7日目:実行し、情報を管理する
7日目:実行し、情報を管理する
自分に誠実に行動する
「計画はしっかり立てた。しかし、実行できない」
ほとんどの人が経験したことがあるように、このジレンマに陥る人は多いものです。誰もが自分のなりたい姿を描き、そして目指しているはずです。しかし現実には、多くの障害や邪魔、勧誘や誘惑が私たちを待ち構えています。そして、自分に後ろめたい気持ちを持ったまま、せっかく作った計画が実行されずに終わってしまうのです。実はこのパターンにはまりこんでしまう人に共通する特徴があります。
日常生活の中で絶えず発生する、突然の来客や一方的にかかってくる電話、意味のない付き合いや形ばかりの会議など、緊急ではあるが全く重要性がない出来事に振り回されてしまうことです。
これに対応しなければ人間関係に悪影響が出ると思いこみ、自分を犠牲にしながらもついつい対応してしまうのです。
その結果、周囲からの影響を考えずに立てた計画は、緊急な出来事への対応に追われて、「絵に描いた餅」になってしまい、ほとんど実行できずに終わってしまいます。そのままの生活を続けていれば、いくら計画を立てたとしても、始終他人の優先順位や期待に振り回されて、自分自身にとって主体的でない、不本意な人生を送ることになりかねないのです。
では、どうしたらこのジレンマから抜け出すことができるのでしょう。あなたは、他人と約束したことはまず、破ることはないでしょう。(だからこそ、他人からの依頼に対応してしまうのですが)
そうした誠実さは、ほとんどの人が持っているはずです。それを自分自身に適用することです。つまり、他人との約束を守るように、自分との約束を守ることを日々の生活の中で優先すべきなのです。他人に対する以上に自分に誠実になること、これこそが自分で立てた計画を本当に実現していくために意識すべき事柄なのです。
自分との約束を守ることは本当に難しいことです。自ら動かなければ、誰もせきたててはくれません。しかし自分との約束を成し遂げたときの満足感はなにごとにも代えがたいものです。
タスクを管理する(マークで管理する)
計画したタスクは、実行してこそ意味があります。昨日やり残したことをそのまま忘れてしまった……ということが起こっては、せっかく手帳に計画しても、理想に向かって毎日の生活を自らコントロールしていると感じられなくなります。
また、タスクが未達成のまま溜まっていくと、価値観に基づいた計画をしたところで理想を実現することが難しくなります。
タスク管理をしっかりと行うためには、普段からタスクの実行状況を把握し、対応していかなければなりません。タスク管理には、記号を使って進捗状況を把握する方法が便利です。
ここでは、この記号を中心としたフランクリン・プランナーのタスク管理術を紹介いたします。まず、ここではそれらの記号の概要を説明しましょう。
フランクリン・プランナーのタスク優先順位記入欄の横には進捗状況をチェックするボックスがあります。ここに一つ一つのタスクについて実行状況を次のようにチェックしていきます。
「レ」完了したタスク
「→」その日のうちに完了できず、先送りになったタスク
「×」削除したタスク
「○」他の人に委任したタスク
「・」進行中のタスク
これらの記号を使ってそれぞれのタスクを管理していけば、タスクのやり忘れを回避することができるのです。
タスクが完了した際に記入する「レ」マークというのは、単にタスクのやり忘れを防止するだけのものではなく、目に見えて達成感をもたらすといった点でも非常に大きな意味を持つものです。
自分にとって本当に大切なことが記入されたタスクリストに、「レ」マークが書き込めたときは、思いの他気持ちがよいものです。理想の自分を手に入れるためには、この小さな達成感が継続を後押ししてくれるはずです。
漠然とした目標に明確な手ごたえを感じないまま毎日を過ごしていても、理想の自分に近づくことはできません。しかし、今のあなたははっきりとした目標を手にし、毎日の生活の中で確かな手ごたえを感じながら生きることができるはずです。「レ」マークはその小さな手ごたえの証です。
