一人でできることの限界を超えて

2022年10月30日

 

文責:神谷宗幣

 

事務局長の神谷です。

11月1日に初めての委員会質問をします。参政党には1議席しかないので、所属できる委員会は一つだけです。2議席あれば会派が組め、4つくらいの会議体で発言ができたのですが、残念ながら今は財政金融委員会だけでしか発言できません。しかも、持ち時間は質疑と応答合わせてわずか16分です。財政金融に関する委員会ですから、ワクチンや農業、教育の話はできません。政治は数なので悔しいですが仕方がない。

金曜日に質問の概要を財務省に伝えたら、9人もの官僚がヒアリングに来ていました。市議会の時の経験では多くとも3~4人でしたから、9対1で圧迫面接を受けるような感じでしたが、質問内容は一切変えませんでした。

財政金融以外の分野の質問は質問主意書で聞いていきます。今回の臨時国会では、既に9本の質問を出しています。ホームページから見られますので、是非確認してください。12月までにあと10本以上は出そうと考えています。今はここしかないですが、内閣からもらった回答をどんどん拡散し、党員や国民の気づきを促進する所存です。

 

ワクチンの問題については議連を通じてやっています。

9月10月と集まりを持てたので、11月も議連で会を持ちます。国会議員でもワクチンの情報を持っていない方がいるので、ちゃんと知ってもらえれば動いてくれる議員も出てきました。

また、夜は日々いろんな政党の議員と会食を重ねて、参政党のスタンスや考え方を伝えています。一人ですから国会内に仲間を作っていくしかありません。

さらに、毎週全国を飛び回り選挙の応援もやっています。10月は川西市と燕市で議席を取り、今日は青森市で投票です。こうしてコツコツと地方議員を増やしていくことで、地方に参政党の活動が広がり、それがいずれ国会議員の数を増やすことになります。数が増えれば質問の時間も機会も増え、より多くの国民に参政党が知ってもらえます。知ってもらえればもっと支持は広がっていくでしょう。時間はないのですが、マスメディアはあてになりませんし、変な炎上商法はとりたくないので、こうした地道な活動を積み上げていくのが正攻法だと思っています。

 

人事を尽くして天命を待つ。

日々そんな思いで、永田町と地方を行ったり来たりしながら活動を広げています。本音を言えば家に帰って子供と遊びたい時もありますが、今は私しかいないので、援軍が来るまでは今ある橋頭保きょうとうほをしっかり守って広げておきます。

まだまだ、皆さんの期待に応えられていないことは百も承知です。しかし、一人でできることの限界もあるのです。焦らず、正確かつ迅速に進めていますし、党のスタッフも少しずつ増えてまた成長しています。是非、外から批評するだけではなく、皆さんも全国各地でできることを見つけて活動してください。

 

行動こそ本音。

皆さんの本気を見せてください。

来年の秋までに合計494人の候補者を全国で立てて、地方選挙を戦っていく計画も発表しました。私も粉骨砕身やりますので、一緒にやってください。

 

 

日本の未来を暗くしてはいけない

 

文責:国史啓蒙家/参政党アドバイザー 小名木善行

 

よく、「昔は良かった。でも今の日本はダメだ」と仰る方がおいでになります。

あるいは「最近の日本はダメだ。もうおしまいだ」と仰られる方もおいでになります。

「じょうだんじゃないぜ」と思うのです。

未来は「これからやってくるもの」です。

どういう未来に来てもらうかは、今を生きている我々の努力によります。

あきらめてどうする!と思うのです。

 

西洋の考え方では、時間は過去から未来へと流れます。

ですから過去の経緯が今を作るし、今の選択が未来を築くとされます。

けれど日本では、昔はまったく逆の考え方がなされていました。

日本では、時間軸は、未来から過去へと流れるのです。

だから、過去は「過ぎ去る」と書きます。

未来は「未【いま】だ来【きた】らず」と書きます。

未来はまだ来ていないのです。

ですから、どのような未来に来てもらうかは、今を生きている私たちの日々の選択によると考えられていました。

 

