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作品名:画本武蔵鐙(えほんむさしあぶみ)
作者:葛飾北斎
原画:半紙本 <すみだ北斎美術館所蔵>
年代:天保7年 (1836年)
素材:レーヨンフジエット
プリント:オーバープリント(墨顔料)
ボタン:黒蝶貝
画本武蔵鐙は日本武尊(やまとたけるのみこと)にはじまり、上杉謙信・武田信玄・宮本武蔵・佐々木小次郎など、日本の名高い武者を描いた武者絵本
本図は、歴史に刻まれた川中島の戦い(1553〜64年)の名場面として伝わる上杉謙信と武田信玄の一騎打ちを描いたものである。
軍学書『甲陽軍鑑』には、両名の一騎打ちの様子について「川中島の戦いの第四次合戦(1561年)で混戦のなか、白手ぬぐいで頭を包んだ武者が馬に乗って太刀を抜き、床几(しょうぎ)に座っていた信玄めがけ突進して切りつけてきたので、信玄は立って軍配で受けた」と記されている。北斎はこの場面を非常に緻密に描き、画面を見開きで縦に使うことで迫力を演出している。

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作品名:亀
作者:葛飾北斎
原画:長大判錦絵 <すみだ北斎美術館所蔵>
年代:天保5年 (1834年)頃
素材:レーヨンフジエット
プリント:オーバープリント(藍顔料)
ボタン:白蝶貝
発売:2025年
吉祥を題材とした北斎の花鳥画シリーズ
この「亀」以外に「桜花に鷹 / 鯉の滝登り / 雪松に鶴 / 牧馬」などがある。
画面を斜めに横切る青色のぼかしで揺蕩う水の流れを表現、水中を漂う3匹の亀を上から覗き込むような構図で描写。甲羅に藻がついた一番下の「蓑亀(みのがめ)」は長寿の象徴、親亀とともに子・孫亀も描かれ、子孫繁栄を表現。この花鳥画シリーズは長大判と呼ばれる縦長の判型で、吉祥の掛軸の代わりとして制作された。実物は水面の青い部分に藍顔料を用いている。それに倣い、このシャツも藍顔料を使って捺染しているのが特徴。また当時、亀の頭の部分には銀が使われていたが、シャツ用としては適さないため実物の色合いに近い銀色の顔料を使用している。


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作品名:猫のすゞみ
作者:歌川国芳
原画:団扇絵判 錦絵
年代:江戸時代(1840年)頃
素材:レーヨンフジエット
捺染(プリント):オーバープリント
ボタン:白蝶貝
発売:2024年
この作品は団扇に使用するために描かれた浮世絵、団扇絵(うちわえ)と呼ばれる。現存している個体の多くが団扇としては使われず観賞用として飾られていたもので、当時は国芳をはじめとした浮世絵師たちによって団扇絵が描かれ、人気となった。



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江戸に暮らす人たちの間で猫好きとして非常に有名であった国芳。猫を題材にした彼の作品はいくつも発見されており、資料として美術館や博物館に保管されている。それらの中で有名な作品のひとつが、この「猫のすゞみ」。猫たちが屋形船で夕涼みに出かける様子を描いている。芸者猫を迎え入れる船頭の猫と客の猫。芸者猫は手にアワビを持ち、タイトルの「猫のすゞみ」は鰹節で縁取られている。猫好きの国芳のユーモアがふんだんに盛り込まれた作品


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作品名:諸国瀧廻り
作者:葛飾北斎
原画:大判錦絵
年代:天保4年 (1833年)頃
素材:レーヨンフジエット
プリント:オーバープリント
ボタン:茶蝶貝
発売:2024年
全八図からなる名所絵揃物である「諸国瀧廻り」は、北斎の代表作「富嶽三十六景」が発表された後の1833年頃に同じ版元・西村屋与八(永寿堂)から出版された。江戸近郊にとどまらず日光、木曽の奥や東海道筋の鈴鹿峠、吉野など諸国の名瀑を題材にした作品で、山岳信仰や阿弥陀や観音が祀られている滝など、信仰の対象となっている滝が選ばれている。以前にも滝を題材にした北斎の作品はあるが、この「諸国瀧廻り」は何年もかけて「水」という対象物を研究した末の集大成とされている。
今回のシャツには全八作品の中の五つ、「和州吉野義経馬洗滝」「下野黒髪山きりふきの滝」「木曽路ノ奥阿弥陀の滝」「東都葵ヶ岡の滝」「美濃ノ国養老の滝」が使用されている。