ノートページは1ヵ月でインデックスとしてまとめる
フランクリン・プランナーの月間カレンダーの裏面には、月ごとの情報をまとめるインデックスページがあります。このページは過去の重要なアイデアや記録を検索するためのデータベースになります。
「ノートページ」に思いついたアイデアをメモしたり、重要なミーティングでの内容を記録したりする段階で、インデックスにも日にちと簡単なタイトルを書き入れておきます。例えば、「4月8日のA社との打ち合わせ内容」であれば、インデックス欄には「8日 A社コスト削減プラン草案」として記入しておきます。その他、ある顧客との電話による値段交渉の内容や、販促会議での予算確定なども「○日 ○○氏との値引き数字」「○日 販促会議予算案」などなるべく具体的なタイトルをつけ、索引としておきます。
これにより、2ヵ月前のどこかに書いたメモを探したい時に、その月のインデックスを見れば、あちこち手帳をめくること無く過去のデータを簡単に探すことができるようになります。
役に立つアイデアのメモや、クライアントからの問い合わせ内容は、最近の情報ばかりとは限りません。昔のアイデアや記録が思わぬときに役立つことがあります。
過去の月間インデックスは、その月が過ぎても保管用バインダーには入れず、ある程度そのまま手帳に残しておくようにします。そうすることで、忘れてしまいそうな古い情報でもすぐに引き出せる「お役立ち索引」として大いに活用することができます。
6日目:毎日を計画する
6日目:毎日を計画する
毎日の行動は誰のもの? 毎日の選択が未来を作る
あなたは毎日の生活の中で「やりたくもないのに、やらされている」と感じることはありませんか? 例えば、「上司から頼まれた急ぎの資料作成」「得意先の接待」「顧客のクレーム処理」などなど。
「毎日を変えたくても、これほど他人に左右される毎日では、自分のしたいことなどとてもできない」とあきらめの境地にいませんか? しかし、他の人からの指示であっても、それを行うことを決め、実際に行動しているのは、他の誰でもなく「あなた自身」です。他人に左右されていると思っている行動のほとんども、実は自分で選択できるものであり、実際にあなたが自ら選びとっていることなのです。
例えば、上司に頼まれた資料の作成は、どうしてもあなたがやらなければいけないことでしたか? 上司から頼まれたそのときに「現在、来週の○○商事向けのプレゼン資料を作成しています。お願いされた仕事を優先すると、このプレゼン資料の作成を止めなければならず、プロジェクトメンバーの進捗に影響を及ぼしますが、それでもこちらの資料作成の方が優先順位の高いものですか?」と一言聞くことはできなかったのでしょうか?
他人から要求されたことであっても、それを行うかどうかは、あなたが選択をしているはずなのです。その選択をきちんとできないのは、自分の中で何が大切なのかを理解していないからに他なりません。
毎日の行動は、自らの選択の連続なのです。思い通りの結果にならないのは、自分自身で大切なことを理解していないことと、「選択」する自由意志を自ら摘み取ってしまっているからかもしれません。
あなたはすでに理解しているはずです。今自分にとって何が必要なのかを。
すべては、やらされているのではなく、自分で選択しているという事実。これからの毎日の行動では、あなたがこれまで発見してきた自分の理想に向けた価値観と目標をしっかりと意識して、そして、それを行動へとつなげましょう。
すべての選択は、あなたから始まります。
「選択」という言葉は、重要なキーワードです。私たちは自分の未来のために、今何をするか「選択」できるのですから。
朝の15分が大きな効果・効率を生む
これまでの一日の生活の中で、あなたは計画のためにどれくらいの時間を費やしてきたでしょうか?
今日のタスクを書き出したり、優先順位を考えたりする時間を持っていますか?
