知識/Knowledgeへの階梯 ステップ19
2021年8月31日


【ステップ19】

今日、私は見たいと思います。
 
見たいという願望は、知りたいという願望と同じなのです。この願望を叶えるためには、あなたの心の能力を洗練させる必要があります。明確に見るということは、あなたの好きなように見てはいないということを意味しています。あなたが見たいと思っているものを見るのではなく、実際に起きていることを正確に認識できるということを意味しています。あなたが望んでいるもの以上の何かが実際に起こっているのです。これは全(まった)く真実です。見たいという願望は、より大きな真実を見たいという願望なのです。この願望を実現するためには、より誠実であること、より心を開いておくことが要求されます。
本日の二回の練習では、一つのシンプルでありふれた対象物を見る練習をしてください。その物体から目を離さずに、非常に意識的に見る練習をしてください。そこに何かを見ようとしないでください。ただ心を解放して見ているのです。心が開いていれば、自分自身の深さを体験し、自分が捉えているものの深さを体験することになります。
本日の二回の練習では、あなたにとってほとんど意味のない単純な物体を一つ選び、各回少なくとも15分間、その物体を見つめてください。あなたの心が鎮まるままにして見つめてください。その物体を見つめながら、深く規則正しく呼吸をしてください。あなたの心が鎮まるに任せてください。
 
練習19:15分の練習を2回行う。

翻訳:spiritual-light

【解説】
ここでは、知識/Knowledgeを見に行ってはいけない、知ろうとしてはいけないということが注意点として書かれています。
なぜならば、知識/Knowledgeは「あなたが望んでいるもの以上の何か」だからです。
あなたが全く想定できないものを見に行っても、知ろうとしても、それはあなたの想定外なのですから、知識/Knowledgeの大分部を見逃してしまうからです。
あなたは知識/Knowledgeを得たと大喜びするかも知れませんが、あなたの得たものは偽物なのです。
 
あなたは自分を“空”にして準備を整え、ただひたすら知識/Knowledgeの到来を待つしかないのです。

ブッダはこの自分を“空”にする瞑想、三昧/サマーディに到るための“サマタ瞑想”を伝えました。
しかし、この瞑想は、知識/Knowledgeの到来の準備を整えるための“前座”の瞑想に過ぎません。
知識/Knowledgeの到来に即座に気づき、これを自分の知識/a knowledgeとして自分の心に焼き付け、自分の意識を新たな段階へとヴァージョンアップしていく瞑想も、ブッダは伝えました。
この瞑想はヴィパッサナ瞑想/気づきの瞑想と呼ばれるものです。この瞑想こそ“真打ち”の瞑想なのです。この瞑想と同等の練習は、後々のステップで学ぶことになります。

このステップでは、サマタ瞑想の基礎を練習していますので、しっかりと自分のものにしてください。これを習得しないと“あなたの空き”の準備が整わないのです。
 

https://www.newmessage.org/wp-content/uploads/pdfs/books/STK_NKL_v1.5.pdf

知識/Knowledgeへの階梯 ステップ19