良い未来に来てもらいたいなら、今をしっかり生きる。

今を自堕落に流されていたら、ろくでもない未来しかやってこない。

 

天然の災害の多発する日本では、たとえば大水によって水害が起こるなら、それは、今このときに、しっかりと堤防工事を行う。

そうすることで水害のない未来がやってくる。

そのために今がんばる。

そのように考えられてきたのです。

 

戦後生まれの私たちは、素晴らしく平和で豊かな日本を生きさせていただきました。

徴兵されることもなく、戦争で腕や足を失うこともなく、身内に戦死者を出すこともなく、お腹いっぱいご飯を食べることができるどころか、世界中の美味しいものをいただくことができる、そんな時代を生きさせて頂きました。

おそらく日本の永い歴史の中で、これほど豊かで安全で安心な時代というのは、そうそうはなかったものと思います。

けどよくよく考えてみれば、そうした平和で豊かな現代というものは、戦争で何もかも失い、戦地で戦友の死を目の当たりにし、子を失くし、親を失い、食べ物さえもろくにないという悲惨な時代を経験した私たちの先輩たちが、

「子どもたちのために、絶対に戦争のない国を築くのだ」

「子どもたちにお腹いっぱい、満足するまでご飯を食べさせるぞ」

「少しでも美味しいものを子どもたちに食べさせよう」

「子どもたちのために、少しでも快適に過ごせるマイホームを作ろう」

「誰もが自由に過ごせる日本にしよう」

そう固く決意して日々努力を重ねて来てくれたおかげで、今の平和と繁栄に至っています。

 

戦争で焼け野原になってしまったのだから、「もうダメだ、お先真っ暗だ、もうおしまいだ、昔は良かった。でももう日本はダメだ」などと諦める人は誰もいなかったのです。

そしてあきらめずに努力を重ねてきたから、焼け野原だった日本は、その後のわずか19年、昭和39年には、栄えある東京オリンピックを開催に漕ぎ着け、東京には首都高速が走り、名神、東名の高速道路ができ、東京大阪間には新幹線を走らせるに至ったのです。

 

「戦争はな、なにかも奪っていく。

でもな、どんな強力な敵がいて、艦砲射撃をしようが、空襲をしようがな、絶対に奪えないものがあるんだ。

それが何かわかるかい?

頭の中さ。頭の中にあるものは、誰も奪うことなんてできねえんだ。

だからな、こうしたいって、しっかりした考えを持つんだ。

そしたらな、何年か後には、必ずそれが成果になるんだ。」

 

はっきりと言えることがひとつあります。

それは、もし終戦直後の焼け野原にいた日本人が、「こうなったのは鬼畜米英のせいだ、GHQのせいだ」などと、起きたことを他人の「せい」にするばかりで、自分では何の努力もせず、日本は終わりだ、オシマイだ」と愚痴ってばかりいたら、その後の日本はどうなっていたでしょう。

私たちは、私たちの子や孫に、どういう未来を迎えるのでしょうか。

それは「もうおしまいだ、もうだめだ」という未来なのでしょうか。

日本人の若者が、じゃぱゆきさんよろしく、チャイナに出稼ぎに行く、そういう未来なのでしょうか。

それとも日本がしっかりと自立し、世界中のどこのどんな国よりも、住みやすく、豊かで安全で安心な国になるという未来にやって来てもらうのでしょうか。

もし後者なら、そのような未来は、私たちひとりひとりの民間人の目覚めが必要です。

政治の「せい」ではないのです。

政治は、国民の縮図です。

国民が「今だけ、カネだけ、自分だけ」だから、政治もまた「政治家が今、カネ儲けを、自分のために行う」政治になっているのです。

 

国民の意識が、

「確ク神州ノ不滅ヲ信シ

任重クシテ道遠キヲ念ヒ

総力ヲ将来ノ建設ニ傾ケ

道義ヲ篤クシ志操ヲ鞏クシ

誓テ国体ノ精華ヲ発揚シ

世界ノ進運ニ後レサラムコトヲ期ス」

ならば、日本の未来は必ず拓【ひら】けます。

 