計画のために毎日時間をとっている人は意外なほど少ないのではないでしょうか。忙しいのだから、そんな時間があれば仕事を片付ける時間に使いたいという方もいらっしゃるでしょう。しかし、計画にきちんと時間を使えば、逆に自由に使える時間は増えていくのです。
計画には、毎日それほど多くの時間を要するわけではありません。これまでの演習の中で価値観を発見し、具体的な目標を定め、実質的な行動ステップを計画してきたあなたにとっては、それらを日々の計画に落とし込むためには、1日わずか15分程度の時間で十分です。1日の100分の1の時間を一日の計画に集中して使うだけで、そのメリットは多岐に渡ります。生産性が高まる、本当に大切なことに時間が割ける、取り組む課題やその期限が明確になる、アクシデントに備えることができる、1日の終わりに明らかな達成感を味わえるなど、その効果は計り知れません。
まず、朝計画するときには、今週の役割と現在の目標を確認しましょう。毎日の計画をたてるときに、忙しい毎日を送る私たちは、どうしても昨日のクレームやトラブルなどの続きや今抱えている仕事のことで頭がいっぱいになってしまいがちです。
1日の計画をたてるときには、必ず振り返ってほしいことがあります。まず、一週間の計画をたてるときに考えた「今週の役割」です。様々な役割のバランスをとるために、今日できることは何か、今日やっておいたほうがいいことは何かを考えてみてください。この役割のタスクは緊急性を持っていませんので、ついつい先送りになりがちなタスクです。1週間の役割バランスの中で、「兄に電話する」「恩師に手紙を書く」など今日できることを計画してみてください。
もうひとつは目標の進捗です。価値観に基づき目標を設定し、ステップをこまかく設定していますので、確認するだけになるかもしれません。もし、計画に対し遅れていたり、やるべきタスクを忘れていたりしたら、今日できることはないかを考えてみましょう。
目標達成までの道のりは、些細なことで止まってしまうことが少なくありません。あるいは、昨日不可能だったことでも今日は可能になっているかもしれません。毎日の計画時に、目標の進捗を振り返りましょう。
タスクリストに書き出す
役割をチェックし、目標の進捗を確認したら、一旦、やることをすべて書き出してみましょう。忙しいと感じているときほど、管理の時間はなくなっていますので、落ち着いて、今日やるべき(やりたい)と思っていることを書き出してみましょう。
すべて書き出すことによって、まず安心感が生まれます。自分が行うべきことが見えるからです。不安は具体化することで消える部分もあります。思ったより少ないと感じるかもしれませんし、逆に多いと感じるかもしれません。どんな些細なことでもかまわないので、書き出してみてください。
すべてやる時間が今日確保できるのであれば、重要なことからやっていけばいいのですが、通常、1日では到底処理できそうにもない量の仕事が待っているでしょう。そのときは、やらなくていいことを思い切って削除します。自分が些細なことだと思っていても、相手はそう思っていないかもしれないので、人間関係が絡むタスクは、相手に確認するか、慎重に考えましょう。この削除するという作業でまたすっきり感、安心感が生まれます。気になっていたことをしなくて済むこともあるのですから、そして、今日やらなくていいタスクを違う日に移動します。今日はやらないが、00日までにやろうと決めたならば、その日のタスクリストに記入してください。
忙しくてどうにもならないと感じたら、この方法を試してみてください。思わぬ発見があるかもしれません。
予定を考え現実的なリストを作る
今日のタスクリストとして計画するときには、以前から入っていたスケジュールやアポイントがあります。当然そういった事前に決まっていたスケジュールと調整して、現実的なタスクリストにする必要があります。もちろん明日以降の約束のための事前準備などもスケジュール化されてなければなりません。
先ほど、すべてのタスクを書き出すことをやってみましたが、現実には、今日のスケジュールを見て、移動時間や準備時間、面談時間などを考慮した上で、現実的なタスクリストにしていくことになります。
もし時間的制約からその日に全てを行うことが無理ならば、明日以降のタスクリストに記入していきます。
