短編小説「寒い国から来た娘」(理科クイズ付き)
この話は花守くうさんの企画に合わせて書いたものです。 劇中劇の中にさらに劇中劇があって、それが理科クイズになっているという構成。 オリキャラで書きました、というか私には特にオリキャラと呼べるようなキャラがないので、この話に出てくる「沙香さん」という理系少女が私のオリキャラということにしておきますね。読んで下さる方、すみません!ちょっと長いです(8000字くらい)。 マルティン☆ティモリ作短編小説「寒い国から来た娘」(理科クイズ付き) 旅先での憩いのひととき… キーボードをたたく指を休め、ホテルの窓から見える世にも美しい光景に見入っていると、いきなり顔のすぐ側で声がした。 「何書いてるの?」 頬を撫でる暖かい息。 背中に、妻の柔らかな身体が密着するのを感じる。 「これだよ」 私は部屋の壁に設置された液晶ディスプレイの文字を指さした。 表示されているのはこんな文章。 「…さあ、窓の外に広がる究極の絶景を眺めながら、今、心に浮かんだ思い出を2千字以内で語って下さい。応募された作品は厳正に審査させていただき、特選となった作品を執筆された方には当社自慢の…」 最近開業したばかりのこのホテルが、宣伝用にエッセイを募集しているのだ。 「ふ~ん、で、どんなの書いてるのかな?」 顔を傾けてPC画面をのぞき込む妻… あ、いや、いかん、いかん!「妻」じゃなくて「嫁」なのだったな。 私の言語感覚からすれば配偶者のことを「嫁」なんて呼ぶのは何か違和感があるのだけれど、最近入籍したばかりの「嫁」は私より20以上も歳が下。そんな彼女の世代では「嫁」というのが普通の呼び方であるらしい。よって私も我を通したりはせず、若い世代の流儀を受け入れることにしているのだ。 ところで、その「嫁」なのだが、私が言うのも何なのだけれどスタイルがよくって目のパッチリしたかなりの美人。その上、北国の生まれであるためか肌が透けるように白い。 なぜ私のような金もなく、パッとしない中年男と結婚してくれたのかは定かでないが、思えば私は昔から美人には妙に好かれるという傾向があった。(いや、そうは言ってもこれは本当に美人限定で、十人並みといわれるような女性からは全然そんなことはなかったんだけど…) 「あらら、自分のことを「僕」なんて書いちゃって」 書きかけのエッセイに目を走らせ、「嫁」が小さく笑った。 書いてある内容を特に気にしている風でもないのが、私としては多少物足りなくあったりもする。 (ま、大昔の話だしな。それに多少のさじ加減もあるし) 心の中でそうつぶやくと、「嫁」に倣(なら)って私も、ここまで書き進んできた自分の文章に目を落とす… ☆ ☆ ☆ 旅のエッセイ「寒い国から来た娘」(ホテル懸賞応募用) これはもう遠い昔の、僕が中学生だったころのお話です。 季節は冬。中2の終わり、受験学年である「中3」を目前にした2月のバレンタインの日のこと、学校が終わってひとり帰り道を歩いている時、僕は、公園のそばの木にもたれて立っている人影があるのに気づきました。 よくよく見れば、それは僕と同じクラスの女子です。 女子は名を沙香(さか)といい、紛れもなく美少女なのですが痩せぎすで、髪はまるでライオンのたてがみのような極端なくせっ毛、そのくせっ毛に縁取られた小作りな顔には、レンズの枠に赤い色素の入った眼鏡をかけていました。 沙香は中2のはじめに僕の通う学校に転校して来ました。 それまでは僕が生まれ育ったこの土地よりもずっと北の、寒い地方に住んでいたと以前に聞いたように思います。 沙香はクラスの誰とも特に親しいということはなく、ただ僕とは、理科室で授業がある時に席が隣りなので、その折りにいくらか言葉を交わすくらいのことはありました。 正直、当時の僕から見れば彼女は、クラスの他の女子たちに比べ、とても静かで、あまり表情のないひとだなという印象だったのです。 沙香のいきなりの出現に、僕は思わずその場に立ち止まりました。 