マイケル・フリンがトランプ大統領に戒厳令を提言(今までの流れを整理)
2020年12月4日


今一番気になっているのが、「戒厳令が発令されるかどうか?」そして、それはいつなのか?である。

なので、この話題の"きっかけ"となったところから、振り返ってみたい。
先週金曜日(11/27)に、WVWネットワークという小さな放送局(保守系)に、マイケル・フリンが出演したのが始まりである。この出演の直前である"感謝祭"の前日に、マイケル・フリンは、トランプ大統領から正式な恩赦を受けたのだ。
そして、このマイケル・フリンと共に出演したのが、トーマス・マキナニー(元米空軍中将)である。


この二人が出演して、今アメリカで起きていることは何なのか、を説明した。
「今回の選挙でたくさんの不正投票が起きたのだが、それは単なる不正ではない。これは内戦である。リンカーン大統領の時の南北戦争のように、今アメリカでは内戦が起きているのだと。そしてもう一つは、その内戦にさらに外敵が入ってきている。その外敵とは中国なんだと。これは、もう中国との戦争でもあるのだ。」と説明した。
これが、始まりのきっかけだった。


そして今週に入ってから、リン・ウッド弁護士が「トランプ大統領はマーシャル・ロー(戒厳令)を敷くべきではないか。」とツイッターで提言した。
そのツイッターで、提言の元になった内容が「We the People」(シドニー・パウエルが最近立ち上げた政治団体)の意見広告で、「We the People コンベンション」が出している広告だ。


この意見広告の中で、トランプ大統領への提言(戒厳令)を書いているのだ。
そして、マイケル・フリンも同様に、この意見広告を使ってツイートしている。
「トランプ大統領に戒厳令を提言します」と。
その広告の内容は、
「戒厳令が今必要です。今はもう、平時ではありません。内戦状態であり、さらに中国との戦争であります。」と。
これを認識した上で、「取るべき手は戒厳令ではないですか。それを過去やったのが、リンカーン大統領だ(南北戦争時に)。その現代版を今、トランプ大統領がやるべきではないですか?」と。


戒厳令というと、3権分立の政治機能を全て停止して、全てを軍政の基に置く。一時的に軍事政権を置くというイメージだが、ここで言っているのは、

「リミテッド・マーシャル・ロー(限定的な戒厳令)」である。
それはただ1点、投票のみをやる。

今までのように州政府にやらせていては、今回のように穴だらけで、不正がやりたい放題の選挙であって全く意味がないので、しかも"憲法違反"になっているので、憲法を守るためにも軍の下でフェアな選挙をやると、そういう提案である。

選挙のことだけの"戒厳令"という意味だ。
言い換えれば、投票をもう一回やり直すということを言っているようだ。


その理由は、今が"戦時中"だからだ。
そして、リン・ウッド弁護士がツイッターでこう言っている。
「中国がドミニオンを、4億ドルで買収していたのではないか?」と言っている。

※元ネタ
中国が、フランクフルトにあったドミニオンのサーバー(実質はCIA管理)にアクセスして、アメリカに仕掛けていたことは、単なる"選挙への介入"というレベルではなく、"国家テロだ"。国家テロのレベルだ。だから今は、米中戦争なのだと言える。そういう認識を示しているのだ。


このように12/1に、戒厳令を敷くべきだという提言が公に出てきた。
そしてその翌日、12/2に、トランプ大統領がビデオスピーチを行った。

46分の長いスピーチで、「これまでの演説で最も重大な演説である」と言った。今まで自分は多くの演説をしてきたが、これが最も重要な演説であると。
まさに、今話題になっている"戒厳令"のことを言うかのような言い始めではあったのだが、実際には、中身はそうでは無かった。
内容は、これまでの不正について、州ごとにかなり細かく、しかもボードまで出して説明していた。この話は、既にトランプ自身がツイッターで言ってきたことであるし、ジュリアーニがずっと言ってきたことであって、それを解りやすくまとめて言っただけである、という風にも見える。

つまり、新しい情報というものではなかったのだ。
冒頭の言葉からすると、確かに"重要"ではあるが、新しくはない。

そして、結論的には「最高裁で決着をつけると。最高裁に提訴するので、最高裁の判事に正しい審判をしてもらうことを期待する。」と言った。
特に最後に、「私は大統領として憲法を守ること、これが一番重要な仕事である。大統領の任務として、憲法を守ることよりも重要な任務は他にない。」と言っていたのは印象的だ。


トランプ大統領は、保守の大統領として何を大切にするかというと、合衆国憲法だ。
これが保守の特徴であり、憲法を守る、憲法の精神を守る、これが国を守ることになるのだ。
しかし、この「合衆国憲法が組織的な攻撃を受けているのだ。」という言い方をしている。
それが、具体的には不正選挙であると。

大規模な不正選挙で、国民の投票権が完全に侵害されているのだ。
自分は大統領として、この憲法を守らなければいけないと、これが国民を守ることになる。と
その為に具体的には最高裁へ提訴する、そして、もう一つは今ジュリアーニが取り組んでいる州レベルでの話だ。
「州議会の議員たちに頑張って欲しい」と。

このような不正が起きた時は、州議会の議員が大統領選挙の選挙人を選ぶことが出来る。

これが、まさに合衆国憲法が州議会に与えている権限であって、今こそ"勇気を持ってこれを行使して欲しい"と言っている。(これは、ジュリアーニが言っていることでもある)


つまり、大きく分けて、最高裁で決着をつけるという事と、州議会で州の議員たちに頑張って欲しいということだ。
但し、州の議員たちが本当に頑張ってくれるかどうかは分からない。
ペンシルベニア州では、11/30に州議会で選挙人を決定すると宣言したものの、時間切れとなって失敗に終わってしまった。しかし、その後アリゾナ州やミシガン州で公聴会が行われ、今度はジョージア州でも公聴会が行われる。

州議会で共和党議員が過半数をとっている州で、彼らが立ち上がって、"これは不正だ"と、だから州議会が権限を取り戻して自分達が選挙人を選ぶのだ。となってくれるかどうか・・・、そうなれば良いのだが・・・、そうならなかった場合は最高裁しかない。
しかし、その最高裁もどうなるかは、やってみないと分からない。


となってくると、打つ手としては「戒厳令」があるのではないですか?

と、マイケル・フリンが提言している話になってくる。
具体的には、フリンは再投票を言っているのだが、今回のスピーチの中で、トランプ大統領はこう言っている。「再投票という話もあるが、適切ではない」と。
この提言を否定していることになる。

話のニュアンスとしては、「今はまだ適切ではないと思う」と。つまり、まだそれに至るまでには手があるので、州議会による戦術も進めているし、最高裁もまだこれからなので・・・。これを進めるべきだというニュアンスだ。

しかし逆の言い方をすれば、この2つともダメだった場合、いよいよ選択肢が無くなるので、マイケル・フリンたちが言っている提言を実行するぞ、ということを"示唆"しているスピーチのように聞こえてくる。
であれば、冒頭にはっきりと、「これまでの演説で最も重大な演説である」と言った意味が通るのである。

 

※参考:トランプ大統領の重要スピーチ(12/2 米国時間)