山とか自然の中で煙の匂いを嗅ぐと、宮城の田舎を思い出す。
田んぼでは秋に稲の収穫が終わると、穂先だけ刈り取られて残った大量の稲藁を集めて野焼きをおこなう。
ほうぼうの田んぼで野焼きをやっているものだから、収穫時期の田園地帯はずっと煙くさい。
煙は直撃すると鼻を曲げたくなるほど臭いけれども、遠くから風に乗ってほのかに薫る煙のにおいは嫌いじゃなかった。
なんで急に煙の話をしているかというと、日曜日、鎌倉の山中で煙を嗅いで田舎の匂いを思い出したから。
煙といっても山火事じゃなく、鎌倉の山には天園休憩所という場所があって、野生みあふれるおでんやお酒を出してくれるんだけど、そこで焚き火の煙にまかれながら休憩をしたんだ。
懐かしい野焼きの匂いとともに飲むお酒はうまくて、休憩所のお母さんがサービスで出してくださるおつまみと共に、ついついお酒のおかわりも進み、そらさんから睨まれるw
天園のころにはモコを前抱きから、背中でおんぶする形に変えており、動き易さとほどよい酔い加減からつい歩くペースが上がり、そらさんから怒られることを数回繰り返す。
天園近くのゴルフ場脇の岩場を登って鎌倉最高峰150mくらいに到達すれば、あとは降りるだけという記憶があった。
始まりの金沢文庫駅から数えて10km以上。
標高は高くない山道だけど、その分何度も上り下りを繰り返してまあまあな疲労を感じ始めてきた頃、我々は鎌倉駅方向に降りる道と北鎌倉方向に降りる道の分岐にさしかかる。
左の鎌倉駅方向は0.9km、右の北鎌倉駅方向は0.7kmとの標識があった。
左はたしか、前に原パンさんがヒャッハー!っと言いながら駆け降りていた気持ちのいい下りのきおく。
右は行ったことがないけど距離も短いし、どっちの道に進んでもいいやと思っていたら、後ろの方でキクチさんが「モコにきいてみよう!モココンパスー!」とか言いながら何かをやっていて、どうやら北鎌倉方向をモコが指し示したみたいだ。
僕はモコを背負っていてキクチさんが後ろで何をやっているのかは分からなかったけど、たぶん距離の短い北鎌倉方向に決まるんだろうなと思っていたw
ところが、0.7kmだと思っていた駅までの道は、登っては降りて登っては降りて登っての繰り返し。
0.7kmの距離表示も途中にある建長寺までの距離だったみたいで、北鎌倉駅に着く頃手元のガーミンは15kmの表示になっていた!
分岐から5kmちかく歩いてるw
急がばなんとかとはよく言ったもんだなあ(シロメ
動物園で授乳してから4時間近く。
モコのお腹も空いてきているので、電車に乗る前にミルクを飲ませようとなる。
北鎌倉駅にたどり着いたころ、駅正面に赤い看板の町中華があるのが目に入る。
前までだったら、即気道確保!
と言っていただろう。
※気道確保=町中華でやろうぜという番組で玉袋筋太郎さんが最初のビールをのむときに言う言葉
気道確保!
と、言おうとおもって。
(いや、他人の行動に介入することで、大なり小なり自分が内包してしまう侵略要素が…)
気道確保!
と、言おうとおもって。
(いや、他人の行動に介入することで、大なり小なり自分が内包してしまう侵略要素が…)
5回くらい繰り返して結局言わなかった……。
後日、ツイッターで打ち明けたところ、いっちさんから「いってよー」と。
必要!言い出す勇気😇