再開発計画の「明治神宮外苑」を現場視察しました
2022年6月19日
樹齢100年の樹を千本伐採するという、明治神宮外苑の再開発計画について、昨日（6/18）現場を視察してきました。
明治神宮外苑地区では、「東京2020大会後の神宮外苑地区のまちづくり指針」に基づき、港区と新宿区にまたがる約28.4ヘクタールの地区を都市計画変更した大規模再開発が進められようとしています。神宮外苑は創建時より、風致地区としての規制によって景観と環境が守られてきました。しかし、オリンピック開催という大義名分の下、国立競技場の建て替えを機に始まった規制緩和はエリアを拡大し、神宮外苑の貴重な樹木を伐採して、超高層ビルが建てられようとしています。
■現在の神宮外苑／航空写真
■再開発計画は、ラグビー場と野球場を入れ替えて建設
→ラグビー場は屋根付きに、野球場はバックネット側の上層にホテルも併設される（高さが高くなる）。
→入れ替えて建設しなくても、レガシーのある神宮球場は、甲子園球場が実施したように改装工事で良いのではないかという意見がある。
■いちょう並木（青山通り側より）
右側の柵の部分まで、新球場が迫ってくる。これにより、左の銀杏の根が切られることになるだろう。
ラグビー場へ向かう短めの銀杏並木は、伐採か移植する予定
伊藤忠本社ビルは、現在の90mから190mへと、高さが倍になる。
■「聖徳記念絵画館」側から見た伊藤忠ビル
新事務所棟が完成した場合の高さイメージ
ちなみに、6面あるこの都民野球場は無くなり、会員制テニス倶楽部と屋外テニス場になる。
野球場越しに見る聖徳記念絵画館
野球場周囲には、立派な樹木が多数ある
「建国記念文庫」周辺の樹木は、ほとんどが伐採される。
新国立競技場の建設時に、移植した樹木が弱っている事例
→慎重に移植して根付かせないと、このようになって、やがては枯れる可能性大。
あまり使われていない新国立競技場
工事日程表（2034年までかかり、その間は全て閉鎖）
明治神宮外苑の記
「神宮外苑の樹木伐採の申請許可を出さないで」新宿区長にメールで意見を出そう！
神宮外苑の大半は新宿区であり、風致地区に指定されています。 都の風致地区条例に基づき、新宿区が事業者に樹木伐採申請許可を出します。（担当は景観まちづくり課）
とりわけ、ラグビー場建設予定地である建国記念文庫の森は、大量の樹木の伐採が予定されています。
先日の定例区議会で、神宮外苑再開発についての質問に吉住区長は、「計画の熟度に応じて、より良いものになるよう（事業者を）誘導していく」「歴史的環境、みどりの質の向上、緑の保全については慎重に対応する」 「風致地区の樹木伐採の申請許可については厳正な審査、生態系についても合わせて判断」と、回答しました。
新宿区のHPにある「区政への要望・意見」のページから、吉住新宿区長宛てにメール、ハガキ、手紙で「神宮外苑の樹木伐採許可を出さないで」「計画の進め方は慎重に」「神宮外苑の固有の環境を守ってください」等々、意見を出しましょう。（ロッシェルさんより）
＊新宿区政へのご意見・要望のページはこちら。
区政へのご意見・ご要望について：新宿区 (shinjuku.lg.jp)
神宮外苑再開発学習会vol.3 「どうしてこうなったの？神宮外苑〜問題は樹木伐採だけじゃない」：6月26日（日）
6月26日（日）《どうしてこうなったの？神宮外苑〜 問題は樹木伐採だけじゃない》神宮外苑再開発学習会vol.3
1000本の樹木伐採に端を発した神宮外苑再開発に、メディアも注目。
その内容が明らかになるほど、なぜ？どうしてこうなったの？
問題は樹木伐採だけじゃないと、ますます疑問は深まるばかり。
SDGsの3側面、環境、社会、経済、いずれにおいても問題を抱える神宮外苑再開発。
環境アセスの第一人者：原科幸彦先生のお話を伺います。
後半は、建築エコノミスト森山高至さんとロッシェル・カップの対談です。
市民参加の開発計画、問題提起と、どうしたらより良い計画にできるのか考えます。
＊会場参加、オンライン参加の両方で実施します。事前申し込み制。ライブ配信もあり。
■日時：6月26日（日）18:00〜20:00 （17:45開場）
■会場：JR千駄ヶ谷駅前／東京体育館第2会議室（B1F）
会場参加申し込みフォームはこちら＞
【神宮外苑再開発連続学習会 第3回のお知らせ】「どうしてこうなったの神宮外苑？〜問題は樹木伐採だけじゃない」 (google.com)
■オンライン/zoomウェビナー参加(無料)：事前登録制 500名まで
事前登録申し込みフォームはこちら＞
https://us02web.zoom.us/.../reg.../WN_pdKt-z0wTK-lddQ9bJQJPQ