


軒下の陽だまり列なす南天の真紅の花房君種まきぬ
陽だまりの南天の実の輝いて雪間に赤き房の乱れて
突然の訃報におののき尋ねきぬ笑顔の遺影人は儚し
弔問に急遽訪れた庭先に 半分雪に埋もれ 冬陽を浴びて 真っ赤な房を垂れている南天に目が止まりました。小屋の南面軒下一列に 故人が連れ合いの実家の庭に咲いていた南天の実を蒔いたと聞いていました。
毎年綺麗に咲いて 小学校のクリスマス会にこの赤実を飾りたいと言われて 持参すると聞いていました。
焼香をして玄関を出た時 真っ先に目に南天の実が 目に飛び込んできて 笑顔の遺影のご主人とお会いした気がしました。