仕事の時間として、最大5時間分しか時間をとることができなければ、緊急時の対応を考慮し、4時間程度のタスクを計画することになります。その4時間の中でできるタスクを選び、計画します。
このとき時間はできるだけ連続してとるようにしましょう。仕事をできる限り中断することなく行うことで、生産性をあげることができます。
それでもタスクがあふれる場合は、期限を延期してもかまわないもの、自分でどうしても行いたいもの、委任できるものに整理し、再計画してください。
優先順位をつける
アクシデントやトラブルはつきものですから、すべてが計画通りにいくはずはありません。むしろ、計画をしていてもすべてが実施・達成できることの方が少ないかもしれません。
また、些細なことや小さなことは達成しながらも、時間が足りずに、大切なことが達成できなかったということがないように、リストアップしたタスクに優先順位をつけて、タスクの重要度を明らかにしましょう。
まず、タスクを次の基準でA、B、Cの3つに分類します。
Aは「最重要(その日にしなければならない)」
Bは「重要(その日にすべきである)」
Cは「延期可能(できればいい)」
Aは非常に重要で「最重要」。何が何でも達成しなければならないものです(must)。他に何もできなくても、今日中にAのタスクは達成しなければなりません。次のBは「重要」。きょう達成すべき課題です。(should)。Aのタスクが全部終わってまだ時間がある時にBのタスクに取り組みます。そして最後のCは比較的重要でなく「延期可能」。達成できたらいいと思われるタスクです。(could)。AもBも終わって、それでもまだ時間がある時にCの項目に取り組みます。
次に、今度は各項目を見て、ABCそれぞれのグループの中での優先順位を数字で表します。Aグループのなかではどれが一番大切かを考え、最も大切なものにA1と書きます。次に大切なものがA2ということになり、A3、A4と続きます。そしてB、Cグループも同様に順序をつけていきます。
そして、実行する時には、常に優先順位の最も高いタスクにエネルギーを集中し、優先度の高いタスクから実行していくことが大切です。
そうすれば、仮にすべてのタスクを達成できなかったとしても、重要なことは実行されており、あなたの成果が大きく揺らぐことはありません。
5日目:一週間を計画する
5日目:一週間を計画する
一週間コンパスを活用する
~役割ごとに目標を定め1週間のバランスをとる
フランクリン・プランナーには、「一週間コンパス」という優れたツールがあります。これは、1週間で行う役割ごとの重要な事柄をあらかじめ記入しておき、しおりのように手帳に挟んで確認しながら、日々の計画に役立てるものです。重要なことを確実にスケジュールに反映するためのお役立ちツールなのです。
まず、自分の役割を「一週間コンパス」に記入し、その週の目標を設定していきます。
なぜ、役割を記入する必要があるのでしょうか。1週間の中で仕事やプライベート、家族など、自分の生活全体のバランスをとることが、充実した生活には欠かすことができないからです。何か一つに注力しすぎて、他の何かを失うことがないようにスケジューリングをする際には、バランスの取れた行動を目指し「役割」を確認していく必要があります。
今週重要だと思われる「役割」を「一週間コンパス」の役割欄に記入し、目標を設定します
例えば、「役割欄」に「夫」と記入したならば、「妻と食事にいく」などの今週の目標を記入します。あまりおおげさに考えずに、今週できることを記入していきます。パートナーの仕事がとても忙しい状況であれば、「保育園のお迎えをする」が今週「夫」としての目標になるかもしれません。
同じように、その週で特に重要だと思う「役割」をいくつか挙げ、目標を設定していきましょう。
こうやって「役割」から今週の予定を考えていくことで、バランスのとれた行動をとることができるようになります。
自分を高める「刃を研ぐ」活動
一週間コンパスには、「刃を研ぐ」欄があり、自分自身を高めるための行動を計画することができます。私たちは、肉体面でも自分の体を酷使するばかりで、定期的な「刃を研ぐ」活動を忘れてしまいがちです。また、本を読んだり、人脈を広げたりする活動なしに、昨日と違う成果を出すことなどできません。これを「7つの習慣」では、「P(Performance)/PC(Performance Capability)バランス」と読んでいます。フランクリン・プランナーでは、大きな成果を出すための「刃を研ぐ」活動を「一週間コンパス」の中に組み込んでいます。