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作品名:桜花に鷹図
作者:葛飾北斎
原画:長大判錦絵
年代:天保5年 (1834年)頃
素材:レーヨンフジエット
プリント:オーバープリント(藍顔料)
ボタン:白蝶貝
発売:2024年
北斎は50歳を過ぎたあたりから、「鳥」を題材とした作品を多く手掛けているが、その大半は通常の絵師が好んだ華麗な鳥類ではなく、猛禽類を映したものであった。本作品は、満開の桜を背に鷹狩りに用いる鷹の凛とした姿を描いている。
鷹は止まり木に組紐で繋がれていて、その羽根や足には細かな描写がみられる。本図は長大判と呼ばれる縦長サイズの作品だが、北斎が手がけた長大判の花鳥画は他にもいくつか知られており、「亀」「鯉の滝登り」「雪松に鶴」「牧馬」などの吉祥絵がある。
当時の北斎が作品に「藍」の顔料を使用したこだわりを継承し、このアロハシャツも藍顔料を使って捺染しているのが特徴。


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作品名:神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)
作者:葛飾北斎
原画:大判錦絵
年代:天保2年(1831年)頃
素材:レーヨンフジエット
プリント:オーバープリント(藍顔料)
ボタン:白蝶貝
入荷:2023年
北斎が71歳から描き始めた全46図の「富嶽三十六景」は、当時の富士山信仰とも相まって大ヒットした。その中でも最も有名なこの作品。北斎作品というカテゴリーを飛び越え、日本美術史における最高傑作のひとつと言える。
「神奈川沖」とは東海道の宿場町・神奈川の沖合を意味することから、この絵は現在の東京湾上から見た景色を描いたものということになる。波間に見えるのは房総や伊豆から江戸へと鮮魚を運ぶ押送舟で、大波に翻弄されているかのよう。力強く立ち上がる大波に対峙するのは、端正な姿でたたずむ富士山。静と動の対比によって雄大な景色を表現している。
北斎は波を描く染料に藍を選んでおり、特にこだわったのは最も青の濃い部分。当時はまだ入手困難であった輸入顔料の「ベロ藍」を使用していた。このアロハシャツには、北斎が使っていたものに近い藍顔料を採用し、そのこだわりを継承している。



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作品名:雷神図
作者:葛飾北斎
原画:紙本一幅
年代:弘化4年 (1847年)頃
素材:レーヨンフジエット
プリント:オーバープリント(墨顔料)
ボタン:茶蝶貝
発売:2022年
渦巻く暗雲の中、背中の太鼓を打ち鳴らす雷神を描いた作品。北斎は猛烈に渦巻く黒雲を飛び散る黒い飛沫で描写し、一瞬のうちに天空を走る稲妻の光を、赤い二筋の光線で描くという大胆な表現をしている。森羅万象をあまねく描き連ねようとした北斎が、最晩年期に手掛けた肉筆画である本作。落款(らっかん)から88歳の時に描いた作品とわかるが、衰えは全く感じられず、むしろ尽きることのない北斎のエネルギーを強く感じさせる。
この「雷神図」において、黒雲を表す黒い部分には墨が用いられていたことから、このアロハシャツも北斎の作品に倣い、捺染の際に「墨」顔料を使用して摺り上げている。



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作品名:源頼光 土蜘蛛退治
作者:歌川国長
原画:大判錦絵
年代:文化元年(1804年)頃
素材:レーヨンフジエット
捺染(プリント):オーバープリント
ボタン:白蝶貝
発売:2021年
蜘蛛の妖怪「土蜘蛛」に源頼光(みなもとのよりみつ)が立ち向かう場面がモチーフとなった一枚。原因不明の病に冒され床に伏していた頼光の枕元に、怪しげな影が忍び寄る。頼光が驚き切りつけると、畳一面に真っ赤な血が点々と飛び散ったが逃げられてしまう。そこで渡辺綱(わたなべのつな)をはじめとする家来の四天王を従えて後を追うと、妖怪たちが次々に襲いかかってくる……というストーリー
作者の歌川国長(うたがわくになが)は、初代歌川豊国の弟子として活躍した江戸時代後期の浮世絵師。オランダを経由して入ってきたエジプトの情報をもとに、作品の中でピラミッドやバビロン城を登場させるなど、異色の作家として有名であった。国長の代表作として知られる本作には、平家物語の「剣の巻」や室町時代の絵巻「土蜘蛛草子」、能楽作品などにも登場し、当時の妖怪の代名詞とされていた土蜘蛛。そして、その土蜘蛛を斬り伏せた名刀「蜘蛛切(くもきり)」など、様々な逸話が盛り込まれている。


