見えない部分の施工品質4
おはようございます。 松原です
施工の品質管理について パート4です。
当社の設計時の優先項目 1~6
1. 耐震性能はもちろん、耐風性能、雨漏れは絶対にしない防水性能
2. 隙間風がはいらない、ウィルスの入る余地もない気密性能
3. 人間という恒温動物の宿敵 「暑い 寒い」 から身を守る断熱性能
4. 窓を開ければ外部と繋がり、通風がきちんとできれば尚よいですね
5. 木の構造を長持ちさせる湿気と結露対策もとても重要になってきます
6. 加えて、省エネ性が今後はとってもとっても 重要 になってきます
本日は、
4.の 「窓を開ければ外部とつながり、通風がきちんとできれば尚よいですね」
をお送りいたします。
このパートだけ少し構造と関係のない部分になりますね。
窓 の機能とは?
・光を取り込む
・景色を眺める
・外とつながる
・通風を促す
いろいろありますが、最近ちまたでは流行のように 「通風」
がもてはやされております。
非常によいことですが、岐阜の高湿度地域では、夏の湿度を考えると
真夏に窓を開けて通風しても、同時に湿気が入ってきますので快適性を
得るのは非常に困難だと考えられます
風を受けて、人が感じる体感温度が下がるのが、通常の風だと
せいぜい 室温マイナス2~3℃くらいです。
ですから、湿度の高い時はきっぱりあきらめて「エアコン」を付けましょう。
高気密高断熱ですと、すぐに設定温度まで達してその後はアイドリング
状態ですので電力も思ったよりかかりません。
逆に付けたり消したりの繰り返しのほうが圧倒的に電力が必要になるんです。
とはいいつつも、4月~11月くらいまでは、湿気のない時には
通風を促せれば外とつながりながら快適に過ごせます。
通風の好条件は単純に、部屋ごとに窓を2つ(入口出口)設けることです。
地域の風の吹く方角を予測し、風を取り込み、そして抜けるようにする。
これが基本です。
岐阜市の風配図により解析。 岐阜はほぼ全域が南西からの風が多いことが
わかっております。 縦滑り窓(扉タイプ)のような窓は、西や南面から
風をキャッチできる方向に設置すると風を効率よく取り込めます。
解析をかけた結果です。 良好な通風が期待できる結果となっております。
今では、このような通風の解析サービスも進んでおり、動画で見ることが
可能となっております。(ここでは動画が載せられなかったのが残念)
とにかく、地域特性をつかむことから設計を始めるのがよいと思います。
風、日照時間、降雨量、気温 等 特性が分かれば対策は見えてきます。
北海道の家と沖縄の家は構造、断熱、窓、庇、全てが違って当然のように
岐阜には岐阜に合った建て方、設計があると思います。
例えば下の表をご覧ください。
岐阜と東京の温度を比べたものです。
同じ、Ⅳb地域(温暖地)というくくりですが、過去7年の最高気温と
最低気温の差をみると、東京では 36℃から37℃ くらいですが、
岐阜では なんと 42~43℃ も温度差があるんです。
ってことは、岐阜は東京の家より、暑さ対策も寒さ対策もしっかり
考えないと快適な住環境は設計できないことになります。
岐阜は、湿気も多い地域ですので、非常に温熱環境の設計が
難しい地域だといえますので、そのあたりを考えた設計手法や
パッシブ手法を用いないといけません。
少し話がそれましたが、地域の風の特性を考慮しつつ窓の配置には
十分な配慮をしてください。
採光のことだけを考えると、風通しの悪い家になりますからご注意ください。
ただし、通風はあくまで補助的な対策だと考えましょう。
通風の良い家だとエアコンがいらない とかいう本をたまに見かけますが、
岐阜の夏は通風だけでは快適には乗り越えられないと思います
本日はこの辺りで さよ~なら~
次回は、マニアックな内容です。
5. 木の構造を長持ちさせる湿気と結露対策もとても重要になってきます
こうご期待ください
全シリーズは下記リンクからご覧いただけます。
岐阜 長森 各務原 羽島 一宮
株式会社エムズアソシエイツ http://www.ms-as.jp/
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