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まさごんです。

神奈川県の私立中学受験は2月1日から。ここに来るまでコロナで大変だったと思います。受験生の皆さん、ご家族の皆さん、あと2週間どうぞご無事にお過ごしください。そして本番では力を出し切れますように。

私も妻も地方の田舎出身です。小学校も中学校も当然のように公立。私立なんて選択肢はありませんでした。都会に出て子育てをすると、私立の存在感の大きさに驚かされます。詳細省きますが色々な人から話を聞き、情報を入れ、我が家も中学受験すっかと言う話になり、長男を四年生に上がる前から進学塾に入れていました。これは完全に親の意見で決めました。今は5年生です。

中学受験の勉強ってのはすごく難しいです。特に算数。小学生、しかも男子に解かせるようにするのは神業。喧嘩になるので親では教えられませんでした。デキが良いとは言い難いうちの長男も努力だけは続け、どうにか平均くらいでついていっていました。苦手な算数は個別指導塾も追加しました。泣きながら勉強することもよくありました。

でも私のがんが見つかり、悩んだ末に中学受験は見送ることにしました。一年以上続けた塾も昨夏の終わりに辞めさせました。今後の経済的な見通しが立たなくなってしまったからです。中学受験の塾は五年生、六年生で大変な費用がかかります。さらには受験費用、入学費用、授業料。私が健在でなければ、負担は大変です。一年後の受験時には親のフルサポートも必要ですが、私の体調次第ではそれどころではないかもしれません。

親の都合で振り回してしまいましたが、長男は「別にいいよ」とあっさり。押しつけてしまっていたのかな。妻は会社の仲の良い同僚に話したときに泣いたそうです。長男の頑張り、私の病気。色々な想いがあるでしょうが、悔しさもあったと思います。私はというと、残念な気持ちはもちろんありますが、これはこれでありかなと感じています。

塾での息子の努力は無駄にはなっていません。小学校の担任の勧めもあって今は高校受験向けの塾に通い始めていますが、これまでの頑張りがあり、今のところは順調のようです。ちなみに費用は、中学受験の塾とは比較にならないレベルでお安いです。元来、私のイメージする小学生用の塾はこのレベルでも上等すぎるくらい。

下校後に友達と遊ぶことも時々見られるようになりました。私としてはこれが嬉しい。これまでは時間が取れなかったのです。塾が週に三日、大量の宿題。毎週のテスト勉強とテスト復習。どんなにやっても夜早くには寝られません。

誤解を恐れずに表現すると、11歳の少年にとっては異常な生活でした。中学受験を描いた「二月の勝者」という漫画があります。作中で、合格の力になるのは親の経済力と狂気、そんな意味の台詞があります。あながち間違っていないと感じました。それでも、私のがんがなければ今でも、中学受験は受けさせると思いますが。上手くやればそれに見合うメリットは、やはりあると思います。中学受験を否定するつもりは全くありません。

息子は成長が遅い方だと思います。背も低いです。実は私も子供の頃は成長が遅く、小学校高学年から中学生くらいは背の順は一番前でした。高校で背が伸び、大学でもまだ伸びていたと思います。それに伴い精神面も人並みには発達。大器かどうかはともかく晩成型。多分長男も同じでしょう。ならば中学受験よりも高校、大学受験で頑張って羽ばたこうか!という考え方もアリ。

私の病気が、当然ですが家族の人生も大きく変えていっています。申し訳ないと思う気持ちがあります。がんに人生を変えられながらも、妻には少しでも多くの資産を、子供たちには世の中を逞しく生きていく力を持たせたい。学力に限った話ではありません。

そして家族みんなで長く共有できる楽しい思い出を。それは私が生きる糧でもあります。今回の転塾は、総合的に見ると私の望む方向と合致していたように思います。

禍福は糾える縄の如し。災い転じて福となす。柳に雪折れなし。父さんが45年生きてきて思うこと。人生の選択肢に、絶対こうでなきゃいけないなんてものは、実は多くない。しっかり悩んで、その時に君が一番いいと思える道なら、それは正解間違いなし。自信を持って進もうぜ😁

大丈夫。意志さえ持っていれば大概のことは挽回きくんだよと、子どもたちに伝えたいです。そして今の自分にもね😉