1月28日に届いた薔薇の花束、2月22日とうとう崩れそうな気配がしてきました。ほぼ一ヶ月を咲きとおしました。
玄関に飾ってあったので、訪問診療の医師も看護師さんも そしてご近所のかたがたも 玄関に入るたび 「これ本物?本物だよね!」と初めての方は 驚いて薔薇を眺めていました。こんなド田舎、この季節、薔薇の花束を贈ってくれる人は どんな人なんだろう・・・・・精神文化の世界に住んでいる人、何でも満ち足りている人、誰でも喜んでもらえるのは花だと確信している人、花が大好きな人 カタログから選ぶには 選びやすいので・・・などなど考えられますが・・・・・・・・如何でしょう。送り主は娘ですが、ひとつ位は当たっているかもしれません。
さて、本文はここから・・・・
薔薇というと いつも心の宝物の部屋にある短歌は 佐藤佐太郎の
みづからの光のごとき明るさをささげて咲けりくれなゐの薔薇
そして 斉藤茂吉の
くれなゐの二尺伸びたる薔薇の芽の針やはらかに春雨のふる
教科書に載っていて記憶した短歌です。今日は少し私の宝物を増やします。
剪花の紅ばら挿せば美しかるむらがりつくれり壷いっぱいに (木下利玄)
舞踏会みにくき母の復讐のため少年が胸にさす薔薇(寺山修二)
そして黄色の薔薇の送り主にお礼です
ためらひもなく花季となる黄薔薇何を怖れつつ吾は生き来し(尾崎左永子)
はらはらと黄の冬ばら崩れ去るかりそめならぬことのごとくに(窪田空穂)
そして更に私の短歌 お粗末さまです。
如月の凍てつく玄関統べるごと黄薔薇二十本寿ぎて咲く