そんな僕を沙香はまっすぐに見つめ、 「これ、読んで」 素っ気なく言って、背中に隠していた紙片を差しだします。 僕が受け取ると、 「きっと読んでね」 念を押すように言い、沙香はあわてる風もなくクルリと背中を向け、スタスタと去っていきました。 僕の右手には、二つに折り畳まれたA4の紙片が残されました。 さて、何と言ってもこの日はバレンタインディです。 だから僕がその紙片に書かれているであろう内容について、ある種の予断を持ってしまうのも無理からぬことだったと言ってよいでしょう。ところが、帰宅して読んでみると、その紙片には予想に反して創作物語のようなものが書かれていたのです… ★ ★ ★ [寒い国から来た娘] 娘はロシアの北部、シベリアで生まれた。 娘の母は今もシベリアにいる。 母はその土地柄に相応しい気質を持っていた。 即ちクールでドライ。 よって娘もまた、その母に似て、生まれながらにクールでドライな気質であった。 さて、娘が十分に成長したある日のこと、 「エ・ザク(娘の名前)、海を渡るのよ!」 母は氷の目で娘を見つめ、言った。 「海を渡って彼(か)の国に行くの」 「彼(か)の国って?」 「ヤポーニャ(日本)っていう国。その国についたら、あなたはきっと高い山に登ることになるのだわ…」 程なく娘は、母の言うとおりに生まれ育ったシベリアの地を後にした。 娘は空を駆け海を渡る。 海を行き過ぎる途上、娘はひとりの若者(名はエ・ラガンという)と知り合った。 若者は娘とは正反対の、ホットでウエットな気質だった。 娘も若者と交流するうち、次第にウエットな性質を身につけるようになっていく。 だが、やがて別れの時がやってきた。 娘は母の言うとおりにヤポーニャへと向かう運命(さだめ)。 しかし若者は海を住処(すみか)とし、そこから離れることは叶わなかったのだ。 別離の悲しみを抱いてヤポーニャに到着した娘を、人々はまるで「冬の怪物」であるかのような名で呼んだ。 娘は気丈に、その国の中央を貫いて聳(そび)える高い山を目指す。 山々は険しく、斜面を這うように登っていく。 登るに従い心はさらに冷え、娘は凍った涙を流した。 峠を越える頃には、娘の心はまたドライなものへと戻ってしまった。 山を下ればその向こう、遙か行く手に広く大きな海が見える… 娘とは誰? 若者とは?そして娘の母の名は? ★ ★ ★ (最後は何だかクイズみたいだな) 読み終わってそう思いました。 しかしクイズだったとしても、答えがわかりません。 いや、一読、「娘」が沙香自身のことを指しているのではないかとは思いました…沙香が自分を主人公に見立てて、短いファンタジーを書いたのではないかと。 そういえば娘の名前=エ・ザクというのも、「ザク」と「さか」とはちょっと似ているような気がしないでもありません。 でもそれ以上のことは何も思いつきませんでした。 ただ、あの表情の乏しい沙香の内部に、こんな文章を書かしめるだけの豊かさの隠れていたことが僕には意外でした。 そしてその翌日… 翌日は理科の授業のある日です。 理科室に移動すると沙香はもう来て席に着いていました。 昨日の紙片のことがあるだけにちょっと気まずい思いがあって、僕は彼女と目を合わせることなく着席します。 その日の授業は教科書の最後の方に載っている「ある単元」の中の、4つの項目についてでした。 理科教師が何の抑揚もない声で、教科書に記載されているその日の内容を、各項目に沿って順次説明していきます。 さて、説明が最後の項目のところまでたどり着いた時のことです。その話の内容に、僕は思わず「あっ」と小さく声を上げてしまいました。 理科教師がジロリとこちらを睨(にら)みます。 あわてて理科教師から目をそらし、沙香の方を盗み見ました。 沙香もやはり僕を見ていました。 僕は持っていたシャーペンで、ノートのすみっこに「分かった!」と書いて沙香の方へ向けました。 沙香も手を伸ばしてきてその横に書きこみます。 「じゃあ、答えを書いてみて!」 僕は、紙片の物語の答えとして、今思いついたばかりの「娘」「若者」「娘の母」の名を書きました。 