この「確ク神州ノ不滅ヲ信シ〜」の文は、昭和天皇の終戦の御詔勅の最後の方にある御言葉です。

もちろん、今の日本には問題が山積みです。

けれど問題があるということは、「すでに問題点が見えている」ということです。

見えているなら、あとは解決するだけです。

「政治が間違っている。政治がろくでも無い方向に向かっている。だからダメなんだ」という人がいます。

けれど明治以降、政治がろくでもない方向に向かっていなかった時代ってあったのでしょうか。

考えてみてください。

明治以降、政府が関与を強めた業界は、全部ダメになっています。

明治初期には、江戸時代からの種々の産業が潰れました。

その後の富国強兵の時代には、繊維産業、炭鉱業、製鉄業が国策企業といわれましたが、それらは今ではことごとく衰退しています。

戦後に日本経済を牽引したのは造船、鉄鋼、家電、半導体、自動車ですが、自動車以外は今では全てシェアを海外に奪われています。

それらの産業は、今では、世界一のシェアがチャイナ、二位がコリアです。

西暦2000年当時、日本の経済力はチャイナの8倍ありました。

ところがそれからたった10年後の2010年には、チャイナの経済力は日本の3倍になっていました。

わずか10年で、8分の1だったチャイナが、日本の3倍になったのです。

 

どうしてそのようなことが起きたのでしょう。

答えは簡単です。

日本の工場を技術者ごと、チャイナやコリアに移転したのです。

これには政治が深く関与しました。

結果、日本製品が得るはずだった10年で3倍になったはずの経済力は、そのままチャイナやコリアに移転しています。

それでチャイナやコリアが、日本とともに仲良く互いの発展のために協力姿勢にあるのなら、まだわかります。

現実は真逆です。

両国とも、世界屈指の反日国です。

 

そしていま、日本経済の最後の砦の自動車業界が、チャイナ製EV車に取って代わられようとしています。

いま、円安が極端に進んでいます。

なぜでしょう。

答えは簡単です。

日本経済が自動車を失えば、もはや日本経済は壊滅します

つまり、日本は経済力を失います。

経済力を失うと、日本は国内で消費する食料を海外から買うお金がなくなります。

日本国内で生産できる食料は、およそ5千万人分です。

けれど、日本の人口は1億2000万人です。

つまり、日本が産業競争力を失うと、7000万人が餓死することになります

そういうことが目に見えてわかっているのに、政府がしていることは、

「外国人を呼び込みましょう」です。

いったい、どこの国の政府なのでしょうか。

 

だからダメだではないのです。

ここまで問題点が明らかになっているのなら、それを解消していくことこそ、日本再生の道筋ですし、私たちの子や孫たちの希望なのです。

だから私たちは政治に参加する政党として、立ち上がったのです。

いま、ひとつの新しい事態が進展しています。

それは、世界の経済は、物から心へと、いまシフトしつつある、という点です。

これまでの時代は、物が価値を持ち、物が売れたのです。

けれどいま世界で売れているのは、物よりも、形のないハートです。

すなわち、心地よさとか、快適さとか、居心地のよさ、楽しさ、爽快さであり、相互のコミュニケーションを図る上で役立つ事柄です。

つまりこれからの時代は、物さえ作れば売れるという時代ではなくなるのです。

そこにハートが乗って、はじめて、消費に繋がる。そういう時代がいま始まっています。

なるほどAmazonは安いし、速いし、便利です。

けれど、これからの時代は、そこにプラスアルファの、親しみや暖かさが重要な要素となるとされています。

なぜなら消費とは、もともと、人々の

「よろこび、たのしさ、親しみ」のために行われるものであるからです。

 

そして、そうした世界では、日本の右に出る国はありません。

ここが日本の強みです。

そしてそれこそが、参政党の活動の最大の強みです。

なぜなら参政党の活動には、常にそこに、「よろこびと楽しさと親しみ」があるからです。