福岡市在住のピアノ講師兼ピアニスト、吉田真仰(よしだまさたか)です。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、前回記事では先週末東京に行った目的のうち、一つを書かせていただきました。
もう一つは、毎年この時期に開催されている
日本音楽コンクール本選会!!
今回で86回目となる、伝統的な国内最高峰の若手演奏家の登竜門と言えるコンクールです。
年末にはこのコンクールのドキュメンタリーもNHKで放送されています。
ピアノ部門は3次予選まであり、厳しい審査を勝ち進んだ4名の実力者の方々が、本選にてピアノ協奏曲を演奏します。
こちらのコンクールを聴きに行ってまいりました!
今年は例年と比べてもとても甲乙つけがたいほど、ハイレベルな演奏でした。
並大抵の努力ではここまでの演奏はできないなと感じましたし、とても刺激をいただきました。
どの方もとても高度なテクニックを要求される難曲を弾きこなしておられましたが、
それだけでなく大きなスケール、多彩な音色、表現力豊かな演奏を安定して終始なさっていた方が、最終的には高い評価に繋がっていたように感じました。
どんな技術的に易しい曲、難曲でも関係なく、大事なのは...
その曲を通して何を伝えたいか、何を表現したいか
これがなければ、いくら安定したミスのない演奏で綺麗に弾けても、いくら指が動いても何も伝わりません。
指を動くようにするためにピアノをするのではなく、
表現をするために技術を磨くのです。
これは自分自身にも、指導する上でもとても大切なことです。
これは練習段階から常に意識していなければ、なかなか本番で実践することはできないです。
指が動いてるかどうかは一目瞭然ですが、人の感性は千差万別。
その中で聞き手に伝えたいことを伝わるように演奏するのは実は並大抵ではありません。
改めてそのことを再認識する、とてもいい機会になりました。