過去に大阪で5000人が死亡した事件から学ぶこと/小名木先生

2023年4月23日

 

文責:小名木善行

 

大阪府知事選挙において吉野先生が語られたIRや電力に関して語られたお話は、今後の大阪府のみならず国政においても、極めて重要な影響を及ぼすものです。

その意味で、参政党の大阪の戦いは、歴史を動かすたいへん大きな意義のある戦いです。

まさに小なりといえども大を動かす、一厘の神仕組みなのです。

 

IRや上海電力の問題ですが、実は、そもそも富を得るには、そして庶民の暮らしを良くするためには何が大切かという、実はこの問題は、政治の根幹に関わる事柄といえます。

そして実は、このことは歴史を学べば誰にでもわかる事柄でもありました。

 

 

いまから200年ほど前に、天保の飢饉がありました。

天保の飢饉は、数年凶作のために全国で30万人以上もの餓死者が出た、たいへんな出来事でした。

そしてこの時、大阪市中でも、およそ5000人の餓死者が出たのです。

これは、全国の餓死者の6分の1にあたる数字であり、不幸な出来事です。

ところがこの時代の大阪は、全国の物流の中心地です。

大阪には、大規模な米問屋が軒を連ねていたし、全国のお米は大阪に集まったし、だから全国のお大名も、借金をするときは大阪商人に頭を下げたのです。

つまり大阪は、飢饉のさなかにあっても、全国一お米がたくさんあるところだったのです。

にもかかわらず、どうしてその大阪で、庶民が餓死したのでしょうか。

実はその理由は「大阪東町奉行所によるお米の買い占め」にありました。

 

この時代は、筆頭老中水野忠邦による天保の改革が行われていた時代です。

天保の改革といえば、質素倹約が重んじられ、贅沢は敵だとされた江戸幕府の大改革なのですが、その改革の最中に、将軍が第11代将軍徳川家斉から、第12代家慶に交替したのです。

幕府の威信を保つためには、将軍交代の儀式は派手に行わなくてはならないというのが、この時の老中筆頭水野忠邦の判断でした。

そしてそのために水野忠邦は、自分の実弟である跡部良弼(あとべよしすけ)を大阪東町奉行に赴任させました。

跡部良弼は、大阪で「将軍御交替準備」という名目で、大阪中の米を買い集めてはせっせと江戸に送りました。

要するに、大阪中のお米を買い占めて、大阪の外(つまり江戸)へと流出させたのです。当然、大阪では米不足が起こり、米価は暴騰しました。

この暴騰によって、大阪の庶民は米が買えなくなり、結果、大阪の一般庶民が5000人も餓死するという事態が起きたのです。

大阪には、十分な米があったのです。

にもかかわらず餓死者が出たのは、大阪の米が江戸に流出したためです。

 

このことから、私たちは、「富は、流出したら庶民が貧乏になる」ということを学ぶことができます。

過去の出来事である天保の飢饉から、私たちが学ぶべきことが、ここにあります。

現代も同じです。

父ちゃんがどんなに高給を稼いできても、せがれがギャンブルで使い果たせば、待っているのは借金と自己破産です。

大阪の庶民が、いくら頑張って働いていても、そのお金が夢洲のカジノ(実はスロットマシン)に吸い上げられ、そのまま外国企業を通じて海外に流出したら、大阪経済は沈没します。

目先の開発工事や施設の建設工事のために大金が動き、そのカネで経済が一時的に目先の活性化を実現できたとしても、そうやって民間に播(ま)かれたお金が、今度は博打で巻き上げられて海外に流出するのです。

結果として大阪府民が貧乏になるのは、火を見るより明らかなことといえます。

そして、このことを吉野先生は今回の選挙を通じて、「大阪は全国の縮図」と述べられています。

 

日本経済は高度経済成長の頃に、ものすごく成長しましたし、好景気となりました。

では、バブル崩壊後の30年、日本の景気が悪いのは、日本人が働かなくなったからでしょうか。

高度成長の頃には、父ちゃんが働いていれば、それで一家を養うことができました。

けれど現代では、旦那はひとつの会社の給料だけでは家計に不足が生じるから、仕事をふたつみっつ掛け持ち、さらに母ちゃんまでも外に働きに出ています。

それでも大学進学の学費が払えずに、学費は奨学金頼みというのが今の日本です。

どうしてそうなるのでしょうか。

答えは簡単です。

日本の富が海外に流出しているのです。

そういうことを私たちの先輩たちは、学校の授業で「天保の飢饉と大阪町民の餓死」という歴史の事実から学んできたのです。

 

現代において、大阪の問題、そして日本の富の海外流出について、政治の場で、あるいは一般の国民に向けて、「なんとかしなければならない」と訴えている政党は、なんと、参政党だけです。

その参政党は、同時に「本来の教育を取り戻す」ことをずっと主張しています。

そしてそのために、みんなで「学び、考え、行動」しているのが参政党です。

参政党が、日本の未来を担うのです。

これは日月神示にいう、一厘の神仕組みの発動です。

日本は変わります。