ジュネーブより ミラノ

                     

        山獄あいだにひくく空見えて昼の雲黄かがやくあはれ


        

        山ふかく来つつ山ふかきこころなし見ゆる傾斜は葡萄の黄葉(もみぢ)


        

        六キロのトンネルの中に国境ありそこより道は下りとぞなる


        

        まのあたり空のなかばに輝きてモンブランちかしまぶしきまでに

      

        

        ななかまどの朱美(あけみ)たりたる並木道モンブランより光およばん


        

        昼食のあひだ忘れゐし雪山がめぐりに光るアオスタの



 ヴェネチア


        家あひの低きところに夕雲の赤みゆるころ運河をぞゆく



        ヴェネチアのゆふかたまけて寒き黒皮の座席ある舟に乗る




佐藤佐太郎歌集を見ると 

フランスより 北イタリアのアオスタ渓谷を抜けて 陸路から ミラノに入った様です。

そして ヴェネチア、フィレンツエ、ローマと旅をしてます。うふふ、パリは違いますが ローマまでは

同じ道筋。楽しみですね。ヴェネチアの二首目 黒皮の座席ある舟と着目しているところが 素晴らしいです。周りの景色に心奪われ そこは 見落として 
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残念 黒皮の座席は 見えません。そういえば ミラノは通り抜けだったのかな。

55歳の頃の 「冬木」の歌集を 丹念に探すとあるかもしれません。

 夕べは 柿を百個剥いて 今朝 軒下に吊るしました。ご近所の軒下は 柿すだれが見事です。

年配の方ほど?夜なべ仕事が身に付いていて やっているようです。里芋も炬燵に当たりながら

剥いたんだと言いながら お茶にいくと出してくれます。夜なべ仕事って 昔はたくさんあったと思いますが・・・・・・・・・・  

 夜になると 炬燵にもぐってしまう私にとっては すごいなあと思うばかりです。