それを見た沙香の表情が大きく綻(ほころ)びました。そしてそれは、僕がこれまでに見た彼女からは想像も出来ないような、とっても可愛い笑顔だったのです。 この日を境に僕と沙香は仲良くなりました。 僕たちは学校の帰りによく遠回りをし、まだ風の冷たい川べりを肩を並べて歩きました。一緒に土手を走り下るとき、僕は沙香が差し出す掌のひんやりした柔らかさを知りました。でも、ふたりの仲がそれ以上に発展する事もなく、やがて受験学年を迎えると自然に消滅して行ったのです。 さて、例の紙片について…後で沙香から聞いた話ですが、僕は以前、理科の時間に彼女との会話の中で「俺、理科、苦手なんだ」みたいなことを口走ったようなのです。 沙香はその言葉を覚えていて、あの物語を書いて僕に渡したとのことでした。 実際、あの物語のおかげで、その少し後にあった理科の学年末試験では、僕はいつもより少しだけ良い点を取ることが出来たのです… ☆ ☆ ☆ 「ふ~ん、で、このクイズの答えって、何だったの?」 読み終わって「嫁」が言う。 「うん、答えはね、ほら、あれだよ」 私はホテルの窓の外を指さした。「嫁」はしばらくその光景に見入っていたが、ややあって大きくうなづく。 「な~るほど、沙香さん、やるわねえ」 言って「嫁」はその答えを私に告げた。 正解! どうやら「嫁」も沙香と同じく中学時代は理科が得意だったようだ… 「読者への質問」 ①寒い国から来た娘(エ・ザク)とは? ②娘の母とは?(因みにその名は「ナディク」である) ③若者(エ・ラガン)とは? ④さらに語り手たち夫婦が逗留しているホテルのある場所は?* * * 「語り手のひとりごと」 …そう、「嫁」は見事にクイズの答えを言い当てたんだ。私は思わず「嫁」に賞賛のまなざしを送ったよ。 漆黒の長い髪に赤いセーターを着た美しい「嫁」…いや、実を言うと、私は、このエッセイが「嫁」の目に触れるであろうことを想定して、ある部分に真実ではない事を書いていた。 それは沙香との仲が中学時代のほんの短い期間で終了してしまったという記述。本当は、私と沙香との交際は中学を卒業して別々の高校に進んでからも続き、大学に入学したその初年度に別れたんだ。 別れの原因はすべて私にあったと言える。 小学生の頃からすでに講談社ブルーバックスに読みふけっていたという筋金(すじがね)入りの理科少女だった沙香に対して、それまで読書といえばミステリが中心だった私はいつも気後れを感じていた。 高校を卒業した後にふたりして同じ大学にはいったんだが、そんな沙香だから、自然、彼女のまわりには理科好きの学生たちが集まるようになる。その中には私なんかよりはるかに魅力的な容姿を持った男子学生もいた。 沙香はそんな学生たちと、私の知らない用語を使って生き生きと会話していた…ああ、そうだよ、お察しの通り私は、そういった状況に次第に耐えられなくなっていったんだ。そして結局は私から別れを申し出たのさ。 (さようなら、沙香、でも、今も大好きだよ…) 沙香と別れた後、この歳になって「嫁」に出会うまでに、私は五人の女性とつきあった。 離婚も一度経験している。 だが、現在ここにいる私という人間の本質は、まあほとんど沙香ひとりによって作られたと言ってよいだろうな。 沙香とつきあった時期が若い時代だったということもあるのだろうが、後の五人の女性との恋愛経験を振り返ってみて、それらの相手が沙香ほどに私の人格形成に影響を及ぼしたというようなことはなかった。 うん、確かに、沙香は単なる理科好きの少女ではなかったね。 いつも好奇心に満ちていて思慮深く、沙香との交際を通して私は彼女から科学の知識以外にもたくさんの事を学んだんだ。 だから沙香が遠い存在となってしまった今となっては、彼女は私の伝説の女神さま、私の観音さま…沙香さま!…そう、心の中で私はいつも彼女のことを、感謝を込めて「沙香さま」と呼んでいるのさ。 そして一年前の事、もういい歳だし、そろそろ恋愛は卒業かな…なんて思い始めたある日に私は「嫁」と出会った。 