の行政組織は、皆、岸里にありますが、警察署だけは、釜ヶ崎にあります。

1961年～2008年にかけて24回発生した西成（釜ヶ崎）暴動に対応し、管内に日本最多の暴力団事務所を抱え、犯罪練度は、日本一と言われています。

四角公園(萩之茶屋中公園)

西成警察の西隣にある公園です。

全景は、撮れませんでしたが、園内の半分ぐらいは、路上生活者の住居が占めています。

日々、炊き出しが行われていることから、”炊き出し公園”とも呼ばれています。

後、犬がたくさんいることでも有名です。

釜ヶ崎には、この公園に限らず、たくさんの犬がいます。

首輪をしている犬も結構いるのですが、殆どが放し飼い状態で、飼い犬か野良犬かよくわからない状態で生息していますね。

これらの犬は、日雇い労働者の孤独を癒すと同時に、冬季には、暖房の役目も負っています。

大阪は、滅多に雪の降らない、積もらない所ですが、冬が寒いことには、変わりないですから・・・。

釜ヶ崎の犬は、日雇い労働者に取って、ペットと言うよりも共同生活者と言う感じですね。

この日は、天気が雨でしたので、公園の外からは、路上生活者や犬の姿は、殆ど見えませんでした。

ところで、萩之茶屋には、3つの公園があります。

萩之茶屋北公園（現物寺公園）、中公園、南公園です。

萩之茶屋北公園（現物寺公園）は、現在、トイレ、水飲み場以外は、閉鎖中です。日雇い労働者の間では、「誰も入れない公園」とも呼ばれていますが、「誰も入れない」と言うよりも「路上生活者を入らせないために、誰も入らせない公園」と言った方が正しいでしょうね。

萩之茶屋南公園は、通称”三角公園”。

3つの公園の中で、一番大きく、一番有名です。

釜ヶ崎関連のイベントは、殆どここで行われ、日雇い労働者やその支援組織の集会場になっています。

ただ、前述の四角公園の周囲には、ボランティア関連の施設が集まっているのに対して、三角公園の周囲には、"その筋"の施設が点在していますね。

一昨年10月、三角公園傍にあった、通称ド－ムと呼ばれる違法賭博場が大阪府警によって摘発されました。

その賭博場は、300人収容可能な日本最大の賭博場で、摘発当日、大阪府警は、機動隊を含む300人で賭博場を囲み、胴元等が大阪府警の摘発を拒否して入り口の鉄製のドアに鍵をかけて抵抗したため、大阪府警の特殊班が入り口に爆弾を仕掛けて鉄製のドアを爆破し、中にいた胴元や客を逮捕しました。

今時、こんな派手な捕り物が行われるのは、この地区だけでしょうね。(笑)

萩之茶屋の公園に共通して言えることは、他地区では、当たり前のように見られる光景、子供達が元気に遊んでいたり、近所のお母さん達が談笑していたりする姿を見かけることは、ありませんね・・・。

萩之茶屋本通

萩之茶屋本通商店街を進みます。

私のブロ友Ｓさん行きつけ？の店、「讃岐うどん松屋」ですね。

”讃岐うどん”と暖簾に書かれてありますが、この地区で「本当に讃岐うどんなのか？」と突っ込むような人は、誰もいません。

常連客？Ｓさんによりますと「うどんは、結構イケますよ。ただ、その他は・・・・。食べていないので保証は出来ませんね」とのことです。(笑)

うどん中盛り170円がお勧めだそうです。

南海電車・萩ノ茶屋駅に到着しました。

南海電車のこの区間は、南海本線と南海高野線が並列して走っているのですが、萩ノ茶屋駅は、南海本線の列車が停車せず、おまけに南海高野線の普通列車しか停車しないので、電車は、たくさん通って行くのですが、その殆どの電車にスル－されて、この駅のホ－ムに立っていると、何だか世間から取り残されたような気分になりますね・・・。

萩ノ茶屋駅ホ－ムから見た釜ヶ崎

外見には、ビジネスホテル街に見える、釜ヶ崎でした・・・。

最後までお付き合い頂いたブロ－ガ－さんには、感謝致します。

思わぬ長い散歩になってしまいました。(苦笑)

実際に散歩した時間は、そんなに長くなかったのですが、文章にしてウンチクを語ってしまうと長くなってしまいますね・・・。

今日、ご紹介したのは、釜ヶ崎のほんの一部です。

又、機会がありましたら、ご紹介しましょう。

釜ヶ崎散歩