「一週間コンパス」を見てください。役割欄の上には「刃を研ぐ」活動として「肉体」「社会/情緒」「知性」「精神」の4つのカテゴリーがあります。これはあなた自身が成果を生み出すために必要な4つの分野というわけです。
では、実際にその時に必要とされる自分を磨く活動を次の例を参考に計画してみましょう。
「肉体」=1日泳ぎにいく
「社会/情緒」=プロジェクトチームスタッフと懇親会を行う
「知性」=先月のベストセラーを3冊読む
「精神」=人にグチを言わないようにする
このように「刃を研ぐ」活動を記入することで、1週間のスケジュールに「P/PCバランス」を調整する視点を導き出せるようになります。
大きな石を先に入れる~すべてに対応するのは、誠実ではない
一週間コンパスで設定した役割ごとの目標、家族との約束、すでにあるアポイント、上司の指示、仕事の目標達成のためのタスク、あなたにはすでに重要なことがあります。
スケジューリングで重要なのは、こういった重要なことを先にスケジューリングしてしまうことです。些細なアポイントや重要でもないミーティングの合間に重要なことをやろうと思ってもなかなか実行することはできません。
こまごましたやるべきことを1日単位でスケジューリングした後に、どうにか時間をやりくりして重要な活動をスケジューリングしようとしても、なかなかうまくいきません。それよりも、週単位という少し大きな視野から、重要なことをまず先にスケジューリングしてしまうのです。そうすることで、あなたにとって重要なことを実行することができるようになります。
責任感が強く、まじめなタイプの人ほど、上司や同僚からの指示、お客様からの依頼など、すべてのことがらに応えようとする傾向があります。
また、仕事ばかりでなく、家族や友人・知人からの頼まれると断れずに、後で困ってしまう人も少なからずいることでしょう。
すべてに応えられる十分な時間もなくて、結果的に誰かに委任するしかなくなってしまえば、委任した人に迷惑がかかることに責任を強く感じるなど、精神にも悪い影響を与えてしまいます。
つまり、すべてのことを受け入れてしまうのは、一見誠実に見えても、長期的にみれば不誠実になってしまいます。
言い方を変えれば、何をするかということは、「何をしないか」ということでもあります。あなたが価値観に基づいた大きな目標を持つことができたなら、些細な、あるいは重要ではないことに対して「No」ということができるのです。
また、最初の段階から誰かに委任をしようと思いながらできなかったとしても、あまり悲観することはありません。最初の段階で、「できないこと」がわかるのは、ロスではないからです。何もリソースを使ってないのですから。依頼したほうも、その時点で「不可能」が判明すれば、他の方法をあたることもできますし、「やらない」という選択肢を持つことも可能だからです。
あなたも明日からすべてを受け入れることはやめましょう。
4日目:目標を分解し、ステップを作る
4日目:目標を分解し、ステップを作る
どんなに大きな目標でも、サイズを小さくすれば問題ない
目標が設定できたら、次は実現可能なステップへの落とし込みを行います。このブレークダウンが目標実現へのカギを握ります。大きな目標であればあるほど、一気に成し遂げるのは困難なもの。ちょうど、フルマラソンでペース配分を考え、計画的な走りをしながらゴールを目指すことに似ています。ステップの達成を積み重ねていくと、本来の大きな目標が達成できるというやり方はとても効果的なので、段階を踏んで達成へとつなげていきましょう。
目標を実現するために必要なのは、「PLAN(計画・目標設定)」「DO(行動)」「CHECK(反省)」「ACTION(改善)」の「PDCAサイクル」です。フルマラソンを走る人が、何の目安もなく、ただ漠然と42.195キロを2時間台で走るという目標を立てても、実現は難しいことはおわかりいただけるでしょう。フルマラソンの42.195キロを2時間台で走ろうとしたら、5キロ地点では20分台、10キロ地点では40分台と細かく目標タイムを計画し(PLAN)、それに従って走り(DO)、それぞれの地点でのタイムを確認(CHECK)して、調整(つまりACTION)を行っていくはずです。
