もしも願いが叶うなら
せめて夢の中で
あの日のあの帰り道
ふたり 手を取り合って
歩きたい

もしも許されるのなら
せめて夢の中で
長い髪の香りを
もう一度抱きしめたい

こんなにも僕の中で
君が溢れているのに
伝えたい想いほど
言葉を飲み込んで

冬を告げる風が
吹き抜ける閑かな街に
ぼんやりと浮かんだ三日月を
ひとり見つめている

悲しげな笑顔
優しい声潤んだその瞳
君のこと想うたびに
涙が頬を伝う

君を包む痛みを
僕が代れたなら
なんてね こんな僕じゃ
また君を傷つけてしまう

もしも叶わぬ想いなら

もしも届かぬ想いなら

もしも許されぬ想いなら

せめて夢の中で
もう一度