官僚のチョンボを国民に押し付けるな! | どーゆーこっちゃ…!! 私は絶対にだまされないゾ

官僚のチョンボを国民に押し付けるな!

まだまだ納得がいきません。

この国は骨の髄まで腐りきっています


え?
「何が?」って…?


いやいや…、いろいろあるのですが、
今回は薬害C型肝炎の問題を取り上げてみたいと思います。


先日放送された
「たかじんのそこまで言って委員会」
のエンディングで、
政治評論家の三宅久之氏が
以下のような内容の発言をなされました。


2006年8月30日に福岡地裁で、
 2007年1月23日に名古屋地裁で、
 2007年3月23日に東京地裁で、
 そのすべての裁判において
 国と製薬会社の責任を認められました。

 なのに、
 被告側は被害者を相手取って控訴したのです。

 民間である製薬会社はともかく、
 国民の命と安全を守るために存在している行政機関が、
 国民を相手取って係争するなど言語道断!


 厚生省の役人は恥を知りなさい! 
 
 パチパチパチパチ……。
 (観客席から割れんばかりの拍手…)」
 
…なるほど。


おっしゃるとおり、
国が窮地に貶められた国民を相手に係争するなど、
本来あってはならないことです。


三菱ウェルファーマ(旧ミドリ十字)が
悪魔企業であることは周知の事実ですが、
国にまで悪魔になられてしまっては、
我々国民は行き場を失ってしまいます。


自費で賄いながら、
厳しい治療の日々に明け暮れる被害者のためにも、
一日でも早く何らかの救済措置がとられることを
私自身も願って止みません。


でも、
それだけでいいのでしょうか?


我々が納付した税金から、
被害者への損害賠償が支払われるだけで、
全て事足れりなのでしょうか?


もし厚生官僚が、
あ、そう。
 損害を賠償すればいいのね。
 じゃ、
 国民から回収した税金で
 その補償金を払っておきます

と開き直ったらどうしますか?


実際、
今度の薬害裁判での決着とは、
「税金を使って被害者補償を行う」
という時点をもって解決という前提になっています。


そういえば、
薬害事件はこのC型肝炎以外に、
薬害エイズ事件
というのがありましたが、
このときは、
帝京大病院の医師だった安部英
厚生官僚だった松村明仁
ミドリ十字の代表取締役だった
松下廉蔵・須山忠和・川野武彦の3名が
業務上過失致死容疑で起訴されました。


この裁判では、
2000年にミドリ十字の3被告人に実刑判決
2001年3月に安部英に無罪判決
同年9月に厚生官僚だった松村明仁には有罪
という判決が下されます。


安部英が無罪というのも信じられない話ですが、
厚生官僚だった松村明仁に対する判決内容が、
裁判後問題となりました。


東京高裁は、
元厚生省生物製剤課長だった松村明仁被告に対し、
禁固一年、執行猶予二年
という一審判決を支持しました。


国の行政担当者だった松村元課長が、
いつの時点で
 非加熱製剤によるエイズ感染の危険性を認識していたか
」、
そして、
適切な措置を取らなかった
 行政の不作為の責任を
 個人というレベルで問えるのかどうか

が争点となったのですが、
最終的に裁判所は有罪を言い渡したのです。


これまで薬害裁判などでは、
国の過失が認められることはあっても、
組織としての責任にとどまり、
個人責任に及んだことはありませんでした。


薬害エイズ事件における司法判断は、
そんな既存の常識を打ち破ったわけです。


しかしこの判決後、
旧ミドリ十字の3被告人と安部英は民間ですが、
松村明仁は公僕(パブリックサーヴァント)…、
厚生省の一課長に過ぎなかった人間に
行政責任のすべてを背負わせるのが
妥当かどうかの議論が沸き起こりました


…なんじゃそれ。

どーゆーこっちゃ!


なんで官僚の個人責任を追及するのが問題なの?


しかも、
あれだけ多くの被害者に死の苦しみをもたらした大悪党が、
執行猶予付きの実刑判決とは…!


それって、
体の良い無罪判決みたいなものじゃないですか!


