この国の闇 ~交通事故編~ | どーゆーこっちゃ…!! 私は絶対にだまされないゾ

この国の闇 ~交通事故編~

天気の優れない週末ですが、
今日はますます気分が滅入ってくる
交通事故に関するお話をいたしましょう。


以下にご紹介する内容は、
すべて私という個人に実際に起こった悲劇です。


その点を予めご了承ください。


今週の月曜日、
朝日放送系で、
「たけしのTVタックル」
という番組の3時間スペシャルが放映されました。


また例によって、
いろんな顔ぶれの欺瞞に満ちた政治家が多数登場して、
視聴者の情動を煽るVTRを番組中数多く挿入しながら、
重大な政治問題をパロディ化していました。


そのこと自体を
どうこう言うつもりはありません。


気に入らなければ見なければいいわけですから…。


私が突っ込みたいのは、
格差問題を取り上げるコーナーで、
勝谷誠彦というコラムニストが発言した
「小泉内閣が行った規制緩和で、
 どれだけのタクシードライバーが困っていると思っているんだ!」
という
何とも無神経な暴言に対してです。


この勝谷誠彦氏の発言には、
「2002年2月1日から施行された
 タクシーの規制緩和をすすめる道路運送法「改正」法案が、
 タクシードライバーの安定した生活を破壊する悪法である」
…という意向が暗に込められています。


いまや巷のタクシードライバーは
「走っても走っても客がとれない」
或いは、
「休日も出勤しなければ食っていけない」
…という苦しい状況に追い込まれていて、
都市部では
客待ちタクシーがあふれかえっている
という緊急な事態を訴えているのです。


…なるほど。


それは大変ですね。


しかし本当に大変なのは、
その溢れかえったタクシー車両の無謀な運転によって
交通事故の被害者となった

私のような声なき弱者の方なのです。


「タクシードライバーが可哀想でならない」
といって憚らない勝谷誠彦さん…、
バカも休み休み言ってもらいたい!


奴らタクシードライバーの危険運転によって、
どれだけの罪なき一般人が危険に晒されているのかを
分かった上で発言しているのか!


ドライバーの仕事が辛いなら辞めればいいのです。
誰もタクシードライバーになってくれと頼んだ覚えはありません



ドライバーの仕事で食えないなら他の仕事に転職すればいいのです。
一般の人間はみんな苦労して就職活動をしています。


タクシードライバーだけが被害者だというような発想で、
タクシードライバーだけの立場を擁護しようとするのは
止めていただきたい。


本当に辛いのは、
タクシードライバーではありません。


奴らの無謀な運転によって引き起こされた
交通事故の被害者の方こそ、
もっと救われない状況に陥れられているのです。


勝谷誠彦さん、

テレビに出演して発言するなら、
どうかそのことを忘れないでいてもらいたい。


実はこのアナベル・加藤も、
一昨年夏に原動機付自転車で走行中、
違法な状況で客を降ろそうとしたタクシーのドアに引っ掛けられて、
2年近くが経った現在をもってしても
未だ重い後遺症に苦しまなければならないほどの
激しい交通事故に巻き込まれるという経験を持っています。


事故以来私は、
加害者であるタクシー会社からは
充分な補償を受けることなく、
ずっと治療費などを自費で賄いながら
重い後遺症と闘ってきました。

正当な補償を求めても、

訳の分からない弁護士が出てきて

一切まともな話をしようとしません。


「くやしければ、

 裁判を起こせばいいだろう!」

と切り返してきます。

弁護士は

法律の専門家だから知っているのです。

今の日本の裁判では、

最終的な司法判断が下るまでには、

少なくとも一年以上という時間を要するという事実を…。

この日本に、

働けないほどの怪我に見舞われて、

一年以上という長期に渡り、

自費で賄いながら、

治療が続けられるという余力のある人間が

どれほどいるでしょうか。

被害者の経済的事情が、

そんなに長く続くはずもないことを知っているから、

タクシー事業共済組合の顧問弁護士は

被害者の足元をみながら

巧みな駆け引きを仕掛けてくるのです。

どうにもならず、

困り果てた頃を見計らって

すずめの涙ほどの格安の慰謝料を提示して

示談を成立させるわけですね。

卑劣な奴らです。

皆さんの周りにも、
タクシーとの交通事故に遭遇して、
正当な補償が受けられなかった被害者の方が
多数いらっしゃるのではないですか?


「タクシー会社はまともな事故補償を行わない」…、
最早これは、
一般の定説にすらなっている暗黙の了解です。


なぜこんな馬鹿げたことになっているのでしょうか?

ご存知ない方のために、
そのからくりをご説明しましょう。


タクシー会社に
「旅客運輸事業者」の許認可を下して
指揮・監督を行っている行政機関は運輸局です。


運輸局からの許認可を受けることで
初めて旅客運輸業が
営めるようになるタクシー会社は、
一般の損害保険などには加入せず、
充分な補償も行えないような
「共済組合」という相互扶助団体を
自分たちで組織して
運輸局の許認可用件を満たしています。


なんでも、

タクシーというのは、
事故率が高い上に数が多いので、
一般の損害保険には加入できないそうです。


それでは、
保険加入を義務付けている
許認可の条件を満たすことはできません。


そこでタクシー事業者が考案したのが、
「共済組合」という名のゴマカシです。


つまり、
「何かあったときはタクシー会社同士で助け合うから
 許認可を下ろしてよ…」
と運輸局に迫ったわけです。


もちろん、

共済組合の保険金は格安です。


ふざけてますよね。


運輸局も
そんなカラクリなどちゃんと見抜いているはずなのに、
しっかり許認可を下ろしています。


お互いが助け合う相互扶助といっても、
それが損害保険としてちゃんと機能しているなら問題ありません。


しかし現実は、
極道まがいの非道弁護士を立てて
事故の責任を回避するための機能を
担っているだけの団体となっています。


そのため、
タクシー会社を相手に交通事故の被害者となった者は、
本来妥当とされる補償が全く受けられないという痛ましい状況が
あちらこちらで頻発するという事態を招きました。


もっとはっきりいえば、
じつに多くのタクシー会社が、
法律の網をかいくぐり、
まともに交通事故処理を行なっていないというのが現状なのです。


こんな危険な状態のまま、
今日も数多くのタクシー車両が
事故を起こしてもまともな補償も行えないような状態で
(はっきりいえば、保険未加入の状態で)
一般公道を走行しております。


こんな恐ろしい現実があっていいのでしょうか?


なぜこんなにも危険な状況を
行政機関である運輸局が放置しているのでしょうか?


理由はいたって簡単。


つまり、

タクシー事業者が組織しているタクシー協会という団体に
運輸局だけでなく国土交通省などのお役人が
多数天下りしているからなのです。


役所は、
タクシー業界とガッツリ癒着していたわけですね。


特に、
運輸局の上部機関である国土交通省なんて酷いものです。


2003年度は(社)全国個人タクシー協会という団体に国土交通省から3人
2004年度は(社)大阪タクシー協会という団体に国土交通省から5人、
2005年度は国土交通省だけで、関係団体に714人が天下っています。


まさに、親方日の丸ですね…。


勝谷誠彦さん、
これらの事実を知った上で
タクシードライバーをかばっているのですか?


皆さん、
街中でタクシーの姿を見たら逃げるようにしましょう。


事故の補償はちゃんと行ってもらえませんよ。




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