今回は引き続き紫陽花(あじさい)について。


万葉集で大伴家持(おおとものやかもち)が後の妻となる坂上大嬢(おおとものさかのうえのおおいらつめ)に贈った歌のひとつ。


『言問はぬ木すら紫陽花諸弟らが練りのむらとにあざむかえけり』

【意味:ものを言わない木でさえ、あじさいのように色鮮やかに見せてくれますね。それ以上に言葉をあやつる諸弟たちの上手い言葉にすっかりだまされてしまったことですよ。】


21世紀見聞録-紫陽花3.jpg


橘諸兄(たちばなのもろえ)の歌では、


『紫陽花の八重咲くごとく八つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ』

【意味:あじさいの花が八重に咲くように、いつまでも栄えてください。あなた様を見仰ぎつつお慕いいたします。】


昔から日本でも美しいモノのたとえ等にもてはやされてきた紫陽花…素晴らしいと思います。
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