以前ご紹介した本が、いよいよ明日11月11日に発売されます!
宝島社さんのHP『宝島チャンネル』をご覧になると、目次から最初の数ページぐらいまでお読み頂けるようです。
http://tkj.jp/read/index/bookcode/20208901/maxpage/15/pagedir/2
知り合いの作家・編集者の岸川真さんから最初にお声をかけていただいた時は、「伊福部昭の特撮映画の音楽について書いて欲しい」というご依頼でした。そのちょうど一ヶ月ぐらい前に、ブログとかで『SF特撮映画音楽の夕べ』なんかの話を熱(苦し)く書いていたからかも知れません。
大喜びで二つ返事でお引き受けしたものの、実は大きなプレッシャーも感じていました。
まずは、何と言っても伊福部大先生について私ごときが文章を書くなんて、畏れ多くておこがましい、という悩み。
大先生については、すでに多くの評論家などの皆さんが、緻密なリサーチに基づいた素晴しい文献を多数発表されています。そこに私なんぞがのこのこ加わって何を書けばいいのか?
そこまで考えた時、「しゃーない、高尚な文章は書けないけど、こうなったら個人的な思いを書き連ねてみよう!」と腹を括った(開き直った?)のです。
そうなると、今度は新たな心配が生まれてきました。「規定の字数内に収められるのか?」
まあ、これは今回に限らず、私は不器用なのでいつも文章が長くなってしまい、毎回縮めるのに苦労します。
しかし、これはネタがネタだけに、刈り込むのにいつも以上に苦労しました。
大先生について書き始めた頃、岸川さんから新たな連絡を頂きました。「追加で、以下のネタについて書いて欲しい」。
その「以下」を見て愕然としました。何と10項目近くあるじゃありませんか!
まあ、その7割ぐらいは得意ネタだったので、これも腹を括って引き受けさせて頂きました。
おかげで、分量に差はあるものの、東宝をはじめ大映、東映、松竹、日活、新東宝と、黄金期の日本映画の大手6社すべてをネタに書かせて頂くことになりました。
確かに、質・量ともに私にとっては今までにない大仕事になりました。
書き進めては縮め、の繰り返しで、睡眠不足と胃痛に苦しみました。
でも、さすがに得意分野のお仕事ですから、何だかんだ言っても楽しんでました。まさに、汚水を得たヘドラ(爆)。
「苦労して楽しむ」という、不思議な体験をさせて頂きました。