75kmのB&G海洋エイドを出ると、ラスボス峠90kmまで約15kmずっと登り基調。
75km~85kmくらいまではパッと見た目は平坦なんですけど、地味なのですがずっと微妙に登りなのです。
パッと見平坦だけど実は登り、で出てくる症状と言うのは。
「(平坦のはずなのに)体感ペースより辛い=脚が終わってしまったんではないか。」
という恐怖のネガティブマインド喚起機構。
去年はまんまとこのトラップにハマリ、85kmのやままゆエイドではゲッソリと疲れ果ててしまっていて、ビールかっくらって、とぼとぼとラスボス峠に進んでいったのでございました。
今年は不幸にも幸いにも、時計を持っていなかったので、ダラダラ続く登りがイヤだなあ、とは思いつつも、とりあえず脚を動かしてこのレースを終わらせよう、終電で帰ろう、と、思うことができました。
80kmのマットを踏んだ時点でちょうど14時。
18:47の終電に余裕を持って乗れるであろう17時まで20kmで3時間。
「なんとかなるかな。」
と、確信しつつも、脚を止めてしまったらあっという間に終わる計算なので、もう残っていない脚を懸命に動かし、キロ6なのかキロ7なのかもわからないけどとりあえず前へ進みます。
71kmのランナーさんたちと一緒に走る区間。
気付かないようにしても、「71kmの部残り4km、100kmの部残り18km」とかいう表示があるんですよねw
去年なんかは隣で一緒に信号を待っていた71kmの部が「あとちょっとだがんばろーぜ!!」とか言っているのに反応して、「まだ15km以上ありまっせwww」と言って、あーごめんなさい(>_<)とか謝られた記憶がございましたポイントを今年も通過。
本日二度目の運命の分かれ道。
15kmもないからね。
ここは迷いませんでした。
右に進みます。
ダラダラと上る田園地帯を進み、87kmくらいのラスボス峠にさしかかりました。
周りが一斉に歩き出しました。
自分も余力がなかったので歩きました。
ちょっと傾斜が緩くなったポイントでちょっとだけ走ってみると、
うっげ、足裏全体が攣りかけました。
ウルトラで脚をつるとか、サブ10狙いでダレて結局サブ11だった去年でもなかったんですけどね。
昨年より1時間以上遅いのに、昨年よりも脚がツライ。
なっさけない脚にずいぶんとなってしまったもんだと、涙をちょちょ切らしつつ、ラスボス峠を歩いて登りきりました。
90kmのマットを踏み、ダブルピーク二つ目の峠をまた歩いてしょぼしょぼと登っていると、なんか後ろから。
「がんぷーーーーー!!!」
と大声で呼ばれたw
え!?サムみやみさんじゃん!!
あのペースだったら平坦でだいぶ離したはずだったのに、これはラスボス峠全走破してきたんだな。。
一緒にラスボス峠の坂を下り始めました。
みやみさんが「サブ12したかったら先に行ってね!」とかいうのですが、自分、時計持っていないし、どのくらいのペースで進めばサブ12できるのかわからないし、とりあえずお二人について行きますという感じで進みます。
サムさんは脚が限界にきているのか、下り&平坦では付いてくるのが大分辛そうです。
先に進んでサブ12?とか、よりも、ここは、奥州ペーサー撃沈により未完で終わった三人同時フィニッシュを当然選択しますでしょうw
ラスボス峠を越えてからフィニッシュまでは下り基調。
脚を前に出すだけで進みます。
途中エイドで、去年も味わった清美サイダーとか、サムさんがいのしし汁を食いたいというので自分はその間一服して待ってたりとか。
あと少しで終わってしまうこの飛騨高山ウルトラマラソンのひとときを満喫する気分で過ごしておりました。
そして三人でたどり着いた競技場では、待っていてくれるであろう人の顔が見えた。
走っている途中、LINE速報を送ってきていた、8時間34分というとんでもない記録で目標のサブ9を達成したおせんべ塾長が、飛騨アリーナの敷地石垣の一番先っぽに身構えて「サムみやみガーンプ!!」と呼んでくれてました。
最後は三人でフィニッシュ。
みやみさんはコースベスト。
サムさんは足底が痛いのにずっとみやみさんに付き添って走った。
ガンプは終電に間に合った。
最高だ。
ほんとに、完走してよかった。
途中でやめないでよかった。
100kmも走った先で、こんな形でフィニッシュできるなんてね。
12時間3分。
今年も飛騨高山の水はおいしかった。
と思えた半日が終わりました。
飛騨高山。
観光で車で回っただけじゃ見られない光景が沢山みることができました。
その土地全てを堪能させていただきました。
ありがとうございました。
また必ず戻ってきます。