今回は、化粧品に大きく関わる”香り”のお話です。

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みなさんは、”香料”と”精油”の違いをご存知ですか?

きちんと区別できる方は意外と少ないように思います。



実際に細かく分類すると、精油も香料の一種となるのですが、この記事に関しては、化粧品にまつわるものとして、化粧品の全成分に表示される”香料”と”精油(◯◯オイル)”の大きく二つに分けて説明しようと思います。



まず、香料とは…

一言でいえば、”人工的な香り”です。


例えば、いちご味のお菓子のいちごの風味は、いちごの香料を作って配合しています。

果汁ゼロのジュースにちゃんとフルーツの味がするのも、香料の効果です。


香料メーカーには、調香師さんがいて、いろいろな香り成分を調合し、依頼された香料を作ります。

化粧品に配合する香料も、同じように香料メーカーに依頼して、微妙なニュアンスの香りを調合してもらっています。


香料のメリットとしては、供給源が安定していることと、安価であることです。

香料はいわば自然界の香り成分を真似して、人工的に化学物質を合成しているので、比較的大量生産しやすく、一度配合割合を決めてしまえば、同じように調合すれば香りが大きくぶれることはありません。


一方でデメリットとしては、人工的な化学物質の集合体ということと、嘘っぽい香りです。

先にも述べましたが、香料は化学物質をいくつもいくつも混ぜ合わせてひとつの香料にします。

香料中になにがどれだけ入っているかは、消費者としては知り得ないですし、化粧品に配合されている香料というのは、だいたい0.1%程度と確かに少ないですが、それでも数十種類の化学物質が入っているので、その中に自分と相性の悪い成分がないとは言い切れないのです。




一方、精油とは…

香料の逆で、”自然の香り”です。

アロマオイル、エッセンシャルオイルとも呼びます。


実は、私も一時期アロマテラピーにハマっていて、アロマオイルを使って練り香水を作ったりしました。

と、まあそれは置いておいて


精油は植物から香気成分のみを抽出していて、香りに何らかの効果があります。


精油のメリットとしては、香りによって様々な効果が期待できること、自然由来の成分であることです。

いまやナチュラルやオーガニックが流行っていますので、精油は100%植物由来ですので、もってこいですね。


一方デメリットはというと、価格が高いということと、供給源が安定しないということです。

精油の供給源は何度もいいますが、植物ですので、得られる精油の量がそもそも少なく、価格が高くなります。

その上、その時々で生産高が異なるので、例えば、ラベンダーの精油が作りたくても、気候などの影響でラベンダーの生産量が減ると精油の量も減り、価格が高くなります。

さらに使ったラベンダーによって(時期や産地の違い)、香りにもばらつきが出やすいのです。



このように、どちらも一長一短というか、それぞれにメリットデメリットがあります。



私個人としては、香りは香料の方が好きですが、化粧品に配合するのであれば、精油が好ましいと思っています。

やっぱり香料の成分が分からない、という不透明さが不安ですし、精油の場合、だいたいが”◯◯オイル”と記載ある分、安心できるような気がしますよね。



ただ、精油は光毒性や感作性があるものがあり、香料以上に個人に合う合わないが顕著にでますので、そのあたりは注意して下さいね。