あなたがこれから実現しようとしている目標にも同じ事が言えます。行動をチェックし、適切な改善を行っていくためにも、目標を途中で計測できる細かなステップに分解することが重要になるわけです。
ステップを整理し、タスクリストにする
それでは、ブレークダウンで出てきたステップを整理していきましょう。同じようなステップが二重に存在していないか、目標実現のために足りないステップはないか、整理を行い、それぞれのステップに期限をつけていきます。どのステップの優先順位が高いのか、目標を達成するには、それぞれをいつまでに実行すればいいのかを考えていきます。
ここでは、フランクリン・プランナーに「目標設定用紙」という便利なフォームがあるので、これを使ってみます。
まずは、一番上にこの目標がどの価値観から出てきたものかを書き込みます。
次に、目標を「長期目標」の欄に記入します。これまでの例で言えば「1年以内に顧客のクレームを半分に減らす」です。さらに、中間ステップ欄にはそれぞれあなたがブレークダウンをして導き出したステップを整理しながら記入していきます。
ここまで記入したら、ステップの優先順位を書き入れて、具体的な期限を「期限欄」に記入していきます。
これで、あなたは価値観を実現するために必要な目標設定と中間ステップが設定できたわけです。目標達成までの道のりがはっきり見えるようになりましたか?
月、週、日にタスク、目標を記入する
(月間目標、週間目標、デイリー目標)
スケジュールや計画を立てていくときに、私たちは1日、1週間、1ヵ月といった区切りをよく活用します。
おおまかに言えば、1日はこまかなタスク(電話連絡やアポイントメント、承認をもらうなど)を管理するスパンに適していて、1週間は生活のバランスを考えるスパンに適しています。(金曜日に友人と食事をする、土曜日にリフレッシュをする、など)
そして1ヵ月は、ある程度の仕事の進捗をみていくスパンに適しています。会社の売り上げや、まとまった報告を月単位で管理することが多かったりしますので、連動させる必要もあります。
中間ステップを決め、優先順位と期限を決めたら、その計画の作業量、期間を考えながら、月や週の目標にしていきましょう。
例えば、今月末までに「コールセンタースタッフと週に1回のミーティングを行う」というステップを設定していたら、それが今月の目標ということになります。
手帳の今月のページに、目標として「コールセンタースタッフと週に1回ミーティングをする」と書き込みます。それを達成するために必要な「ミーティングに必要な顧客クレームリストのフォーマットを作成する」を第1週の週間目標にしたとします。それを達成するために必要なタスクが出てきたら、実行する日のタスク欄にそれらを書きます。それに従って行動すると、週間目標が達成でき、それが続くと月の目標が達成できるというわけです。
1ヵ月か1週間かは、あなたの仕事のリズムや計画の立てやすさで選んでもかまいません。
重要なことは、目標やステップを設定したのに、気がついたら締切日だったということが起こらないように、1ヵ月、1週間の目標として、しっかり計画していくことです。
3日目:目標を作る
3日目:目標を作る
価値観を実現するために目標を作る
~何ができていれば価値観を満たすのだろう?
3日目は、明確になったあなたの価値観に基づいた具体的な目標を設定していきます。
いよいよ具体的な計画段階に入ってきましたが、フランクリン・プランナーが他のタイム・マネジメントと異なるのは、「目標」が必ず「価値観」に根ざしている点です。先ほど述べた、あなたが持っている価値観を実現できてこそ、充実した人生であるということを思い出してください。
あなたがすばらしい目的や「価値観」を持っていても、「いつかやろう」というスタンスでは、決して実現することはできません。そこに期限を設け、具体的なステップへと落とし込んでいくことで、価値観を現実に近づけていくことが可能になるのです。
あなたの中に見えてきた価値観を実現するためには、あなたはどんな目標を設定しますか?あなたは何を実現すれば、価値観に基づいた深い満足感を得ることができるのでしょうか?