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作品名:柳街梨園 全盛花一対
作者:歌川豊国(歌川国貞)
原画:大判錦絵
年代:慶応元年(1865年)頃
素材:レーヨンフジエット
捺染(プリント):オーバープリント
ボタン:白蝶貝
発売:2021年
日本では歌舞伎の世界を意味する梨園(りえん)。その語源は唐の時代の中国にあり、宮廷音楽を継承する施設が梨を植えられた庭園にあったことから、音楽や舞踊にまつわるものを「梨園」と呼ぶようになったと言われている。本作は三代目・歌川豊国(歌川国貞)が晩年に手がけた「柳街梨園 全盛花一対」シリーズの一枚。掛札には歌舞伎の演目を書き、龍の刺青が勇ましい市川蝶枡(いちかわちょうます)と、懐紙を咥えて彼を見つめる遊女、岡田屋内田毎(おかだやうちたごと)の姿を扇の中に美しく描き出している。
江戸後期の浮世絵界を代表する絵師、歌川国貞は天明6年(1786年)、江戸本所の材木問屋の家に生まれた。彼の描く美人画は一世を風靡し、さらには役者絵の評価も高く、師匠であった初代歌川豊国をも越えたと言われていた。天保15年(1844年)には三代目豊国を襲名。作品制作に対して非常に意欲的で、当時の浮世絵師のなかで最も多くの作品を残しており、その数は1万点以上にも及ぶ。


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作品名:通俗水滸伝豪傑百八人之一個
作者:歌川国芳
原画:大判錦絵
年代:文政末期
素材:レーヨン壁縮緬
捺染(プリント):オーバープリント
ボタン:白蝶貝
発売:2020年
歌川豊国に師事し、兄弟子であった国貞と共に活躍した浮世絵師、国芳。中国で書かれた伝奇小説「水滸伝」に登場する英雄たちを独自の視点で捉え、圧倒されるほどのエネルギーを放つその描写は、当時の人々の心を虜にした。鎮三山黄信と矮脚虎王英をモチーフとした本作では、両英雄の魅力を大胆に描き出している。
サンサーフはヴィンテージアロハシャツにみられるデザインパターンを参考に、矢絣(やがすり)の文様をシャツ地にデザイン、(国芳の)作品を円形に切り抜いてレイアウトすることで図案の持つ迫力をより強く引き出しています。


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作品名:三代目大谷鬼次の奴江戸兵衛
作者:東洲斎写楽
原画:大判錦絵
年代:寛政6年(1794年)
素材:レーヨン壁縮緬
捺染(プリント):オーバープリント
ボタン:白蝶貝
発売:2020年
「恋女房染分手綱」の劇中で江戸兵衛役を演じる三代目大谷鬼次を描いたこの作品は、全てが謎に包まれた浮世絵師、東洲斎写楽の手によるもの。
サンサーフでは版画ならではの世界観を追求し、紙の質感をシャツの地に表現。写楽が原画でデフォルメしている「手」や「目」などをクローズアップし、個々のモチーフをオールオーバー・パターンに組み合わせてレイアウトしています。


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作品名:江戸五景
作者:葛飾北斎
原画:横大判錦絵
年代:天保1〜天保3年(1830-32年)頃
素材:レーヨンフジエット
捺染(プリント):オーバープリント(藍顔料)
ボタン:白蝶貝
発売:2020年
江戸東京をテーマにデザインされたこの「江戸五景」アロハシャツには、富嶽三十六景の全46図より、北斎が「江戸」をモチーフに描いた5つの作品が用いられている。また、当時の北斎が作品に「藍」の顔料を使用したこだわりを継承し、このアロハシャツも藍顔料で捺染しているのが特徴。
日本の意匠 National Treasure of Japan
日本の文化芸術がさらなる広がりをみせた江戸時代の絵師たちに焦点を当て、アロハシャツというキャンバスに巨匠たちの作品を再現し、日本が世界に誇る意匠(デザイン)に込められた情熱を現代に蘇らせる。葛飾北斎の作品とのコラボレーションから始まったこのシリーズは新たなアーティストを加え、次なる展開を迎える。