沙香とは全く違うタイプ…いやいや、それは外見がそうだっていう話。 読書好きで、無駄に大勢でいるよりは一人で居る時間を大切にするってあたりは似ていると言って良いかもしれないね。 何にせよ私は、知り合った瞬間から「嫁」に強く惹かれたんだ。 「嫁」も私を好きになってくれた(いや、実のところは「嫁」の方がずっと積極的だったと思ってる、本当だよ)。沙香がまだ私の心の大きな部分を占めていることは確かだとしても、私の心の中心に住んでいる女性は、今となっては完全に「沙香さま」から「嫁」へと移行したと言って良いだろう。 この旅行も籍を入れた後の初めての遠出だから、まあ、新婚旅行と言って良いのかもしれない。 あ、そうそう、クイズの答えだったね。 さっき私は「嫁」に答えを訊かれたとき、ホテルの窓の外を指さして「ほら、あれだよ」と言ったのだった。 窓の外にはちょうど地図で見慣れたあの形…島の連なりがまるで竜の姿のようにもみえる我らが故郷=日本列島が横たわっている。 え、そんなバカなって?いやいや、それが見えるんだな。なぜってここは日本列島の遙か上空…いわゆる宇宙空間なんだから! そう、ここは宇宙ホテル。宇宙空間に人間が滞在する施設というとISS(国際宇宙ステーション)しかなかったのがほんの十数年前のこと。だが21世紀も3分の1を過ぎた現在、観光業界も宇宙に進出し、ホテル[宇宙]ヒルトンや[宇宙]リッツカールトンが、その高さに応じた速度で上下の軌道を通過していく…その様子を、日本企業が運営するこのホテルからも目視することができるんだ。 今、ホテルはちょうど日本上空を通過中。現在、日本列島は冬のまっただ中だ。 弧を描く青い地平線の少し下方に目を転じれば、シベリア気団から吹き出た冷たく乾いた風が日本海を渡り、すじ状の雪雲を伴って日本列島へと吹き込んでいる… ★ ★ ★ 娘はロシアの北部、シベリアで生まれた。 娘の母は今もシベリアにいる。 母はその土地柄に相応しい気質を持っていた。 即ちクールでドライ。 よって娘もまた、その母に似て、生まれながらにクールでドライな気質であった。 さて、娘が十分に成長したある日のこと、 「エ・ザク(娘の名前)、海を渡るのよ!」 母は氷の目で娘を見つめ、言った。 「海を渡って彼(か)の国に行くの」 「彼(か)の国って?」 「ヤポーニャ(日本)っていう国。その国についたら、あなたはきっと高い山に登ることになるのだわ…」 程なく娘は、母の言うとおりに生まれ育ったシベリアの地を後にした。 娘は空を駆け海を渡る。 海を行き過ぎる途上、娘はひとりの若者(名はエ・ラガンという)と知り合った。 若者は娘とは正反対の、ホットでウエットな気質だった。 娘も若者と交流するうち、次第にウエットな性質を身につけるようになっていく。 だが、やがて別れの時がやってきた。 娘は母の言うとおりにヤポーニャへと向かう運命(さだめ)。 しかし若者は海を住処(すみか)とし、そこから離れることは叶わなかったのだ。 別離の悲しみを抱いてヤポーニャに到着した娘を、人々はまるで「冬の怪物」であるかのような名で呼んだ。 娘は気丈に、その国の中央を貫いて聳(そび)える高い山を目指す。 山々は険しく、斜面を這うように登っていく。 登るに従い心はさらに冷え、娘は凍った涙を流した。 峠を越える頃には、娘の心はまたドライなものへと戻ってしまった。 山を下ればその向こう、遙か行く手に広く大きな海が見える… ★ ★ ★ 母とは「シベリア気団」、 娘とはシベリア気団から生まれ日本列島へと吹き付ける「風」。 「風」は日本海を渡る時、暖流である対馬海流=「若者」と出会い、湿り気を増しながら日本列島へとやってくる。 これが冬のモンスター…ではなくて冬のモンスーン(季節風)なのだ。 モンスーンは列島の中央を貫く山脈を這い登り、日本海で得た水分を雪に変えて降らせた後、山脈を越えて太平洋側へと吹き降りる。 かくして「娘」=冬のモンスーンは太平洋上の大気に溶けその短い生涯を終えるのだ。 