米上院選の状況(鍵はジョージア)と大統領選の状況

2020年11月13日

 

■上院選の状況:共和党50議席獲得→過半数に王手


民主党48、共和党50(残あと2議席)過半数は51なので、共和党が王手

■11/11 POLITICO記事 「ジョージアの決戦投票が上院過半数を決める」
上院の集計は既に終わっている。残りの2議席はジョージア州である。
そもそも上院議会は、全ての州に2議席づつ与えられている。(50×2=100議席)
今回の選挙で、ジョージア州の共和党候補が勝ったのだが、過半数には到達しなかった。

(実はジョージア州だけのルールとして、投票で1位になり、かつ過半数を取ることが決められている。米国の古いルールがここだけ残っているのだ)
今回、共和党候補が過半数には到達できなかったので、1位と2位での決戦投票になる。

それが来年の1月だ。


■来年1月5日 ジョージア州 上院選
議席1:11/3選挙の上位2名の決戦投票
議席2:引退する議員の補欠選挙(もともと予定されていたもの)


もし民主党が2議席とも獲得したら、上院は50:50になる。そうなると、議会で決議をとった際に、50:50で決まらないケースが出てくる。この場合はどうするのか?
この場合は、副大統領(=上院議長)が1票投じることになる。

※実は、副大統領は上院議長を兼ねているのだ。
副大統領は普段は出てこないが、このような場合のみ出てきて票を投じることになる。
なので、副大統領が誰なのかが、大変重要になってくるのだ。
そして、おそらくジョージア州の"決戦投票"の方では、共和党が獲るとは思うのだが・・・まだ判らない。

■11/11 FOX5 「ジョージア大統領選 再集計を手動で数えると決定した」

(共和党の州務長官が決定)
大統領選の方は、不正投票があったということで揉めていて、再集計をすることになったのだが、それを手作業で行うことにした。これは、ものすごく時間がかかる。現場からは不評だが、手作業でやれば不正の票は確実に排除できるので、州務長官が決定した。

■9/9 The Atlanticの記事が今注目

(※だから、12月8日という期限がよく出てくるのだ)

今、再集計と訴訟を行っているが、トランプ陣営は、12月8日までじっくり再集計や訴訟をすれば良い。と考えている。
そして、12月8日 再集計や訴訟で選挙人が決まらない場合
→州議会が決めることになる。

(ジョージア、ペンシルベニア、ウィスコンシン、アリゾナは共和党が過半数を獲っている)
この4州で逆転できる。


ところが、民主党の州知事が反対する可能性がある。

(ペンシルベニア、ウィスコンシン、ミシガンの州知事は民主党だ)
※先ほどのThe Atlanticの記事によると、"州議会が決める"となっているが、法文の解釈の仕方によっては、州議会ではなく"州知事が決める"と言う風にも読めるというのだ・・・。

(解釈によっては、州知事という解釈もできるということなので、そこを使って民主党は、民主党が州知事の州では当然反対するだろう)
結局、州議会と州知事の間で決まらないことになる。

となると、12月14日の選挙人による投票ができない。→大統領が決まらない。
これが予想されるシナリオだ。


確かに、12月8日までに訴訟・裁判で決まるかどうかは、なかなか読めない。
となるとやはり、選挙人が決まらない。ただ良いニュースとして、

■連邦選挙委員会のトレイ委員長が発言した。

「今回の選挙で不正があったと思う」

「立会人が拒否されたということは、違法な選挙である」

 

■選挙人が決まらない場合
→2021年1月6日(予定)連邦議会の上院・下院で決めることになる。
下院が大統領を決める。(各州が1票)

下院は共和党が過半数の26州を占めているので、トランプが再選となる。