最初は、半年から1年先の実現しやすい目標からたててみましょう。あまりに大きすぎると実感がわかず、達成しにくいことが多いものです。あなたにふさわしい目標を作成してみましょう。
仕事の目標をどう作るか
人生全体の目標を考えたところで、今度は仕事の目標を考えてみます。仕事において、自分自身の個性を尊重しながら、自分だけの目標を作成し、成し遂げていくプロセスは、人生そのものであり、非常に有意義なことであり、大切なことです。仕事の成功=経済的な成功という図式だけではなく、自分にしかできない貢献、本当に楽しいと思える仕事の充実感、一生付き合える先輩や仲間との出会い、など自分にとっての成功を得ることは、あなたの存在意義を示す最も大きな要素とも言えるでしょう。
仕事の目標とはいっても、多くの場合、仕事の目標は会社から与えられるものであり、自分から選んで新たに作ることはあまりありません。その目標をしかたなく自分に言い聞かせながら、行動していくというのが現状ではないでしょうか。
しかし、さきほど演習をやったように、本来目標とは、価値観の実現としてあるべきものです。つまり仕事の目標は、あなたの価値観と会社の持つ価値観の重なるところから、創られるものなのです。
あなたは自分の価値観を明らかにしました。今度は会社の価値観を再度確認してみましょう。
最近ではほとんどの会社で、会社の価値観や理念といったものを文書化しています。文書化していなくても、社長や会長が普段から言っていることがそれにあたるかもしれません。はっきりとわからなければ、上司や経営者に聞いてみましょう。
あなたと会社の価値観がすべて重なっていれば何も問題ありませんが、まずありえないことでしょう。大切なことは重なる部分が何かということです。
会社が大切にしていることと、あなたが大切にしていることが重なる価値観を探してみましょう。そこにあなたの会社で打ち込むべき仕事があり、あなたが納得してできる仕事になるはずです。
バランスをとる~役割を考える
あなたには、たくさんの「役割」があることを知っていましたか? 私たちは職場での役割、親として、夫や妻として、友人としてなど、さまざまな役割を持って生きています。職場に限っても営業として、上司として、部下としてなどなど、存在する人間関係の数だけの役割をあなたは担っているのです。
人生の目標を考えるときに、この役割という観点から必要な行動や目標を見つけていくのもまた重要なことです。というのも、一つの役割を成功しようとするあまり、もっと大切かもしれない他の役割を犠牲にしてしまうことが、ストレスの一因になることがあるからです。
ある人は会社で重役としての役割には成功を収めていても、子供と向き合うことが疎かになっているかもしれません。営業としての成績は優秀でも、上司として部下に何の教育も行っていないかもしれません。
あなたも当然ながらさまざまな役割を果たさなければならないはずです。そのため、あなたの人生ではどのような重要な役割があり、その役割において相手のニーズを満たすためにはどんな行動が必要なのかを明らかにしていくことは非常に大切なことです。
ここでは、この「役割」に注目し、そこから見えてくるあなたの人生のビジョンを探していきます。
それでは、現在すでに持っている役割をリストアップしてみます。
ポイントは、なるべく細かくその役割を挙げてみることです。家族の中だけでも、多くの役割が存在していると思います。「娘」や「息子」、「兄弟」、「孫」として。職場でも、「経営者」「人事担当者」「長期計画担当者」さらには、「上司」「部下」「同僚」など細かく挙げましょう。
また、役割というものは、時期によって変わっていくものです。現在は発生していなくても、将来的に発生すると思われる役割や、望む役割も併せて書き加えてください。現在未婚の方は、今後、「夫」や「妻」、「親」としての役割が発生するかもしれません。カフェを経営してみたいと思っているのでしたら「経営者」といった役割も必要になってくるはずです。
役割がリストアップできたら、その役割の対象者はあなたにどの様なことを望んでいるのか、また、あなたは対象者に対してどの様な貢献ができるのかを考えてみます。その役割を充分に果たしていると感じられる理想の状態を想像しながら、目標や目的、やってみたいことなどを考えてみてください。
