かなり通好みのアッと驚く作品も含め、過去の名作洋画を週替わりで連続50本上映するというとんでもない企画『午前十時の映画祭』、予想を超えた好評のため、第2弾の開催が決定!で、このラインナップが、とんでもねぇ度30%アップ!(当社比) あまりにいろいろあるので、個人的に気になるものを中心にちょこっとご紹介。


 大御所(?)『風と共に去りぬ』に『サウンド・オブ・ミュージック』あたりは、いかにもこの手の企画の定番ですが、わたし的に「史上最高の映画」の一本に入る『サンセット大通り』が感涙もの。同じビリー・ワイルダー師匠の『麗しのサブリナ』も個人的には好き。これはうちの娘も喜びそうだな。待て待て、『情婦』もあるじゃないですか。ワイルダー・ファン泣かせだなあ。

  来た!ヒッチコックの『鳥』!子供の頃、よくテレビでやってたなあ。ヒッチ先生は他に『レベッカ』。今年のに比べると若干地味めかなあ。『めまい』の修復版をやって欲しかった。ヒッチもどきの中では成功作の部類に入る『シャレード』もあるから赦す(何様だ?)。

 今年の『アラビアのロレンス』に続いて、デヴィッド・リーンの『ドクトル・ジバゴ』。これは絶対に大画面で観ないと。音楽もいいんですよ、これが。

 おっと、これも名作『素晴らしき哉、人生!』も見逃せないじゃないですか。つーか、よく権利関係クリアできたな。クリスマスの時期にやってくれるとよかったんだけど、熊本では9月か…。

 MGMミュージカルの名場面集『ザッツ・エンタテインメント』はお徳用。このタイトルの基になった歌が登場する『バンド・ワゴン』も。

 『エイリアン』や『E.T.』など、今回は頑張ってSF系を増やしてくれましたね。でも、アクション・男気系がさらに充実!今年はマックイーンが多かったけど、今年は『ダーティハリー』に『荒野の用心棒』とイーストウッド大会。『ハリー』と並ぶ70年代傑作アクション『フレンチ・コネクション』、やっときた007の『危機一発』(変換ミスに非ず)こと『ロシアより愛をこめて』、困難ミッション系戦争映画の古典『ナバロンの要塞』、男気監督の巨匠ロバート・アルドリッチの『ロンゲスト・ヤード』…ふー、書ききらん!

 西部劇が『大いなる西部』に『シェーン』と、巨匠による名作2本。でも、相変わらずジョン・フォードは見事に一本もないな。あり得ん!(怒)


 他にも傑作が数多く上映されるんですが、今年の『ある日どこかで』並み、いやそれ以上の秘密兵器が『ブラック・サンデー』!『羊たちの沈黙』のトマス・ハリスの原作をアクション系の巨匠ジョン・フランケンハイマーが映画化。スーパーボウルの会場で大量虐殺を企むアラブのテロ組織「黒い9月」と、それを阻止しようとするイスラエルの特殊部隊の壮絶な戦いを描いた傑作サスペンス・アクションで、アメリカ国内でのテロという題材は、今となっては先取り感いっぱい。

 で、そんな題材だけに、当時、試写会まで行われてもうすぐ日本公開というところで、上映劇場を爆破するという予告があり、何と上映中止に!つまり、今回が日本では初の劇場上映!その後、ビデオやDVDは問題なく発売され、作品自体には簡単に接することはできますが、スクリーンで観れるというのはまさに34年目の奇跡!


 とにかく、来年も光の森に通わなきゃいかんなあ…。


<『第2回 午前十時の映画祭』公式HP>

http://asa10.eiga.com/2011/