それより何より、
この「薬害エイズ事件」で責任を負わされた役人は
元厚生省生物製剤課長だった松村明仁一人のみで、
上級権限を持つ薬務局長や次官が
責任を問われことは一切ありませんでした


…なんじゃそれ。

どーゆーこっちゃ!


なんでそんな中途半端な責任追及なの?


官僚の個人責任はどしどし追求して然るべし!


それを覚悟で公務員試験に臨んだはずなのですから、
問題は起こした場合は、
きっちり個人的なレベルで責任を負って頂きます。


それが嫌なら、
元から国家公務員になどならなければいいのです。


誰も「なってくれ」と頼んだ覚えはありません。


逆にいえば、
そのくらいの覚悟を持った人に官僚になって頂かないと、
我々としても国民としての義務を果たす気にはなれません。


それほど、
「国家公務員」という立場は重大なのです。


さらに薬害エイズ事件の顛末を探ってみると、
エイズウィルスが混入していた可能性のある
非加熱製剤を発売していたのは
ミドリ十字だけではないことが分かります


たとえば、
大塚製薬住友化学(現在の大日本住友製薬)。


これらの会社からも、
非加熱製剤が販売されていた時期があります。


しかし、
両社とも提訴されませんでした。


…なんじゃそれ。

どーゆーこっちゃ!


なんでそんな不公平な起訴になるの?


検察は何をやっているのでしょうか?


まだまだ言い足りません!
次回もまた、薬害問題を突っ込んでみたいと思います。



爆弾そんな私に愛と勇気をお与え下さい!

         ↓

    人気blogランキングへ




メラメラ日本の矛盾は、官僚のバカさ加減に端を発しています。

腐蝕の連鎖―薬害と原発にひそむ人脈/広瀬 隆
¥1,529
Amazon.co.jp

薬害肝炎―誰がC型肝炎を「国民病」にしたか/大西 史恵
¥630
Amazon.co.jp

胎児からの警告―環境ホルモン・ダイオキシン複合汚染/長山 淳哉
¥1,575
Amazon.co.jp

真実を直視する―薬害エイズ訴訟の証人医師として/内田 立身
¥1,470
Amazon.co.jp

効けば効くほど薬はこわい―からだの言い分を聞きなさい/伊沢 凡人
¥1,680
Amazon.co.jp

霞が関残酷物語―さまよえる官僚たち/西村 健
¥798
Amazon.co.jp

外務省が消した日本人―南米移民の半世紀/若槻 泰雄
¥1,890
Amazon.co.jp

誰も書かなかった厚生省/水野 肇
¥1,680
Amazon.co.jp

徴税権力―国税庁の研究/落合 博実
¥1,500
Amazon.co.jp

ウラ金権力の味/古川 利明
¥998
Amazon.co.jp

永田町vs.霞が関 最高権力を奪取する者は誰か/舛添 要一
¥1,575
Amazon.co.jp

日本 権力構造の謎〈上〉/カレル・ヴァン ウォルフレン
¥840
Amazon.co.jp

日本 権力構造の謎〈下〉/カレル・ヴァン ウォルフレン
¥840
Amazon.co.jp

フーコー―知と権力/桜井 哲夫
¥1,575
Amazon.co.jp

生と権力の哲学/檜垣 立哉
¥777
Amazon.co.jp

官僚転落―厚生官僚の栄光と挫折/岡光 序治
¥1,680
Amazon.co.jp

官僚王国解体論―日本の危機を救う法/小泉 純一郎
¥1,000
Amazon.co.jp

官僚社会主義―日本を食い物にする自己増殖システム/北沢 栄
¥1,365
Amazon.co.jp

政治と権力のカラクリ/田原 総一朗
¥3,500
Amazon.co.jp

官僚天国日本破産/石井 紘基
¥1,020
Amazon.co.jp

霞ヶ関の正体―国を亡ぼす行政の病理/稲葉 清毅
¥1,995
Amazon.co.jp

税金返せ!/玉川 徹
¥1,365
Amazon.co.jp

くたばれ官僚!―これだけは許せないシリーズ〈第1弾〉/浅井 隆
¥1,631
Amazon.co.jp