私が沙香にクイズの答えを告げたあの授業で、理科教師は四季の気象についての解説をしていたのだった。 沙香はその学習内容を、理科の苦手だった私に向け「風」を擬人化した物語にして教えてくれたってわけ。それが彼女の私へのバレンタインのプレゼントだったんだな。 「風」の擬人化…いや、風に限ったことじゃないよね。 それは私のように齢(よわい)を重ねれば自然とわかること。 色不異空 空不異色(しきふいくう・くうふいしき) 生きとし生けるもの、この世界に存在するものすべては、遙かに巨(おお)きなもののほんの一部。 人もまた風と同じくひとつの現象…生まれては再び、宇宙という全体性の中へと還っていくんだ。 冬のモンスーンが太平洋上の大気に溶けて消えるようにね。 さて、話を元に戻すと、今、私たちが逗留しているこの宇宙ホテル、確かに宇宙空間に浮かんではいるんだが、客室の中も無重力というわけではもちろんない。 半径100メートルという巨大なリング状に設計されたホテルが1分弱の周期で回転を続けているため、内部の物体はすべて遠心力によって地球の6分の1ほどの力=月面上と同じくらいの力で床へと引きつけられている。 私のエッセイを読み終わった後、そんな快適な身軽さの中、室内を跳ねるように移動しながら「嫁」がこんな事を言った。 「沙香さんって素敵なひとなのね。「娘」の名前が「エ・ザク」、「若者」の名前が「エ・ラガン」なんて、ネーミングセンスがとってもファンタジーだわ」…うーん、それはちょっと違うかな。 私の知る限り、沙香はいつも明晰であることを好み、ファンタジーな性質は持っていなかった。実はこのネーミングにも明確な根拠が存在していたんだ。 「えっと、それはね…」 私は「嫁」にネーミングの由来を説明した。 「ほら、ローマ字で書いてみなよ。娘がE・ZAK、若者がE・RAGAN、母はNADIKだったよね、これを逆から読むと…」 偉そうにレクチャーしているが、実は私自身、このことに思い至ったのはほんのついさっきの事…沙香を想い「嫁」を想いながらあれこれ物思いにふけっていた時なのだ。 さっき言ったように、私の心の中心に住む女性…その女性は「沙香さま」から「嫁」へと移行した…そこに考えが及んだ瞬間、私はハッと気づいたのさ。 え?何のことか分からないって? じゃ、もう一度言うよ。 最近になって私の心の中心にいる女性が変わったんだ。 沙香さまから「嫁」…さかさまからよめ… (終わり) [あとがき] 読んで下さってありがとうございました! この話はちょっと変わった順序で書きました。 と言うのも、まず最初に沙香さんの書いた短い創作文「シベリアで生まれた娘の話」が出来、それをどう使おうかと思案しているところに目にしたのが恒例の花守くうさんの企画を知らせるブログです。今回のお題は「バレンタインディ」。おお、それじゃこれを使ってバレンタインの話を書こうじゃないか!と前後に「沙香さんとの思い出エッセイ」の部分を付け足しました。 さらにさらに、どうせならクイズの形にしたらどうかしら、なんて思いたったりして「嫁」の話も付け足すことに…ま、そんなこんなで真ん中から周囲へと書き広げていった形になって、結局、最初考えていたものより随分と長くなってしまったわけでした。 「寒い国から来た娘」という題に基づいた話が入れ子式の三重構造になっているのもそのためです。 最後に感謝の言葉を。 花守くうさん、相変わらずお題のバレンタインディには場違いな存在であるにもかかわらず、私のような者にも参加をお許し下さってありがとうございました! 書きながらとても楽しかったです(読んで下さる方を楽しませるだけの力量のないのが残念ですが、その点どうかおゆるし下さい)。毎回楽しい企画をたてて下さるおかげで、それが書く上での大きなモチベーションとなっており、本当に感謝しています。 イラストの作画に小説執筆にと精力的に活動しておられる花守さん、企画に関わられた人たち、読んでくださった方々の益々のご発展をお祈りいたします。 マルティン☆ティモリ(ISSからの配信ライブ映像→ ここをクリック)