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Home Made Story ~家で生まれる物語~

空間提案型ショートエッセイにチャレンジします。

先日、いろんな工夫でお客さまを喜ばせている酒屋さんのお話を聞いた。

その方は、一言で言うとお酒という『物』を売っているのではなく、お酒のある風景を売っている方でした。

その中でも最大の結果が出て、開業以来はじめてレジに行列が出来た時の広告の内容はとても興味深い内容でした。内容は書けないですがいつものように書いてみます。

今日は大晦日、夕飯も終わった頃・・

ご主人 『子供たちは?』

奥さま 『友達と〇〇寺に初詣だって出かけてったわよ。』


    『そう。少し前までは、うるさくてゆっくり紅白も見せてもらえなかったけど
     居ないと寂しいもんだねえ。』



    『まあね、でも子供が居ても居なくても私の忙しいのは変らないわ 笑』


    『その片付けが済んだらこっちに座りなよ。』
    『駅前の酒屋さんで良い酒買ってきたから、たまには一緒にな 笑』



    『珍しい!じゃあそうしますか。おつまみは適当でいいよね。』


    『ああ。』

ここでご主人はとっておきのお酒を出すのです。中身ももちろん美味しいお酒なのですが、そのラベルには
ご主人の字だと思われる筆文字で『感謝』と書いてあったのです。



こんな物語に誘われて、多くのお客様が来店したそうです。
なんだかとても良い話で目に涙が溜まってしまいました。

住宅の設計の場では奥さまが一生懸命にキッチンはこうしたい、リビングはこうしたいというお話をします。

その横で『まあ好きにしなよ。』という顔で聞いているのがご主人なんですが、実はその背景には目には見えない『感謝』があるんだということが分かった気がしました。


日本の男性は言葉にするのがとっても下手なので、

心では

『家事は大変だから、君の好きなように作ればいいよ。』

『今回の家づくりも君への感謝の気持ちが大きいんだから。』

そう思っている。

でも態度では、

『僕には関係の無い部屋。好きにしたらいいよ。』

と見えてしまうのですね。

口下手な日本男児のために素直に感謝の気持ちを伝えられる設計打ち合わせ。

今後は心がけていこうと思います。
昨日の話。

子供が何だかつまらない顔をしている。
日曜日なのでプールに一緒に行ってきたのだけど、
元気が無い。つまらなかったのかな?

『ねえ、今日楽しかった?』



『プールは楽しかった。』



『じゃあ何でそんな顔してるの。』




『だってつまらんもん。』




『あのさあ、いろいろ楽しい事あったでしょー!』




『一日に5つくらいは楽しい事探せばあるよねえ。』




『今から5つ言ってみて』




『プール行ってえ、焼肉いってえ、花火もらって、花火をやってえ・・・』





子供の顔が明るくなってきた。




『ほら、あるじゃん!』



『明日から5個ずつ楽しい事を言えるようにしてみたら。』









そして今日。







『今日ねえ、5個言えるよ。』



『明日ねえお祭り遊びがあるんだって、おみこしを作ったでしょ、おみこしをやったでしょ、中から竜が出てくるでしょ、・・・・でも楽しくない事が一つあった。』


『何?』




『給食を洋服にこぼされた、でね、着替えが無くて・・・・』




五つ目の楽しくない事を話す子供の顔はとっても楽しそうでした。




『お前、素直ないいヤツだなあ。』





これは効きました。
何で子供にそんな事が言えたかと言うと、実は僕がそうしてるから。



暗いニュースばかりの日々、巻き込まれたってしょうがない。


一日に楽しい事を5つ位は見つけよう。


これホントに効果があるんですよ。子供もそうだった様に、次第につまらないことまで楽しく感じるようになるんです。



悲しい事があった土曜日。でも悲しい事なんて思っちゃいけない。きっと何かを教えてくれてるのだと明るく考えた。



そしたら今日、明るい話題が飛び込んできた。
http://ameblo.jp/msf-mania/entry-10103406513.html

の続き。

『玄関に靴が並ばないようにしたいんですが・・』

『玄関がちらかっているのはイヤなんです。』

『玄関に二つの入口を付けて家族とお客様と分けようかと思うのですが。』



前回も取り上げた2つの動線のある玄関。

最近は大手メーカーの住宅にも見られる話だったので、意思疎通も出来て
すんなりとプランに出来上がりました。

今回はその延長で、ふと思いついた事がありましたので日記にします。

それは、この考え方って『武士』じゃない!と思ったのです。

かつての武家屋敷には二つの玄関がありました。


一つは、来客または来客と主人のため。

もう一つは家族(屋人)のための入口です。


ここ数年、住宅業界は自然素材、暖炉、古民家、古材など癒しを求めた風潮が非常に
強くありました。(今も色濃くありますね。)

しかしながら僕のアンテナはピピッと感じましたよ。

これからは、もう少し精神論のある『武家屋敷』『茶室』などに惹かれる傾向が出ている
事を。


『感性トレンド』という理論で世の中を研究している方が居ます。


黒川伊保子さん、岡田耕一さん 著書
をご覧下さい。



なぜ、人は7年で飽きるのか/黒川 伊保子 / 岡田 耕一

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僕も以前、黒川先生の講座を受け、このトレンドを学びました。
この中でも今の時期のキーワードは『気品』です。

僕の勝手な見解ですが、これからは『日本人がより日本人らしくなる』という捉え方も
しています。

建築の世界は、明治以降の建築様式の輸入が行われ、日本建築の方向性を失っている時代です。

過激ではありますが、そろそろリセットがかかる気がしてなりません。

『武家屋敷』、『茶室』に限らず、日本の風土の中で建築が育っていた時代の本質の部分を
探る事で、数年先に花開く住宅論が出来上がるような気がしています。