ASCO 2023で発表された SHAPE trial の結果が 2024年2月29日の new england journal of medicine にpublish されました。

 

背景

もともと早期の低リスク子宮頸がんでは、子宮傍組織浸潤の発生率は1%未満であることが複数の後方視的研究で示唆されていて、標準治療ですが合併症リスクの高い広汎子宮全摘出術の必要性について疑問がありました。

 

SHAPE試験とは

国際共同臨床試験で、ⅠA2 期から腫瘍径 2 cm 以下のⅠ B1 期(FIGO2008)の子宮頸癌を対象として、広汎子宮全摘術に対する単純子宮全摘術+リンパ節郭清術が非劣性であることを検証するランダム 化第Ⅲ相試験です。

 

以下にプロトコールの概要を示しました。

 

結果・考察

追跡期間中央値4.5年で、3年後の骨盤内再発の発生率は、広汎子宮全摘術群で2.17%、単純子宮全摘術群で2.52%でした。尿閉や尿失禁の発生率は単純子宮全摘術群の方が広汎子宮全摘術群よりも低く、QOLおよび性機能指標も全体として単純子宮全摘出術群の方が良好でした。

 

 

Kaplan–Meier Curves for Pelvic Recurrence.

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2308900より引用

 

SHAPE trialの結果から、早期の低リスク子宮頸癌では、単純子宮全摘術は3年後の骨盤内再発に関して広汎子宮全摘術に劣らず、また単純子宮全摘術は泌尿器系合併症が少ないという結果でした。

 

しっかりとした術前評価は重要ですが、進行期1B1までの早期子宮頸がんでは単純子宮全摘など手術のde-escalationが主流になっていくものと思われます。

 

 

文献:

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2308900